【解説/CBDC③】CBDC実用化によるデメリットとは?なぜ開発を躊躇するのか【Tzedakah徹底サポート】

こんにちは。Tzedakahサポート(非公式)です。

前回の記事ではCBDCの開発について各国の動きを解説しました。

開発が進んでいる理由に、キャッシュレス化の普及率やデジタル人民元から来る焦りがあるとお話しましたが、逆になぜこれだけ便利な技術を各国は初めから率先して開発していなかったのでしょうか?

今回はCBDCを開発する上でのデメリットや国にとっての影響について解説していきます。

また、このアカウントではTzedakahに関する皆様から寄せられた質問の回答などについて詳しく掲載していきます。
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市中銀行

CBDCは一見我々にとって良いことばかりのようです。実際良いことの面が多いですが、お金の管理を行う市中銀行、みずほ銀行やゆうちょ銀行などにとっては大きな問題があります。

市中銀行は預けたられたお金の利子の差額で設けるというシステムですが、実際自分たちが使っている理由はお金の保管、決済、送金などです。
これらのシステムをCBDCによりすべて中央銀行が行うようになれば、市中銀行は利用されなくなり結果亭に経営が破綻してしまいます。

この理由によりCBDCを中央銀行が開発することになれば市中銀行から大きな反発があるわけです。

では、この問題を解決しつつCBDCを開発を行うとどうでしょうか。

例えば、CBDCでのお金の保管に上限をつけたとします。
これにより、基本的に保管は市中銀行で、利用はCBDCで…と良い案に聞こえますが、これは日本国内だけの問題ではないということに目を向ける必要があります。

その前に、なぜ中国が上のような問題を回避してCBDCの開発に取り組めたのでしょうか?

それは、中国の一党独裁国家体制にあります。
これにより、各企業の反対を押し切りCBDCの開発を行えました。

このようにして開発されたデジタル人民元には、保管上限がないと考えられます。

市中銀行に配慮して制作されたデジタル円には保管上限がありデジタル人民元は保管上限がない
つまり、デジタル人民元の方が利便性が高いということです。
となれば、人々は便利なものに流れていくため、中国以外の、日本やアメリカでもデジタル人民元を利用されると考えられます。

もしこのようになれば市中銀行にとっても中央銀行にとっても大問題となるため、CBDCには保管上限が設けられない、と考えられます。

では、他の解決策はないのでしょうか?
その一つが、市中銀行がCBDCの開発に関わり、管理を行うということです。
実際現在日本では各企業が集まってCBDCの開発準備を進めているように、これが最も有力だと考えられていますが、これにも問題があります。

今まで市中銀行は自分たちが保管しているお金で貸し借りを行い利子で利益を出していましたが、それに自分たちが保管しているお金がなくなるということは、今までの利益の出し方だと保管しているお金の代わりに資本金を利用する必要があるということです。
これではかなり小規模の活動となり、今まで存在した小さな金融機関であるナローバンクと変わらない状況になってしまいます。

それでもCBDCを開発しないというのは自国のお金を民間で利用されなくなる大きなリスクがあるため、CBDCの開発は少しづつ進められています。

匿名性

もう一つのデメリットとして、情報の匿名性という理由があります。
これは、CBDCを使うと情報を匿名に出来ない!ではなく、むしろ匿名となってしまうことが問題になります。

CBDCではブロックチェーンの技術を利用しているため取引を匿名で行うことは可能ですが、それは犯罪などの取引でこぞって利用されるというリスクがあります。

これらの問題から、CBDC上での取引は誰が誰にいくらいれたかという情報をすべて国に把握されることが考えられます。

今までもAmazonやGoogleなどの会社に情報が集まっている、GAFAの時代のように、お金の動きなどの情報を国に把握されるとどのような経済の動きがあるのか、予想が出来ないという問題があります。


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まとめ

今回の記事ではCBDCを導入した際のデメリットや課題についてお話しました。
市中銀行の存在情報の匿名性が課題になっていましたね。
これらの問題をどのように解決して、またそもそも日本でCBDCは実現されるのかなど、これからもCBDCの動向ついて意識をしておくと良いかもしれません。

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