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SNMPの拡張MIBを定義するためのASN.1超入門

SNMPのMIBは、ASN.1で定義されています。ある程度ASN.1について知らないと拡張MIBを読んだり書いたりできないので、簡単に解説します。

ASN.1とは?

「実践SNMP教科書」では

Abstract Syntax Notation One (ASN.1)は、OSIのプレゼンテーションレイヤーのプロトコル(言語)です。OSIのプレゼンテーションレイヤーのプロトコルは、通信するノード間で、通信データの機種依存の問題を解決するためのプロトコルです。簡単に言うと、あるノードで数値の1が、通信相手のノードでも数値の1と認識できるようにするためのプロトコルと言えます。一見簡単なことのように思えますが、実際は、ネットワークに接続されたノードは、様々なCPUやOSが使用されているため、同じ数値の1でもノードの内部では違った表現(バイトの順序が違うなど)になってしまいます。これを、ネットワーク上で共通のデータフォーマットで扱えるようにするのがプレゼンテーションレイヤーのプロトコル(=ASN.1)の役割なのです。

「実践SNMP教科書原稿」

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SNMPの仕様について解説した本やサイトは、沢山あると思います。 独自の拡張MIBを自分で設計してMIBファイルやエージェントを作る方法を解説した教科書はないと思います。

20年近く前に書いた「実践SNMP教科書」を現在でも通用する部分だけ書き直して復刻するマガジンです。最近MIBの設計で困っている人に遭遇し…

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