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天風哲学で学ぶ社長のあるべき姿 5-1


当社の使命とは (5-1)
企業が存在する意義はどこにあるのだろうか。同様に人間は何のために生まれてきたのだろうか。両方とも共通の課題が含まれており、回答も一つに集約できるのではないだろうか。
 
私たちが生まれてきたことは偶然でもなく必然的でかつ必要だから、すなわち生まれるべきして生まれたのであって明確な目的があるはずである。
この問いに対する回答は人それぞれの解釈があり、どれが正解であるかどうかは定かではないが、経営に携わる人間であれば、この点を明確にして対応していくことが必要なのではないのか。
 
中村天風氏は、この点を明らかにし、その答えを「進化と向上」としている。すなわち、生きられても約100年間、「食って」、「たれて」、「寝て」過ごせば良いということではなく、大きく捉えればこの世の中、狭い意味でも自分が生きている社会全体に対し、今日よりは明日、明日よりは明後日と少しでもお役に立つことを通して貢献することではないのだろうか、と言っている。また、京セラの前稲盛社長は「利他の心」が経営者の基本的な考えであるし、企業も従業員、顧客、あるいは取引先など対して貢献することだと常に話している。
 
その意味から言えることは、企業は業種・業態に関係なく常に消費者などと対峙し、自社の商品やサービスを通じて役に立つことを行っている。それが顧客などの相手に対し役立つこと、貢献することがなければ存在価値はないと言えよう。
  つづく

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