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天風哲学で学ぶ社長のあるべき姿 4-2

正しい経営とは何か!(4-2)
一方、経営が成り立つためには、適正利益を獲得して企業の維持発展を行っていかねばならない。その中には人件費や光熱費などその企業が必要とする経費が維持でき、さらに税金や社会保険、あるいは借り入れがあれば返済原資なども賄わなければならない。
ということは、必要経費を賄うだけの利益を獲得しても顧客が十分に満足できる商品やサービスを提供していかねばならないことになる。
ここに正しい経営の根幹は、企業が維持するための必要最低限の経費等を賄うだけの利益を獲得しても、なお顧客に対する企業満足度が勝っていれば成り立つことになる。
この満足度は必ずしも商品やサービスに伴う利益だけではなく、情報の提供や接客力、あるいは顧客のニーズ、困りごとの解決であっても良いわけであり、企業それぞれが所有する顧客の満足度を高める諸要素ということになる。
 
また、企業の役割としては顧客には商品やサービスを、社会全体に対しては税金などを通して、そして従業員の雇用確保、あるいは取引先との良好な関係を維持して経済全体の維持と発展を担っているのである。
 
結論的に言えば、自社がいくら好成績を得ても自社の活動を通して社会全体の幸福のために役立っていなければならない。一時的には自社の繁盛は可能であるかもしれないが、できるだけ長く社会貢献ができるような維持を続けていくこと(ゴーイング・コンサーン)が必要なのである。
 
中村天風氏は次のような言葉を残している。「事業をしている人、世の中に貢献するという目的があるか。事業に成功するには、自分の欲望を離れて何かを考え、そのとおりに実行することである」。
 


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