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「日本を旅する文具店」が、和歌山と徳島を堪能してきた話

「移動販売車と平日は相性が悪い」

そんなことを考え始めたのは、移動販売車で旅を始めて比較的すぐの頃だった。

商品を販売するなら、多くの人が働いている平日ではなく、週末の土日の方が来店してもらいやすいのは想像に容易い。
けれど、北海道や九州で2周間以上現地に滞在していると、どうしても平日に問題が出てくる。
そう。現地の美味しいご飯にどうしても手を出してしまうのだ。

海の幸、山の幸、人気のラーメン、現地で愛される町中華。

その場その場での出会いを大切にする以上、美味しいご飯にはついつい引き寄せられてしまう。
更には車中泊ができるスペースが、商品の在庫に圧迫されて確保出来ない旅ともなれば、宿泊費用も積み重なってくる。

北海道、東京、九州と遠隔地を攻めた移動販売車の旅も、いよいよ現実的な運用をはじめるべき時がやってきた。
お店のある大阪から、週末だけの出店可能な地域への出店を試すときがやってきたのだ。

今回はそんな狙いから訪れた「和歌山県」と「徳島県」での移動販売の様子をお届けしたい。

近くて遠い和歌山県「那智勝浦 ARCADE」出店

10/7と10/8の2日間。
和歌山県のARCADEというイベントに参加させていただいた。

©️Yoshiki Maruyama

ARCADEはかっこいいだけでなく、コンセプトからして共感が半端ないイベントだ。

THINK OF A TOWN
ほんの数十年前まで、この街の日常は、刺激に満ち溢れていた。
背伸びして入ったレコード屋で、粋な洋楽を教えてくれた。
憧れの喫茶店での珈琲デビューを仲間で競い合った。
そんな学生時代を和歌山で過ごした私たちの視線の先には
いつも、この街で楽しそうに働き、暮らす大人たちの姿があった。
あのとき受け取った刺激や感動を、私たちは次へと継げているだろうか。
Arcadeは、そんな思いからはじまりました。

ARCADE HPより引用

地元のお店で少しずつ学んだ様々なこと。
気がつけば商店街は人通りが少なくなって、実際に触れられる「場」はインターネット上で代用されるようになっている。

うちの移動販売車だって、ネットだけで伝えられることの限界があるからこそ、日本中を走り回っているといっても過言ではない。
イベントへの共感から、前々から知っていたこのイベントに参加させていただいた。

ただ、イベント会場は北海道や東京より近いとはいえ、和歌山県をぐるっと回り込んだ先の「那智勝浦の漁港」
高速道路も途中までは走っているけれど、なかなか遠くて休憩をはさみながら大阪から5時間ほどかけて到着した。

たどりついた場所はまさに漁港。
港には船も停泊していて、これまでに文具を売ったことのないロケーションに自然と心が踊った。

©️Yoshiki Maruyama
©️Yoshiki Maruyama
©️Yoshiki Maruyama

和歌山に住む人にとってもなかなかの距離があるロケーションにも関わらず、会場にはたくさんのお客さんが溢れ、とても楽しいひとときを過ごさせていただいた。

また、今回は移動販売車として初めての夜の営業も体験。
光るポール看板など、準備していた要素を実際に試すことができた。
暗い状況だと、暖色系の明かりでは商品の色がわかりにくいといった課題もでてきたので、この辺はまた修正を行っていきたい。

©️Yoshiki Maruyama

そして、夜にはなんとこの花火!

お客様と一緒に特等席で見ることができた花火のことは、今後もずっと忘れられない記憶になると思う。

四国上陸! 「徳島県 うだつあがる古本市」出店

和歌山の翌週である10/15(日)。
今度は四国の徳島県で行われた「うだつのあがる古本市」に参加させていただいた。

本屋を営む人に限らず「1日だけの本屋さん」として古本市を開催する素敵なイベントは、うだつ上がるという築150年の古民家を改装した、雑貨・家具(graf)・本・古着・喫茶・設計事務所などが入店している小さな複合施設と、すぐ近くにある脇町劇場オデオン座で開催された。

会場となった徳島県美馬市まではお店からおよそ2時間半程度。
これまでに開催した移動販売の中では、一番近いと油断していたのが祟ったのか、淡路島のサービスエリアで、SNSの投稿をした直後に背中がギックリするアクシデントにも見舞われた。

おそらく原因は、今回から導入した「ギャレーボックス」の積み込み作業のダメージ。
車にピッタリ収まることに喜んでいたため、アドレナリンが出ていたのか、翌日に突然ダメージが来てしまった。

ただ、悪いこともあればいいこともある。
ギャレーボックスの積み下ろしを諦め、なんとか楽にかっこよく売場を作れないか考えた結果、ボックスを降ろさずに売場をいい密度で構築する技を発見。
お客様からも好評だったので、この配置は今後も役立てていこうと考えている。
まさしく文字通り、「怪我の功名」となった。

さて、肝心の近隣地域におけるコスト削減の効果はこの通り。
宿泊日数こそ減ったものの、少ない機会に迷わず美味しいものを食べるという使命感に駆られ、現地の美味しいものを楽しむに至りました。
コスパばかりを求めて楽しくない旅を続けてもつらくなるばっかりなので、このへんはバランスを取りながら今後もやっていきたいと思う。

年内最後の移動販売 11月3日は岐阜へ

さて、2023年の「日本を旅する文具店」の移動販売の旅もいよいよ終わりに近づいてきました。
冬場はさすがに寒すぎるのと、スタッドレスタイヤの保管場所問題でお休みすることが増えそうです。

11/3は岐阜県各務原市のカクカクブックスさんの駐車場をお借りして営業予定となります。
ぜひ岐阜の皆様、お立ち寄りいただければ幸いです!
そして、どうぞ今後もドケットストアのステーショナリーバンの冒険を応援していただければ幸いです。

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