見出し画像

魔書世界設定誌/Vol1・基礎編

魔術師とは

▼概要
 世界人口の殆どを占める、魔術を行使できる人種のことをいう。
 魔術師が魔術師たるには『属性』を纏う『魔力』を持ち『発動器官』を通し、魔術を行使できるという定義を満たす必要がある。魔術を行使できない人間は『獣の病』罹患者とされ、地域によって差別・崇拝の対象となる。

▼魔術師としての目覚め
 生まれた直後は魔術の行使に必要な臓器が不完全であるため、魔術師として目覚めるのはおよそ6歳~10歳頃が多い。
 発育のよい子どもほど魔術行使ができるようになるのが早いという調査が挙がっている。また類似の調査で、貧民層の平均覚醒年齢は、裕福層の平均覚醒年齢よりも高い事が示されている。

魔術師の個性

▼魔力
 魔術師たるもの、魔術行使の為のエネルギー源が不可欠である。これを『魔力』といい、心臓に付随する形で存在する臓器『粒子臓』によって生成される。この粒子臓の生まれつきの強度によって、魔力の『精度』と『総保有量』が決まってくる。『精度』は行使する魔術の威力やコントロール性に関わり、『総保有量』は一度に保持できる最大魔力量に関わる。

▼属性
 魔術師は生まれつき一つの『属性』を持って生まれてくる。この属性は、行使できる魔術の傾向を示すものであり、大きく六種類に分類できる。
・光……火、光    ・地……大地、生命
・天……風、音    ・闇……水、闇
・理……秩序、定理    ・沌……混沌、歪み
 先天的性格への影響は特になく、遺伝性も確認できていない。

▼発動器官
 魔力を発動する為に必要な臓器、またはその臓器を余裕する部位を指す。発動器官の能力の高さを示す指針に『魔力放出量』というものがあり、一度に放出出来る最大魔力量を示している。
 多くの魔術師は『手元』に発動器官を持つが、『脚』『眼球』『髪』『声帯』等の場所に発動器官を持つ魔術師も存在する。こういったイレギュラーは世界各地の地域によって扱いが異なり、文化人類学を研究する上で重要な視点となっている。
 また、発動器官の場所も遺伝性は無いと言われるのが定説。だが、発動器官の遺伝する一族の例が報告されているのは事実である、

▼例外
 遺伝性がなく、遺伝したように見えてもそれが偶然であったとされる『属性』『発動器官』。だが、これらが不自然な程に遺伝している例もまた存在している。現在の科学では証明不可能であるが、研究者は彼等の先祖が何らかの体質以上であったのではないかと推測している。

魔書とは

▼歴史
 獣の病罹患者の皮膚や骨を素体とし、制作された人革本型の魔術道具。
 形態は地域によってさまざまだが、古くは邪馬台国、メソポタミア文明などからその原型は確認できる。紙の本として確立されたのはパピルス紙の登場と皮なめしの文化が発展して以降である。

▼魔書の作り方
 素体となる者は子どもより、皮膚面積の多い成長した大人が好まれる。
表紙→素体の皮を使用。
   骨や爪などが装飾として使われる。
ページ→中表紙など、重要なページは人革を使用。     そのほかは羊皮紙を使用する。
綴じ糸→髪を使用する。髪が短い者の場合は腸など。
 基本、一人分の素体で一冊装幀されるが、数人分の材料を使って装幀された魔書も存在する。この場合、魔術式が衝突を起こし効果を打ち消し合うか使用者の身が危険似晒される。稀に効果を持つ魔書も存在するが、数えられるほどしか発見されていない。
 一冊の装幀に個人差はあるが早い者で1,2ヶ月。平均半年~1年。最長で90年など様々。
 また、同じ能力を持つ魔書は二つとして存在しない。

装幀の文化

ここから先は

6,419字

うみうし海底図書館閲覧証

¥500 / 月
このメンバーシップの詳細

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?