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マネージャーは鵜飼いではないという話
はじめに
私はOB訪問サービスを通じて就活メンターのボランティアをここ数年やっていて、ちょうど今は25卒の就活が本格化してくる時期ということもあって最近は面談依頼が増えてきている。
数年やってると一定周期で下記のような人々が発生するのを観測している。
・カンボジアに古着や靴を届ける謎のボランティア民
・「人を笑顔にしたい」という謎のビックピクチャー民
・おじさんの昔話とか興味ないからとっととテクニック教えてくださいよテイカー民
それに加えて最近は「誰かをサポートしたい」という若者が増えている感覚がある(あくまで感覚的なものなので、増えてるっていってもNいくつだとか、私に相談してくる人がたまたまそういう傾向にあるんだろうというツッコミは覚悟の上、あくまでエンタメ的に書いてるということはお断りしておきたい)。
そういう人も世の中には必要なので、そこを目指すこと自体は否定しないものの、そういう人に出会う度になんかモヤモヤしてしまう。本質的には「誰かをサポートする」というのは目指すものではなくてただの結果ではないだろうか。
これから必要なスキル
話は少し脱線するが、これからの社会で必要なスキルは何か?と問われたら、私は最近こう思っている。
・真のオリジナルを生み出す発想力・創造力
・ソフトスキル
背景として生成系AIの登場は当然無視できない。生成系AIは「過去こういうのありましたよね」っていうものを組み合わせて「出力」するのは得意だが、世の中に全くなかったものをゼロから「生成」することは今のところはできていない。つまりGenerative AI = 生成系AIではなく、出力系AIと呼ぶべきである。もちろんそれ自体無意味だと否定するつもりはなくて、うまく活用すべきだと思う。
つまり現時点では既視感のあるLPや、素材を組み合わせただけのバナー制作などの「作業」が仕事としての価値をもつ状況にはあるが、これらはいずれ淘汰されるということは覚悟しなければならない。
それを見据えると、真のオリジナルを生み出す創造力と、人とコミュニケーションしながら価値を調整し自らアウトプットしていける人間の価値が爆上がりすると思っている。
その結果、誰かをサポートすることはあるのだと思う。
マネージャーは鵜飼いではなくコンマスである
誰かのサポートと聞くといわゆるピープルマネージメントもその一種に当たると思う。私から言わせればマネージメントは人に向き合う雑用(ネガティブな意味ではなく雑食性があるという意味)である。
鵜飼いを知らない日本人はあまりいないかも知れないが、鵜を操って鮎を捕るあれのことである(中国や日本などにみられる漁法らしい)。
コンマスというのはコンサートマスターのことで、オーケストラなどでは第1バイオリンの首席奏者が務めるのが一般的だ。各奏者を統率して指揮者の意図を音楽に具現化する役割のことを言う。こんなことはめったにないかも知れないが、指揮者が倒れたら第一バイオリンに合わせて演奏を継続するというのも聞いたことがある。つまりコンマスとはプレイングマネージャーなのである。
まとめ
とにかく世の中はアウトプットが重要だと痛感することが多い。アウトプットしてない人は意見をするべきでないとさえ思う。自戒も含め。
新卒もそうでない人も、真のオリジナルを生み出す発想力・創造力を養いつつ、コンマスを目指したキャリアを描いて欲しいと心から思う。