見出し画像

犬の慢性鼻炎

今、うちの動物病院は、慢性鼻炎の犬や猫が多く通っています。犬はダックスフントが多いです。鼻水が止まらないのです。原因を特定しようといろいろ検査はしますが・・・。結局、原因が特定できず・・・なんてことも。

自分の息子が幼いときに、いつも鼻炎に悩まされていました。「鼻をかむ」ということが、うまくできず。「ふんっ」って出すんだよと教えても、なかなかできませんでした。犬も同様に、鼻水をふんって外に出すんだよと言ってもわかるわけがありません。結果、蓄膿症のように膿が鼻腔内にたまったりして悪化するわけです。

こんなとき、漢方薬や鍼治療が良い結果をもたらす場合があります。西洋学的治療は、原因がわかるとピンポイントで効果を出すのですが、原因がわからないと治療のしようがありません。一方、漢方薬や鍼治療は、現時点にからだに起こっている症状から、患者の体の体質、病態を見極めて、それを中庸にもどすような、治療をチョイスするので、打つ手がないということがないのです。

犬でも小青竜湯を使用します。鼻水の漢方薬です。
また最近では「アニミューン」というサプリメントを使用しています。
免疫を調節する作用のあるサプリメントで、慢性鼻炎の犬や猫にお出ししています。味があまりおいしくないらしく、猫はなかなか食べてくれませんが、犬は黄な粉のようなそのサプリメントを、比較的上手に食べてくれます。粉が苦手な犬は大変かもしれません。

1年以上鼻水で通っていたキャバリアちゃん。1か月ほど飲み続けると、鼻水が減ってきました。1年以上患っていた、鼻水ズルズル状態が、静かになったのでした。これには飼い主さんも驚きです。私ももちろん驚きです。他の鼻水ズルズルのわんちゃんにもお勧めするようになりました。

鼻が詰まっていると、匂いが嗅げないので、食欲も落ちたり、活動性が下がったりしますね。鼻の粘膜が腫れていると呼吸音もひどくなります。

鼻血を伴う場合は、悪性腫瘍の可能性もあり、注意が必要です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?