Liella!3rdライブツアーにおけるウィーン・マルガレーテ出演の必要性について

1. はじめに

12月3日より、全国7都市14公演を回るLiella!の3rdライブツアーが始まります。3rdライブではLiella!のメンバーが5人から9人に増えることが最大の変化点であり、注目するべきポイントかと思うのですが、それ以外にも一つ気になる点があります。出演者一覧をご覧ください。

https://www.lovelive-anime.jp/yuigaoka/live/sp_3rdlive/ より

「Liella!」の3rdライブツアーにゲスト出演としてウィーン・マルガレーテ役の結那さんも出演します。主グループのライバルがゲストとしてライブに出ること自体には引っかからなかったのですが、ゲストを迎える体制がこれまでとは違うなと感じたところに引っかかりを覚えました。明らかにマルガレーテが受け入れられていない状態で出るのってどうなの?と思ったのが率直な感想です。確かに、マルガレーテはアニメ2期ではライバルポジションとして、大きく話を動かした存在であることには間違いないです。しかし、それが3rdライブツアーにプラスの効果をもたらすかどうかは疑問です。
ゲストがプラスの効果をもたらす可能性が見込めるのは以下の2通りと考えます。①メインの出演者だけでは十分な集客を見込めない場合、②メインの出演者との相乗効果が期待される場合です。要は、この人も出るから行ってみたいという動機づけを既存のファン以外の部分で作ることができれば、効果は成立します。しかし、今回に至ってはLiella!だけでやっていけるし、マルガレーテを目当てにわざわざ見に来る人は少ないので、どちらにも当てはまりません。むしろ、マルガレーテの出番があることで、あるはずだったLiella!の部分が削られることになるので、負の効果を生むことすら考えられます。わざわざLiella!のステージを押しのけてまでゲストという立ち位置でマルガレーテのステージに時間を割く必要があるのか?という疑問に答えを出すことがこの文章を書く目的です。
まず、マルガレーテが受け入れがたい存在である理由を述べ、マルガレーテに対して抱くモヤモヤの感情を解明します。その後、3rdライブでマルガレーテがプラスの効果を生み出すことができる可能性について考えてたいと思います。

2. ウィーン・マルガレーテが受け入れがたい存在である理由

マルガレーテを受け入れがたい理由を一言で言ってしまえば、圧倒的に彼女にフォーカスしたストーリーが薄いことです。2期第3話では、Liella!初出場の大会でのリベンジを奪いました。2期第9話ではSunny Passionの出番を奪いました。そして、2期11話ではその発言でラブライブ!の名誉を奪いました。それらを全てやってのけたのは、ぽっと出で14歳の異国から来た実力主義者の高飛車な少女です。

いや、だれがこの子に共感できんねん!!

って思いましたよね。これに尽きるのではないかと思います。
さすがにこのままではまずいと思ったのか、最後の2話でようやく彼女のパックグラウンドが少し語られました。しかし、これまでのマイナスを考えると到底イメージを覆せるような情報ではありませんでした。応援したいと思えないのは、マルガレーテにまつわるストーリーがあまりにも欠けていることが原因だと思います。

比較として1期のSunny Passionは好印象を持った方が多いのではないかと思います。1期第3話でLiella!の見せ場を奪っての優勝を飾る形でスタートを切ったものの、1期第5話・第6話で彼女たちの地元を訪れることでバックグラウンドが語られたこと、そして以降もLiella!に献身的に相談に乗っていた姿が描かれたことで、彼女たちのイメージを良いものへとのし上げていきました。その結果、Sunny Passionは2ndライブでゲスト出演をしましたが、相乗効果を生むことができていたのではないかと思います。これは個人の主観ですが。
以下に、ストーリーの重要性を教えてくれた例をラブライブ!シリーズにおける登場人物から紹介していきます。

