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筑波大学附属駒場中学校の2024年度国語入試|本の紹介

筑波大学附属駒場中学校の2024年度国語入試で使用された本と
著者、他の作品を紹介します!


小島渉「カブトムシの謎をとく」(ちくまプリマー新書 434)

筑摩書房 (2023/8/7)

内容紹介

ほんとに夜型? 天敵は何? 大きさはどうやって決まる? カブトムシの生態を解き明かし、仮説の立て方、調査方法なども解説。自然研究の魅力はここにある。

著者紹介

小島 渉(こじま・わたる):1985年生まれ。2013年に東京大学大学院農学生命科学研究科で博士(農学)を取得。その後、日本学術振興会特別研究員を経て、現在、山口大学理学部講師。著書に『わたしのカブトムシ研究』(さえら書房)、『不思議だらけカブトムシ図鑑』(彩図社)がある。

著者の他の本

「不思議だらけ カブトムシ図鑑」
出版社 ‏ : ‎ 彩図社 (2019/6/18)

日本人にとってなじみの深いカブトムシ。

昆虫の王として、子どもから大人まで多くの人を虜にし続けている。
だが、意外なことに研究はほとんど進んでおらず、人気の割に謎が多い。

そんな謎に満ちた昆虫の生態を、カブトムシ研究者である筆者が、最新の研究成果を紹介しながら解説。

カブトムシを狙う天敵やオスの喧嘩の意外なルール、蛹が振動する理由、幼虫が互いに引き寄せ合う謎など、カブトムシファン必見の情報が満載。

イラストは「ゆるふわ昆虫図鑑」のじゅえき太郎氏。
カブトムシの魅力と人間との関係がわかる一冊。

「カブトムシの音がきこえる 土の中の11か月 (たくさんのふしぎ傑作集)」
出版社 ‏ : ‎ 福音館書店 (2021/5/14)

カブトムシ幼虫の知られざる土の中での暮らしぶりをご紹介します。

カブトムシときいて思い浮かべるのは、あの立派な角をはやした成虫のオスの姿でしょう。でも、この姿ですごすのは、約1年のカブトムシの一生のうち、わずかひと月ほど。それ以外の時期は「地面の下でひたすら腐葉土を食べてすごしている」……と、図鑑や本などには書いてあります。では、カブトムシの幼虫たちが11か月もの長い時間を、地中でどんな風にくらしているのか?ただひとところで腐葉土を食べ続けるの? 1匹だけでくらしているのか?天敵は?地中でのカブトムシの幼虫の暮らしぶりを、地上での暮らしぶりをつたえる本のように、生き生きと描く、これまでにないカブトムシの一冊です。読み終わる頃には幼虫たちの声が、きっときこえてくるでしょう。カブトムシの幼虫を飼うご家庭に本書があれば、飼い方のヒントを与えてくれるはずです。


斉藤倫「ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集 (福音館創作童話シリーズ)」

福音館書店 (2019/4/10)

内容紹介

きみはいつものように、あけっぱなしの玄関から、どんどんぼくの部屋にあがりこんできた。ランドセルをおろして、きみはいった。「ねえねえ」「なんだあ」「せんせいが、おまえは本を読めっていうんだ。ことばがなってないから」。ぼくは立ち上がってとなりの部屋に行き、本だなから一冊の詩集をとってきた。そして、ページをひらいて、きみに手渡す。「ここんとこ、読んでみな」。詩はむずかしい。詩は意味がよくわからない。だから、詩はおもしろくない。確かに詩はむずかしくて、よくわからないものかもしれない。でも、詩はおもしろくて、ほんとうにたのしくて、そして自由だ。詩は、ことばを自由にし、ことばによって縛られ、不自由になっているわたしたちに、ことばは、わたしたちを縛るのではなくて、わたしたちは、ことばによって自由になれるのだと教えてくれる。20篇の詩を通して、詩人斉藤倫と楽しみ、そして考える、詩のことそしてことばのこと。



