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SNMPの拡張MIB定義のためのSMI超入門

拡張MIBを定義するためはSMI(Structure of Management Info)ということも知る必要があります。この説明です。

SMIとは

管理情報構造(SMI)は、SNMPにおけるMIB定義やPDU、メッセージ定義のための基本的なASN.1定義を行うASN.1のモジュールです。SMIで定義する内容は次のようなものです。
①MIB定義に必要な、オブジェクト識別子(OBJECT IDENTIFIER)のツリー構造
②MIB定義に必要なマクロ
③MIB定義などに必要な、拡張データタイプ
現在標準化されているSMIには、SMIv1とSMIv2の二種類があります。1993年以降は、SMIv2を用いて定義することが標準的です。SMIv1は、過去の定義のためだけに残されています。新しく定義するMIBは、SMIv2を使うべきです。古いSNMPマネージャでは、SMIv2形式に対応していないものがありましたが(2004年の現在では、皆無だと思います。)、SMIv2で定義すれば、MIBコンパイラなどの機能によって、SMIv1に自動変換することができます。逆方向の変換は、情報が不足するので、自動変換はできません。手動編集が必要となります。

実践SNMP教科書原稿

SNMPv3 のためにSMIv3があると思うかもしれませんが、ありません。
SNMPv3もSMIv2を利用します。

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SNMPの仕様について解説した本やサイトは、沢山あると思います。 独自の拡張MIBを自分で設計してMIBファイルやエージェントを作る方法を解説した教科書はないと思います。

20年近く前に書いた「実践SNMP教科書」を現在でも通用する部分だけ書き直して復刻するマガジンです。最近MIBの設計で困っている人に遭遇し…

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