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NikonフラッグシップZ9を購入して良かった6つのこと


Z9が販売されたのが2021年12月24日、私は予約が少し遅れてたため、半年後に入手することができました。
購入してから約2年が経過したので、Z9を購入して良かった点を書きたいと思います。Z9を購入する前のメインカメラはZ6IIでしたが、そこと比較をしていきたいと思います。
結論としては、ほぼ不満なく使えて、歩留まりも向上したので大満足のカメラです!Z9発売から1年後にはほぼ同スペックのZ8も出ましたが、Z9のほうが満足度は高いです!


①AF性能

モデルの瞳はファインダーフレーム内の小さい領域、さらにメガネをかけて横顔の撮影と瞳認識させることが難しい環境でもしっかりと瞳を捉えることができる。

人物撮影が多いので被写体検出は人物に設定にしています。当たり前ですがZ6IIから瞳認識精度や合焦精度、瞳への食いつきは格段にアップしています、ニコンの中級機はソニーやキヤノンの中級機と比べるとAF性能が低くて不満でした。
ちなみに使用経験からポートレート撮影での瞳AFの合焦精度で比較するとで肌感覚になりますがソニーα7RIIIは80%、キヤノンEOSR5は90%、Z9は99%、Z9はほとんど外すことはありませんし、人物がファインダーフレーム内の小さな領域でもきちんと認識します。
また、メガネをかけていてもきちんと瞳を認識してくれるので非常に助かります。
また、AFシーンは人物撮影でも風景撮影でもAF-C、3Dトラッキングを使っています。風景撮影や人物でも瞳以外のパーツ撮影も多くしますので、その場合はワンショット撮影をします。
連写撮影は基本スクールフォトの運動会や動きの早いダンスなど。あとスポーツ撮影で使います。
20コマ/秒の撮影ができますが、今の撮影用途だと正直そこまでの連写性能は必要ありませんし、撮ったあとのセレクトも大変です。よく使うのは5~10コマ/秒です。


②レスポンス性

Real-Live Viewfinderを世界初搭載、ニコンHPより引用

電源を入れてからの起動の速さは格段に速くなりました、Z6IIは1秒くらいかかっていたので、すごくストレスがありました。
また、撮影後のプレビュー設定をして写真のチェックをしますが、Z6IIは次の撮影まで時間がかかるのでシャッターチャンス(メカシャッターないけど。。)を逃していました。
さらにReal-Live Viewfinderの搭載により、像消失が起きにくいため決定的瞬間を捉えやすくなりました。
このため、Z9に変更してから歩留りは確実に上がったと実感しています。


③バッテリー

バッテリーEN-EL18Dとバッテリー室カバーBL-7

Z9のバッテリーはEN-EL18DでZ8、Z7II、Z6IIのバッテリーEN-EL15Cとは違い、大きくて大容量です。当たり前ですが、EN-EL15Cよりもちます。
EN-EL18Dであれば4時間程度の撮影であれば1本でいけます。(1000枚以下)
1日撮影(8時間程度)でも1000枚以下であれば1本でいけます。
撮影時は予備のバッテリー1本とモバイルバッテリーか電源が確保できるところであればバッテリーチャージャーを持参します。
ちなみに予備バッテリーにはバッテリー室カバー(BL-7)も付けています。これを付けていれば、バッテリー交換の際、取り出しがスムーズに行えます。


④ボタンレイアウト

Z9のボタンレイアウト ニコンHPより引用

Z9では撮影しやすいようにボタン配置されており、カスタムもよりやりやすくなっています。レリーズモードも簡単に変更できるので地味ですがありがたい機能。
Z6IIでは再生ボタンは左上だったのが、Z9では右下にレイアウトされています、これで右手だけで撮影後の確認ができます。
Fnボタンも全面に3つ配置されていていて、Fn1とFn3にはシングルポイントAFを、fn2にはFXとDXの切り替えを割り当てています。
残念なのは縦位置構図にするとFn1とFn2に指が届かないこと。。この点はEOSR3のような配置の方がよく考えられています。

EOSR3のボタンレイアウト キヤノンHPより引用


⑤センサーシールド

ニコンHPより引用

レンズ交換の際、大変助かる機能。一眼レフカメラだとミラーがありますがミラーレスカメラだとセンサーが剥き出しです。特に屋外でのレンズ交換はホコリやゴミが入らないように気を使います。センサーへの汚れ付着は写真の出来栄えにも影響するのでこれもありがたい機能です。
電源を入れた状態ではセンサーシールドはできないのご注意!


