見出し画像

ランニングは嫌いだが、コーラは旨い。

先日「#ランニングの思い出」というnoteの企画に参加したマリナさんの記事に勝手にHIPHOPを感じて勝手に感動して記事を書いた。

そしてとても光栄な事に、その企画の主催者である元駅伝ランナーの神屋伸行さんの目に留まる事となった。

ツイッターでもリツイートしていただき、お陰様で僕の雑記が多くの人の目に留まる事となった。
このまま文字だけお礼しても申し訳ないと思い、この企画に参加することにした。

走るのが嫌いだ

しかし参加するまでには自分の中で結構な葛藤があった。
ランニングの思い出があまりない。何故なら走ることが嫌いだからだ。
元箱根ランナーの企画に参加しておいて本当に大変申し訳なく思っているのだが、正直嫌いなものはもうどうしようもない。

ノートを広げて一生懸命ランニングの思い出を引き出してみたが、
去年ダイエットに励んだ時ジョギングしてたらみるみるうちに体重が落ちてって嬉しかったナ~くらいのものだ。小学生並みの感想、いわゆる「小並感」ってやつだ。

僕は何故走るのが嫌いなのかというと、理由は二つある。

1つ目は苦しいからだ。もうとにかく苦しい。苦しいのは嫌だ。
2つ目は色々考え事をしてしまうからだ。走ってる最中はとにかく暇に感じてしまうので音楽でも聴いていないと色々考え込んでしまって嫌な気持ちになってしまう。

今となっては体を動かしながら思考することによって気持ちに整理がつく最高の行為だと思うのだが、わかっていてもやはり苦しいのは嫌なのだ。


しかしこのままでは神屋さんに感謝の想いが届かないと思い、近所の公園に走りに行くことにした。
走っていれば感情が動く。何かしら言いたいことや思っていることが出てくるだろうと思ったし、音楽を聴かずに考え事しまくろうと意気込みながら走ったらどうなるのか単純に気になった。

得意技ググる

まずはこのコロナ禍で、世のランニングマナーはどうなっているのか早速ググる。

画像1

なるほど、この数ヶ月まともな運動をしていなかったのでまずは歩こう。
マスクをしての運動はどうなのかも気になる。


せっかくだから自撮り

公園に着き、まずは自撮りをした。
スポーツをする上でスポーツウェアというのは非常に大事だと思う。
これはスポーツ用品店でバイトをしていたからだと思うのだが、バイトの皆で何かスポーツをする時は誰しも一通り買い揃える。
せっかくなら自分がかっこいいと思えるウェアに包まれながら汗を流したい。
それぞれのスポーツにはそれぞれのトレンドがあり、ファッションがあるのだ。

「今日のコンセプトは、オフトレの時のイチロー(ドヤァ」
そんな事を言っていた上司を思い出す。

去年のダイエット時にランニングが続かない時、いつも走っている友人にどうしたら継続するか聞いた。

「着替えれば勝ちだよ!!家から出なくてもいい。とりあえず着替える!
せっかく着替えたら外出たくなるじゃん。外出たらもう走るじゃん。
あとは着替えたくなる服を持っていれば最高だよね!」

なるほど。着たい服を着るというのがモチベーションになるのか。
ランニングが億劫な人間にとって、着たいと思えるランニングウェアを持っているかどうか。
走る為のモチベーションは人それぞれだ。
見た目から入るというのは否定されがちだが、非常に大事なモチベーションだと思う。

レギンスはただのすね毛隠しとかっこつけだ。それ以外の理由はない。
すね毛は見られたくない。
自撮りも手慣れたもんで、サクッと撮り終えた。

無題


公園をお散歩

まずは一周目、何も持たずにマスクをして歩いてみた。
苦しい。鼻息がマスクの中を駆け巡り、頬が熱い。
なんとか熱さと呼吸のバランスを取りながら歩く。
木々が立ち並び新緑に心癒されながら、心地よい風が身体を抜ける。
う~ん気持ちいい。仕事もせずこんな気持ちいい事してていいのだろうかと罪悪感に苛まれた。
ブログを始めてからというものの、毎日が楽しすぎる。
きちんと日々仕事をしている人を思うととても申し訳なく思えた。

平日昼間の公園模様は実に楽しい。
木陰でイビキをかきながら昼寝をしているサボリーマン。
将棋に熱中する壮年たち。
政治について熱く語りちょっと引かれているおじさん。
無邪気に走り回る子どもたちとたしなめるお母さんの声。
刈払機で雑草を刈るおじさん。エンジン音と小石の弾ける音、排気ガスと雑草の青臭い匂い。
楽しすぎる。

2周目はスマホを持ち思い思いの写真を撮りながら歩いた。
古びた看板が目に入った。

画像3

「風化」って凄く神秘的な現象だと思う。
一瞬では絶対に創り出せない。錆びついたボルトでさえちょっとオシャレに見えてしまう。


走る。思考する。

3周目からようやく走り出す。マスクはもう限界だったので外した。
無理せずゆっくりしたペースで走り続ける。

すぐに考え事が始まる。
先程の錆びついたボルトが頭から離れない。
製造業に従事していた頃は、納めた製品に錆が発見される度客先から呼び出され、選別修正をしていた。
夜な夜な中国人研修生とサンドペーパーでシコシコ錆取りをしていた頃を思い出す。
錆取りが嫌いだった。なんの生産性もない。
なんなら品質管理の仕事ではない。しかし選別になど回せる人員がいない。

工場長にいつもわりいなと言われ「ダイジョブっすよ!!」と元気よく返事をしていた。
だったら錆ないようにしてくれよと思いながらも、
いつも納期に追われ死にそうな顔をしている工場長を見ているととてもじゃないがそんな事は言えなかった。

酷暑だった2年前だろうか。あまりにも互いの現場で立て続けに錆が発生するもんだから、客先の部長さんと錆をどうするか話し合った。

一晩で錆が発生してしまうケースもあった事から、部長さんは試しに一晩中製品に扇風機を当て続けたところ、いい結果が出たと教えてくれた。

早速工場長にやってみませんかと提案したが、やっても意味ないよと一蹴され、やはり粘ることもなく諦めてしまった。
嫌な思い出だ。勝手に扇風機を回して効果を示せばよかったのか、やりようはあったはずだった気がする。
しかしやりたくない上司をどう説得するかなんて何故部下が考えなければいけないのだろうと、正直今でも思う。

2ヶ月後自分の身の振り方がどうなるかわからないが、もし会社勤めになり同じ事が起きたら今度は粘って挑戦してみるか。
なんとかポジティブになろうと思ったが、大嫌いだった錆が今ではオシャレに見えてしまうなんて、自分はなんて勝手な人間なんだと思い凹んでしまった。

そんな事を考えながら走っていたらいつの間にか2周走り終えていた。
脚がパンパンだ。1周約1キロを4周。流石に走ったと言い訳できるくらいは走ったろう。
やっぱりランニングは辛い。好きになれないかもしれない。
オチもない。

飲み物がなくなったので自販機の前に立つ。
走り終えたばかりなのに…と思いつつもコーラのボタンに手が伸びてしまう。


喉を駆ける甘く冷たい爽やかな刺激。
走った直後に不健康な飲み物という背徳感。

う~ん、走ったあとのコーラはうめえや!!
また走りに来よう!!

画像4


これなんの話なんだろう。すみませんでした。
以上。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?