素面

ある日突然ふと頭が真っ白になる

なんの意味があるんだろう、絵を描くことが。

一枚の良い絵を描いたって、作品集ができるまでなんのご褒美もない、こんな細々としたことをしていてなんになるんだろう。

いつどうやって一冊になるかすらもわからないし、絵なんてどこをこだわって描いたってTLに流してストーリーに上げてタップされてスワイプされてきっと終わりだ、そんなのとってもあんまりで、酷く寂しい。

が数日前で、そんな日は甘いものを食べて早く寝て起きるに限る。そして次の日前日のことをなるべく忘れている時に絵を描く。

そすると、ぬるぬるぬるぬる数日前の絵より良いものが描ける、思ったよりも良いものが描けたりする。たちまち嬉しくなってまた次々絵を描く。ご褒美もなくて、ただただ孤独で、本当に道のりが何にも見えなくて悲しいことには変わりないけれど、足元に落ちる創作物をひたすら良いものだけ選んで集めていくしかないんだなって、思いました。素面ではとてもやっていけないが、素面になり続けることもできないので、日々ただ出来ること、出来ないことを仕分けてやっていくしかないのであった！完