⑥メカシャッターレス

Z9発表当時はキヤノンもソニーもメカシャッターレスのカメラはありませんでした。※2024年1月にソニーが販売したα9IIIはメカシャッターレス、そしてフルサイズでは世界初搭載のグローバルシャッター。
保守的なイメージがあるニコンが最初にメカシャッターレスを採用したのは驚きでしたが、機械的に動くシャッターは当然寿命があります。一眼レフD6では約40万回、Z6IIでは約20万回。記録写真を撮るカメラマンはどうしても撮影枚数が多くなり、耐久回数以上のシャッターを切れば修理も必要になることがあります。Z9にすればシャッター回数を気にしなくていいので、とても大きなメリットです。あとZ9はローリングシャッター方式です。ローリングシャッターは高速で動くものを撮影する時に被写体の歪みが起こるのですが、野球を撮影した時は全く歪みがなく問題ありませんでした。


デメリットはないのか?

Z9を使う上では価格が高いや重くて取り回ししづらいなどのデメリットがありますが、フラッグシップとはそういうカメラだと思っているので、そこはデメリットと感じていません。
使用する上で感じているZ9のデメリットは高感度耐性です。
Z9の常用ISO感度は他の機種に比べて少なく25600しかありません。
キヤノンEOSR3はISO102400、ソニーα1はISO32000といずれもZ9より高く設定されています。
高画素とISO感度はトレードオフなのは仕方ないですが、5000万画素のα1より下なのでもう少し頑張れたのかなと感じています。
ISOを上げて撮影するシーンは、発表会などの暗いところで上限ISO8000に設定しています。状況によってノイズの出方は変わりますが8000が限界です。できれば6400に留めておきたいです。

Z8と比較してどうか?

サブカメラでZ8を使用しています。スペックはほぼ同じですが、大きな違いは縦位置一体型であるか、とバッテリーの持ちです。
Z8はZ9と比べて縦位置一体型ではない分コンパクトです。また、パワーバッテリーパックMB -N12がオプションで出ているので、これを装着すればZ9のように縦位置一体型になります。また、EN-EL15cを2個装填できるので、バッテリーの持ちもよくなります。私はMB -N12を持っていませんが、メーカーHPによると約1.8倍バッテリー寿命が延長できるようです。


軽量コンパクトに使用したいときはMB -N12を外して使う、縦位置撮影が多いシーンや頻繁にバッテリー交換をしたくない場合はMB -N12を使うなど、汎用性はz8のほうがありますね。
ただ、Z8はZ9より熱耐性は低いように感じます。過去の経験から真夏での屋外撮影ではZ8はカメラ内の高温による熱警告が出やすいです。Z9では一度も出たことがありません。
熱警告が出なくてもZ8がカメラがほんのり熱を帯びています。外部環境が過酷なほどZ9のほうがストレスなく使えそうです。
堅牢性や防塵・防滴性を重視するならZ9ですね。


まとめ

当たり前ですが、Z6IIと比べて大幅にスペックアップしており、Z9はとても満足しています。また、ファームウェアのバージョンアップも何度もあり、マイナーな改善から新機能追加もあり常にブラッシュアップされています。
2024年7月現在、メジャーアップデートは4回、Verは5.00で静止画のアップデートは以下です。

  • Ver2.00(2022年4月20日) プリキャプチャー、比較動合成

  • Ver3.00(2022年10月26日) ハイスピードフレームキャプチャー、高周波フリッカー低減改善

  • Ver4.00(2023年6月13日) オートキャプチャー、オートブラケティング撮影のステップ幅追加、ハイスピードフレームキャプチャー撮影のプリキャプチャー時間延長、スロット2 [JPEG+JPEG分割記録]に画像サイズ(L)

  • 追加Ver5.00(2024年3月13日) オートキャプチャーの機能拡充改善、ハイスピードフレームキャプチャー+機能を改善、リッチトーンポートレート、美肌効果、人物印象

これだけのファームウェアバージョンアップでもはやZ9IIといっても過言ではないくらい改善、進化しています。
これまでのフラッグシップはオリンピックイヤーに新製品が販売されるサイクルでしたが、今年は出なさそうですね。
Z9は高画素なので、D6のように2000万画素台のZ9sみたいなカメラが出ると思いましたが。
Z9の後継機が出なくても私にとって不満点の少ないZ9は当分メイン機として活躍してくれそうです。


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