見出し画像

20231101-20240123

劇場版ポールプリンセス!!を見た!うお〜〜〜〜〜〜〜〜めっっっっちゃくちゃおもしれぇ!!!!

Youtube公開のショートアニメも見たが、最終話での空の中心である北極星とポールを接続してヒナノ達を星に見立てるところ以外あんまりピンときておらず、それほど期待せずに劇場版を観に行ったがそれはそれは面白くぶん殴られるような衝撃を受けた。

まずなにが良いってショートアニメ時は全編CGだったのが作画込みのアニメになったところ。
CGモデルもとてもかわいく作られていて素晴らしいのだけれど劇場版はショートアニメよりも彼女達の日常にフォーカスが当たるストーリーになっていたので細やかな所作や繊細な表情の変化が描かれるシーンが多く、そういう表現はやっぱり作画のほうに軍配が上がるなと思ったし作画ならではのデフォルメカットなんかもあったりして楽しいアニメになっていてとてもいい。

ライブシーンはCGモデルで表現されるわけだがこれがまぁ〜〜モーションキャプチャの暴力によって生み出された映像で本当にとんでもない。
ショートアニメで表現された4人のダンスもなかなか素晴らしいものではあったがシナリオ上初心者の初公演であることが強調されており、だからこそ彼女達の頑張りが可視化されていて良くできていたが、劇場版で描かれるのは全国大会の決勝戦なので過去見たダンスとは比べ物にならないレベルをちゃんと映像で表現されていて感動した。
明確に点数化されない表現力の勝負みたいなものをアニメで説得力を持たせ表現するのってかなり難しく、「ボールルームへようこそ」くらいでしか上手く描写できてる作品って無いなと思っていたがポールプリンセスはちゃんと前回優勝者であるエルダンジュとヒナノ達ギャラクシープリンセスのダンスに明確な表現力の差が素人目にもわかるような映像になっているのがすごい。

そしてストーリーが本当に良い。
劇場版ポールプリンセス!!はポールダンスという競技に必要不可欠な「回転」をテーマに物語が展開していて、ヒナノがバレエ、スバルが新体操の鉄棒という、回転が重要な動作となるダンスや競技でそれぞれ挫折を覚えており、それを克服するのが劇場版の大筋だ。
スバルはプログラム中過去と同様の失敗を起こしそうになるが、リリアのサポートにより難度の高い技に成功する。個人技だった鉄棒とは違いポールダンスはリリアとのダブルスであり、一人では無理なことも二人なら可能にできる、というベタながら熱い展開をプログラムに落とし込んでいるのがすごい。

ヒナノのシーンは特に白眉で、プログラム中に舞台袖に来たユカリを目にしてしまい過去の失敗を回顧し回転を止めてしまいそうになるなかギャラクシープリンセスの仲間を見つけ、過去ではなく今この瞬間に目を向けたヒナノは再度回転を続ける。
ポールダンスの回転運動は当然ながら重力の影響を受けており、回転をやめることは即ち下に、床に足をつけることと同義だが、前に進むことを選んだヒナノは回転を続けているため床に足をつけることはない。
ポールダンスという、ポールを中心に構成されるダンスのなかで前を向く、ということを表現するのにポールの上へ上へと登っていくヒナノを描くというのは本当に頭がいいなと思う。
舞台の上手下手にそれぞれいるキャラクターへの目を向けるのにプログラム中の回転運動を利用しているのも無駄がなくて美しいアニメだ。

ちなみにおれが一番好きなキャラは御子白ユカリ。強い女が大好きなので……

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?