情シス組織について考えた(人編)

今年もそろそろ終わりなので、少しだけエモいnoteを書いてみます。

会社統合に合わせて組織再編をしている中で来期よりITの部門長に仰せつかりました。若輩者で、かつ昨年辞めようとした私に全社のIT戦略を委ねてくれるのは本当にチャレンジだと思って感謝しています。(弊社、そこそこ大きいんですよ)

組織再編の中で、コーポレート部門の最適化とか、いろんなことをやっているんですが、その中で製造業における情報システム部門がどうあるべきなのかをものすごい考えましたので、一部を書いてみたいと思います。(どんな組織にしたとか、今後やっていくことは、そのうちきちんとした形でお出しできたらと思います。)

ここ数年採用業務をずっとやってきました。本当に沢山の応募をいただき、ありがとうございました。

採用をやっている中でどんな人が最初に必要なのかを考えたのですが、必要とされる人の属性は会社を問わず似ている要素があるのではと思いました。では現状、多くの製造業が本質的に必要としているのはどんな人なんでしょうか。
DX人材とか言われますが、それってどんな人なんでしょうか?

(ここからは完全な私見です。ご了承ください。)

会社がDXに取り組まなければいけない背景を少し考えたいと思います。
昨今、本当にDXという単語は、よく聞かれます。新聞でも何度も出てきていますし、経営者もそのことを意識しています。では、経営者はどうして意識するんでしょうか。DX、DXと急かされ、何か取り組まなければと思っている方もいるかもしれませんし、Society 5.0や、少子高齢化問題、またデジタル・ディスラプションを知り、自分たちの産業も変革をはからないと淘汰されてしまうのではないかという危機感もあるかもしれません。

この問題にどう手をつけていけば良いのか分かっている会社はおそらく既に内製化に取り組み始め、データサイエンティストなども募集しているんじゃなかろうかと思います。

ただITに本気で取り組んでこなかった会社がまずそこに手を出すのは早すぎると思います。そもそもデータベースがExcelだったり、下手すりゃWordになってるところもあるかもしれません。

では、どんな人材が必要なんでしょう。DXを推進するのは、おそらく最初は情シスなんだと思います。私見ですが、情シスの中でこんな軸を持っている人じゃなかろうかと思います。

好奇心、デザイン思考、想像力、アサーティブなコミュニケーション能力、折れない心、そしてそれを支える広いIT知識。
そして、それを持っていることを実績として出せる人です。

やれプログラミングが出来るとか、IdP使えるとか、CASB使えるとか、SIEM使えるという条件を出してしまいがちですが、最初に必要なのは、表面化していない課題を浮き彫りにして、その課題の解像度をあげて具体的な対策を泥臭くうてる人だと思います。
もちろん、前述のことができる人が来てくれたら言うまでもありません。でも、後者の定量的に判断しにくいソフトスキルがなかったら、きっと双方にとって不幸せな結果になると思うんです。

経営層がITは大事だと思っていても、何からやればいいのかわかっていないことが多い時に、自分の領域を狭めずにやれる人。
頭を下げることを厭わず、恥ずかしがらずに聞ける人。
もちろん1人では出来ないので、他社にパートナーになってもらう必要があります。下請けのように扱うのではなく、自分の個人的な好き嫌いで選ぶのでもなく、何を達成したいのかでWinWinの関係を築ける人。
こういう人がITの知識を活用して、イネーブラーのように活躍できるんではなかろうかと思います。

ただこのキャリアが幸せなのかは分からないです。専門性を深めていくのとかすごい憧れますし。

それでも、今まで情シスで泥臭くやってきた方々は上の条件に当てはまる方多いんじゃないでしょうか。きっとこれからの時代、評価されていくと思います。

採用業務を行なっている方や、どうアピールしたらよいのか分からない方に少しでも参考になれば幸いです。

組織は結局人です。中小はさらに人が大切です。ITを使うのも人で、どう使うかを考えるのも人です。組織を考える上で、まずは人のことを考えたので書いてみました。

ではでは。

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