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理想のコーチ像

理想のコーチですか?思い出すのは池袋立教の阿部コーチ。先生はイギリス留学から帰ってきたばかりで当時30歳。跳躍出身のコーチ。当時でも7m弱は跳んでたかな。現役のときは7mは跳んでたような人です。中学時代野球部だったぼくにとって監督やコーチとは「指示と命令を出す人」。でも、阿部さんは一緒に走ってくれて、一緒にくだらないことで笑ってくれて、常に同じ目線でいてくれたのです。一緒に300mとか走ってぶっ倒れてて。走ることが嫌いだったんですけど、陸上の楽しみ方を教えてくれました。同じ立教の監督・コーチでも野球部と阿部先生とは違ったんです。阿部さんとは友達のような感じ。「一緒に織田フィールド行こうぜ」みたいな。一応、敬語で「阿部さん、行くよ!」くらいはいいますが。素人なのに、すごく話や意見を聞いてくれたんです。

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高校のコーチ阿部さんとロンドン五輪で

練習メニューにしても命令じゃなかったんです。「これやってみようか」と。常にエクスキューズする機会を与えてくれました。跳躍の選手だったから徹底的に動きづくりとかも教えてくださったので。それも大きかったな。阿部コーチはいまも立教池袋で陸上を教えてますけど、本当に陸上が好きな先生なんです。当時のぼくは陸上は好きじゃないですけど、ダサいと思ってました。だけど、ダサいけど楽しいと思ったんでしょうね。陸上との関わり方をぼくに考えさせてくれた。そして、一緒に同じ目線で戦ってくれました。厳しいことは言われなかったですけど、強くなるのに必要なことを教えてくれて、大事なことはぼくにまかせてくれる。TwoLapsでもぼくは選手と距離をおかずに、一緒に走るし、一緒にご飯もいくし、一緒にくだらないこともする。それはずっとやっていきたいことです。その原点は高校時代の阿部さんなんですよ。


(文章:EKIDEN News 西本武司)

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