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「和菓子情報学」のこと。

最終更新: 2020/10/31

「地域資源としての和菓子」に、
数年前から着目しており、
和菓子を、深く知り、保存・継承して、
活用(検索など)できる状況を作れたらと考えている。

そのために「和菓子情報学」を提唱しておきたい。
なお・・・たまたまハロウィンなので

Trick or treat。 お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!

である。
※ ほんとは「treat」は「もてなし」とでも訳すのが適切であろう。
「子供にはお菓子があれば」という安易な発想が透けて見えて切ないが、

さておき。。。

「和菓子の面白さ」13選!

「面白さ」を、まるごと保存して、
未来に活用しようというのが「和菓子情報学」

どのような面白さがあるのかを、羅列してみた。


1. 和菓子には数百年越しの感動が詰まっている。

2. 和菓子には四季が反映されており、
  名前や色遣いからも、情緒が盛り込まれていることがわかる。

3. 和菓子を知ると「ハレ」も「ケ」もわかる。
  日常における楽しみ(ケのハレ)であり
  進物(ハレのハレ)としても使われてきた。
  普段の「ごはん」との共通項や違いから、地域の特色がわかる。
  ※ 「ごはん」との「距離」により「食文化の多様性」がわかる
  ※ 資源(気候、素材、道具、職人技)や市場性も推定できる

4. 和菓子は、なぜ生み出されたのか、が面白い。
   金沢・森八の『長生殿』
   とらやの『ゴルフ最中』
   滋賀・いと重菓舗の『埋木舎』
   熊本の「いきなり団子」
   『清浄歓喜団』
   京都・川端道喜『ちまき』
   などなど

5. その土地で生み出された、という必然性がある(こともある)。

6. 下記のような造り手の想いがあるのが面白い
  「こういう状態で食してほしい」
  「こんな状況に合わせて使ってほしい」

7. どういう体験として楽しむかを知るのが面白い
  お家でホッコリしながら楽しむ
  舞台の裏で、差し入れとして慌ただしく楽しむ
  などなど!

8. 頂いたとき、どんな考えで選んでくれたかを連想するのが面白い

9. 誰のために購入したのかを知るのが面白い
  自分のため
  他の方(家族、友人、差し入れ、謝罪先、故人など)のため

10. なぜ購入したのかを知るのが面白い
  ご褒美、お祝い(冠婚葬祭)、謝罪、お土産

11. 日保ち(佳い状態とはなにか)を考えるのが面白い
  原料をどのように加工し、
  何が、どのような状態になれば「佳い」と言えるのか
  「佳い」状態は、どのように維持できるか
  状態を保持するために、どういった工夫をしているか(真空、糖度)

12. 原料を深堀りすると面白い
  どのような原料が存在するのか
  それらは、どのように作り出されるか
  砂糖ひとつとっても、上白糖、和三盆で大きく異なり、
  同じ「和三盆」でも、讃岐と阿波で、工程に起因する違いがあるとか

13. どのような人達に愛されてきたのかを知るのが面白い


雑駁と、ツラツラ書いたが、
これらを、まるごと保存して、
未来に活用しようというのが「和菓子情報学」。

「こういう情報も保存しては?」
というご意見など、ぜひ頂けると幸いです。

終わりに

旅行ができない今だから、
時間と空間を飛び越えて「来て」くれる「和菓子」を愉しみませんか?

秋の夜長に。

そして・・・Trick or treat!
和菓子の贈り物は歓迎です!笑

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