作品の中に登場する詩

1.「あの」藤富保男/「か」藤富保男 2.「うしろで何か」松井啓子/「じゃがいものそうだん」石原吉郎 3.「まつおかさんの家」辻征夫/「人生が1時間だとしたら」高階杞一 4.「きりん」まど・みちお/「やくぢやま節」 5.「痛点まで」松岡政則/「ユウレイノウタ」入沢康夫 6.「ねむり」山崎るり子/「猫」萩原朔太郎 7.「海をみにゆこう」長田弘/「ナチュラル・ミネラル・ウォーター」田中庸介 8.「真夜中の蟬」中野重治/「誰かが言ったに違いない」村上昭夫 9.「『句集 無伴奏』より」岡田幸生/「崖」石垣りん 10.「大漁」金子みすゞ/「風がやむとき」井上洋子

著者紹介

1969年生まれ。詩人。2004年『手をふる 手をふる』(あざみ書房)でデビュー。14年『どろぼうのどろぼん』(福音館書店)で長篇デビュー。同作で、第48回児童文学者協会新人賞、第64回小学館児童出版文化賞を受賞。おもな作品に『せなか町から、ずっと』『クリスマスがちかづくと』(以上福音館書店)、『波うちぎわのシアン』(偕成社)、絵本『とうだい』(絵 小池アミイゴ/福音館書店)、『えのないえほん』(絵 植田真/講談社)詩集『さよなら、柩』(思潮社)、がある。また、『えーえんとくちから 笹井宏之作品集』(PARCO出版)に編集委員として関わる。

著者の他の本

斉藤倫、うきまる「レミーさんのひきだし」
出版社 ‏ : ‎ 小学館 (2020/11/4)

耳をすますと、聞こえてくるのは誰の声?

レミーおばあさんのたんすのひきだしには、かつて活躍したたくさんの小物たちがしまわれています。

ある日そこに、チョコレートを宝石のように彩っていた小箱が仲間入り。周りのみんなは、次はどんな役割を与えられるか、ドキドキしていました。時が過ぎるにつれて、小物たちはレミーさんに新しい役割を与えられ、嬉しそうに、次々とひきだしの中から旅立っていきます。だんだんさびしくなっていくひきだしの中で、次第に不安になる小箱。

そんなとき、レオおじいさんが訪ねてきました。

【編集担当からのおすすめ情報】

このお話にでてくる小物たちは、かつて大活躍した小物ばかり。今は役目を終えて、ひきだしの中にしまわれていますが、みんな、次はどんな役割を担うのか、不安と期待でいっぱいなのです。

なんだか、自分に置き換えてしまいそうです。まだ見ぬ未来の自分に希望を持つ小物たちを、応援したい気分になりました。

物も人間も、人生はいいことと、そうでもないことのくり返しなのかも知れませんね。前作『はるとあき』に次ぐ斉藤倫+うきまるワールドを、絵本デビューとなるくらはしれいさんの、少しレトロで異国情緒漂うかわいい絵で彩ります。たくさんのみなさんに読んでいただけたら幸いです。

斉藤倫、うきまる「はるとあき」
出版社 ‏ : ‎ 小学館 (2019/5/17)

そうだ あきに てがみを かこう

春夏秋冬と季節は巡ります。「私はあきにあったことがない。」そう気づいたはるは、あきに手紙を書くことを思いつきます。そこから始まる、はるとあきの往復書簡。忘れつつある大事なことを、思い出させてくれます。



【編集担当からのおすすめ情報】

永遠に会えない運命なのに、心を寄せ合う二人。古風な「手紙」という方法でやりとりするかわいい姿や、その内容は、少しもの悲しくも、心をほんわか暖かくします。美しい文章と、それに寄り添うかわいい絵で、忘れつつある大事なことを思い出させてくれる、新しい名作の誕生です。


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