例1. ラブライブ!サンシャイン!!のSaint Snow

最初こそAqoursに突っかかってくる嫌な姉妹という最悪のスタートを切りました。「ラブライブをバカにしないで!!」という理亞ちゃんのセリフは印象に残っている人も多いのではと思います。しかし、その後は二人のストーリーが語られる機会が多くなり、徐々にファンになった人が多かったのではと思います。2期ではルビィと理亞が手を取り合って一つのことを成し遂げたストーリーが描かれましたが、それが『Awaken the Power』という曲としてライブで披露することにより、相乗効果を生んだといえるでしょう。さらに映画では、姉という存在を失った理亞ちゃんに対して応援する人もいたほどではないかと思います。そして、5thライブはSaint Snowがさらに素晴らしくしたといえるでしょう。

例2. ニジガクのショウ・ランジュ

スクスタでの初登場時は黒船のごとく突如現れて、同好会をつぶしにかかる最凶の存在でした。その後も、話が通じなかったりしたことから悪印象を生んでしまった人も多いと思います。実際、ランジュに対する反応は相当荒れました。ラブライブ!史上最悪のスタートを切った彼女ですが、今では一定のファンがつくくらいまで人気が戻りました。その理由は、やはりバックグラウンドやストーリーが描かれたからです。本当に悪気なく空気の読めない行動するということが我々に理解できたことで、その性格を一種の個性として受け入れることができるようになりました。それは紛れもなくストーリーの力です。

応援したいという気持ちは、共感できるかどうかで決まります。そして、その共感を判断することができるのはストーリーです。その人ならではのストーリーが全員にはあるはずで、それが受け手に刺さるか否かで印象が決まります。
マルガレーテは今のところストーリーで勝負ができません。ゆえに、3rdライブでは応援したいという気持ちで彼女のパフォーマンスを見ることはできないでしょう。アウェーの状況でも3rdライブはゲストとして出演します。私的に、このままいけばマルガレーテの出番はトイレ直行案件か仮眠案件です。ただし、そうならないパターンはいくつか残されています。次章で説明します。

3. ウィーン・マルガレーテが受け入れられる条件

1. マルガレーテのストーリーを深堀する

ストーリーがなくて困っているのなら、ストーリーを作っちゃえばいいというのが解決策の一つです。本編とは別にマルガレーテのバックグラウンドを知る機会を与えてもらえれば、応援したいと思えるかの判断が可能です。スピンオフとしてアニメ2~3話分で用意してくれれば、十分と思います。人となりがわかりさえすれば、3rdライブでもマルガレーテを温かく迎え入れてパフォーマンスを見ることができると思います。

2. マルガレーテの中の人を知る

3rdライブでパフォーマンスをするのはマルガレーテではなく、結那さんです。であれば、バックグラウンドを知るのはマルガレーテでなく、中の人でも良いのです。中の人が応援したいと思えるような存在であれば、この問題は解決します。
しかし、今のところ結那さんを知る材料はわずかなSNSの発信くらいしかありません。

https://www.instagram.com/yuina_927/

ストーリーを知るにはあまりに乏しい情報量です。結那さんがここらで一本Liella!の生放送にでも出てもらって、そこでいいなと思わせてくれさえすれば、応援したいと思える気持ちが高まるかもしれません。そのような機会が欲しいなと思っています。

3. パフォーマンスがマジですごい

ストーリーで共感を得られなくとも成功するパターンも考えられます。それは、アニメ中でマルガレーテが示したように、結那さんが圧倒的な実力を武器にパフォーマンスを見せてくる場合です。ただし、そこそこ良いではダメで、かなりのハードルがあります。Liella!と同等程度であれば、じゃあマルガレーテ要らんやんとなるので、圧倒的に上のものが求められます。好きでなくても「すげー!!」と思わせてくれば我々は認めざるを得ないので、上記の条件が整わなかった場合にはここに期待しようと思います。

4. 最後に

マルガレーテを3rdライブに呼ぶことは、おそらく今後の展開上必要だからそうしているのだと推測します。しかし、Liella!だけで3rdライブは成り立つのだから、わざわざゲスト枠を呼ぶ必要はないと思うのが私の考えです。今のところ、私は彼女を受け入れないスタンスを保つつもりです。しかし、せっかく出るのであれば、マルガレーテがいたから3rdライブは成立したと思わせてほしいとも思っています。その答え合わせをするまですでに1か月を切っているので、今から楽しみにしようと思います。

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