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アスリートスピリッツを持ち続ける

Ignite the Human Spirits through movement(行動を通じて人の魂に火を灯す)


2016年に現役を引退し翌年の2017年からコーチを始めました。選手とそこそこ走って、ペースメーカーもして、インフルエンサーたちとレースもしていたので走ることは続けていました。でも、選手のようには練習で追い込まない。走りたいというよりはコーチングや盛り上げの手段として走っている意味合いが強かったのです。そういった「言い訳」もありつつ、自分に挑戦したいとかそういった気持ちには正直ならなかったので、練習で最初から最後まで追い込むと言うことはありませんでした。もちろん地面に這いつくばることもほとんどありませんでした。

そんなある日、Onというスポーツブランドと出会いました。それは本当に偶然というか、ナイキ以外のブランドのウェアを私が着ていたのを見た知り合いから、Onを紹介していいかと連絡をもらったのです。ちょうどOAC(Onのプロチーム)がグローバルで結果を出していたので、とても気になっていたブランドだったのでお会いすることにしました。Onの方から話も聞いて、自分でもOnという企業の歴史や哲学を学んでいくと共感がたくさんありました。

・「ランニング」が持つ価値が事業の根幹にあること
・ブランドの認知よりも目の前の「人」を大事にすること
・「アスリート」へのリスペクトを忘れずに「アスリートスピリッツ」を持ち続けること
・ランニングシューズの機能を素材だけでなく「構造」から捉えていること
・シューズ市場というレッドオーシャンにぶち込んで新しい価値をつくっていること

などなど、ストーリーを知れば知るほどこのブランドの魅力に引き込まれていきました。そして、僭越ながらTWOLAPSというチームが日本の陸上界でチャレンジしていることに重なる部分もあり、Onと組めたらなにか新しい価値を生み出せるのではないかと思うようになりました。

そんなブランドストーリーや私自身のストーリーがあったからでしょうか。初めてOnのシューズに足を入れ、アパレルに身を包まれた時、現役のときのような高揚感を味わいました。誰に頼まれたわけではないのですが、また「本気で走ってみたい」と心の底から思えたのです。

Onは「Ignite the Human Spirits through movement(行動を通じて人の魂に火を灯す)」というミッションを掲げています。まさに、Onのもつストーリーとプロダクトが自分の魂に再び火を灯してくれたと思っています。

一方、TWOLAPSは、「Team to empower and connect people through sports」を掲げています。「走りたい」「走るのが楽しい」「アスリートに関わるのが楽しい」という人を増やして新しい価値を陸上界につくっていくことを目指しています。

TWOLAPSとOnのストーリーそれぞれが合わさったときに、「走ること」をいろんな形で楽しむ人が増やせるのではないか。そう確信が持てたのです。

3つのGOAL

そんなこんなで、とんとん拍子に話が進み、2023年4月1日より、横田真人は、Onのアスリートストラテジー アドバイザーに就任することになりました。さらに、OnとMDCのパートナー契約も決まりました。聞き慣れない役職ですが、アスリートストラテジー アドバイザーとして、以下の3つを挑戦の柱とします。

Onとの挑戦①トップアスリートとともにOnというブランドを育てていく

グローバルではOAC(オン アスレチックス クラブ)という、中長距離をメインとしたクラブチームが旋風を巻き起こしています。2月には北米、ヨーロッパに続き、OACオセアニアもローンチされました。日本でもOnというブランドを一緒に成長させてくれるアスリートを増やしていきます。Onのシューズを履いて「結果を出す」ことはもちろんのこと、Onと一緒にランニングのカルチャーをつくってくれるアスリートの輪を広げていきたいと思います。いろんなインフルエンサーを呼んで認知を広げていくのではなく、「アスリートが選ぶブランド」「アスリートと共にカルチャーをつくるブランド」として、育てていくことがブランドとしてのクレディビリティ(信用性)の礎になると思っているからです。No.1ランニングブランドを一緒に目指すベンチャー精神のあるアスリート、一緒に戦いましょう。

Onとの挑戦②MDCを通して陸上競技場の景色を変える

ランカルチャーを築き上げていく上で、「陸上競技場」に重点を置くかどうかはブランドではっきりと分かれます。というより、日本においては、費用対効果が著しく悪いのでどのブランドも「陸上競技場」には重きを置かず、「ロード」に投資をするブランドがほとんどです。それはどれだけの人数にリーチできるかというのが大きな指標だからです。そんな中で、Onは「On Track Nights 」として、グローバルでTrack Fest, Night of the 10,000m PB’s, FAST5000, Track Night Vienna,Zatopek10といった大会をサポートしています。これらの大会は、典型的なトラックの大会ではなく、より観客を楽しませること、よりトップアスリートを身近に感じること、そしてコミュニティに目指すことで、陸上競技のレースを「再定義」することを目指しています。まさにMDCが創設された当初から目指していたことが、陸上の大会のGamechanger になること。OnとMDCのパートナーシップを通して、お客さんの体験価値を向上させ、陸上競技場の景色を変えることに取り組んでいきます。


Onとの挑戦③本気で走り「アスリート」であり続ける

前述した通りOnのメンバーは「アスリートスピリッツ」を持つことが求められます。アスリートってどんな存在でしょうか?それは、常に自分を高め続けるマインドセットを持ち、リーダーとして周囲に率直で、勇気を与えられる存在であることだと考えています。私自身も、このアスリートスピリッツに則り、もう一度、コーチや大会づくりを続けながら、いまの自分の限界に挑戦したいと思います。Onとの契約の中で私が走ることはまったく求められていません。私が走る理由は、常に求められることの先をいきたいことと、ブランドが求める姿を常に体現する存在でありたいからです。なので、まずは日本選手権の出場を目指したいと思います。

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