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古今亭文菊師匠

毎度どうもおはようございます

VR技術の最新はゲームから、なんて言葉を聞きますが
本当ですね

映像が現実に重なりつつある

もうどっちが現実だか分からない!

没入感とも言うんでしょうか

人間の意識も映像に寄って行くわけで、近い将来意識をもデータに乗せることができれば、人間の良し悪しは脳の可動域の高さで決まってきそうですね


さてさて、私は落語が好きでちょきちょく聞いてはクスクスと笑っているのですが、

好きが高じて生の落語を聞きに行くこともしばしば、、、

そこで古今亭文菊という落語家さんの話を聞いた感想を今日は


まずは芸人でもそうですが、本ネタに入る前に「掴み」といってお客さんの心を和らげることをします

これを枕詞(通称枕)というんですが、その時の文菊さんは

どこか女性らしさのある妖艶な面影のある雰囲気を持ってました


女性がメインの話でもするのかな?と思いきや

親子酒というお話に入りました

このあらすじは
酒が大好きな親子が禁酒の約束をしたものの、欲望に負けてしまい酒に口をつけてしまう

それぞれが吞んでないことを酩酊した状態でなんとか隠そうとするところが面白いのですが


結論から言うと圧巻でした

まず演目しょっぱなで、枕では一切見せなかった、威勢のいい声を一つ

ここで私はそのギャップに一瞬で引き込まれます

さらに父親は威厳のある厳粛な姿を演じられることでさらにその芸に飲まれます

その父親が一口、二口と酒を飲むにつれて態度が柔らかくなってくる

と、同時に話し手の顔がぼやけてくる

「ぼやけてくる」なんて表現はあまり使いませんが、

話し手さんの顔が見えなくなってくるんです、

顔つきや態度、話し方はもう酔っぱらった父親でした

そこには文菊さんの面影は一切見えません

なんど目を凝らしてもそこには酔っ払いしか見えないんです

話が一番盛り上がってくるところで息子が登場するのですが、これがまた酩酊した状態で現れて、、、

歳は20代前後のまだまだ血気盛んな若者の顔がありありと浮かびます

あまりの演技の上手さに魅入ってしまい,笑うことすら忘れていました

本当に素晴らしい芸でした

絵画でもそうですが、素晴らしいものを見たり、聞いたりすると
その直後って体が軽くなってふわふわした気持ちになるんですよね


まさにその瞬間をくださいました

後々調べると、異例の28人抜きの真打昇進だそうで

会社でいうと入社3年目で部長に昇進といったころでしょうか

やはり本物は必ず評価されるということですね

私はまだ誰からも評価をもらったことがないので、まだまだ偽物です


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