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TWOLAPS TCの「いま」と「これから」

「リモートワークを当たり前にする」ことを目指すキャスターと「GameChangers」をテーマにかかげ、競技だけでなく、陸上を通じて社会環境まで変えていくTWOLAPS TCが陸上だけでなく、スポーツ界へのイノベーションを起こすことを目的にアウトソーシング・クリエイティブパートナー契約締結した。キャスターとTWOLAPS。どちらもそれぞれのジャンルで革新的な試みを続けてきた両者が考えていることは、よくあるスポーツ界のスポンサード、つまり露出効果を狙った広告的なスポンサードとは違った取り組みをすすめていくという。800人以上のメンバーがいるキャスター。代表の横田真人コーチ、山田マネージャー、新田コーチというたった3人の社員しかいないTWOLAPS。まずはトレイルランナーとして世界中の大会を転戦しながらキャスター執行役員CMOを務める村田諒とTWOLAPS代表横田真人が練習後の陸上競技場で。

ーー今回のパートナー契約の一つにTWOLAPSがキャスターの提供するオンラインアシスタントサービス「CASTER BIZ」の提供があります。TWOLAPSのようなスポーツチームがアウトソーシングする分野といえば、最初に浮かぶのはトレーニングとは真逆のスキルが求められる経理をはじめとした事務作業です。しかし、横田さんは米国公認会計士の資格をもち、山田マネージャーの前職は損害保険会社の社員。もともと事務作業能力が高い二人でしたから、アウトソーシングをわざわざする必要があるのかな?と思ってました。

横田
TWOLPASは現在、自分も含めて3人の社員で会社を運営しています。この3人で11人いる選手のコーチングはもちろんのこと、それに加えて、ミドルディスタンスチャレンジのような大会を作り、さらには計測やエントリーシステムも開発中です。選手のパフォーマンスを上げることを第一に考えているので、ここにどれだけの時間を費やせるか?が鍵となります。そこで今までは自分たちで行なっていた業務をCASTER BIZにお願いすることができれば、チームとしても会社としても成長できると思いました。
村田
TWOLAPSが選手のコーチングに加えて、複数の事業を行なっていることに話を聞いて驚きました。最近だと移動式カフェも展開されてますよね?これだけ業態が異なる事業を3人で行なっているなんて信じられないと同時にちょっと心配になりました。誰か一人が体調不良などでかけてしまった時に組織として大丈夫なのかなと。
横田
それだけは困る。だから、これを機にTWOLAPSの仕事を整理することから始めることにしました。物事には「やらなくてはならないこと」と「やるべきこと」の2種類がある。TWOLAPSにおいて「やらなくてはならないこと」は選手のパフォーマンスをあげること。ここにどれだけの時間を費やせるか?が鍵となります。選手のパフォーマンスをあげるうえでも、コーチがやることと、トレーナーさんにアウトソーシングすることにも分けることができます。

一方で大会を作ったり、新しいビジネスもはじめてます。そうなると自分のリソースには限界がある。どこを外に出せて、どこを自分がやるべきなのかということを考えなきゃいけないタイミングがついにきたなと思ったんです。三人でやってる会社なので、三人でやらなきゃいけない部分とそうでない部分を切り分けないと会社として成長していかない。僕らがCASTER BIZをきちんと使えないと成長がないと感じたのです。

だから「いま、これを頼みたい」ということよりも、このサービスをどう使うのか?ということを考える上で自分たちが直接やるべき領域を言語化して、整理したりすることが成長への鍵ではないかと考えたのです。
村田
リソースが限られているのはもちろん、それぞれが最も高いパフォーマンスを出せることってありますよね。今後CASTER BIZを使っていただくことで、間接的にでも選手もパフォーマンスが上がっていったら、とても嬉しいです。
業務の依頼に関しては自分たちがやっていることを言語化できないと、そもそも仕事を依頼できないですよね。これを機に業務をきちんと言語化していければ、仮にキャスターがなくなったとしても、それまでに言語化したものがマニュアルとして残り、新しい社員には引き継がれていきますよね。キャスターとしてはそういったところも含めてサポートしていきたいです。

ーー経理事務のようなバックオフィス業務はすんなりと移行できそうですが、たとえば、TWOLAPSでは試合直前に新谷仁美選手が横田コーチにごねているシーンがテレビなどでも話題になっているのですが、そこもキャスターでアウトソースできたりする?

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村田
新谷さんが思ったことをテキストにまとめて間接的に横田さんにお渡しする。ということはできますね。いったん吐き出す場所としてチャットしてもらってそれをキャスターでまとめて横田さんに「今週の新谷さんはこういういらだちとフィードバックがありましたよ」と報告する。それを横田さんが時間をおいて整理すると非同期なコミュニケーションとなるので感情的なぶつかりはなくなるかもしれませんね。
横田
キャスターの人が病んでしまわないか心配です。笑
村田
全てに対応してだと病んでしまいそうです。笑
でもCASTER BIZがやるべきことは対処することではなく、整理して横田さんに伝えることです。
なので最終的には横田さんにかかってますね。いったん、吐き出してもらって、そこに優先順位をつけておく。相談内容によっては選手もなかなか言いづらい内容もあると思うので、ポジティブなことも含めて、そういう場を作っておくのもいいかもしれませんね。
横田
それはありですね。
あといわゆる事務的なことや雑務ほど人に頼みづらくないですか?お願いしても「いや、お前がやればいいじゃん」と言われるのが嫌なんですよ。たとえばTWOLAPSの大会でTシャツを売ることになったとします。どこのサービスを使ってTシャツを売るかという調べ物は僕でも山田も新田でもできる。

でも、僕も忙しいし、あいつも忙しいし、というときに新田に「どうする?」と聞くと「キャスターっすね」となるんですよ。キャスターはとりあえず相談できるパートナーみたいなところがありますよね。
村田
自分でもできるし、時間がかかるがゆえに、状況がわかってしまう隣にいるひとに頼みづらいんですよね。頼まれた側としても「それくらい自分でやってくださいよ」となりますし。特に横田さんみたいな人は隣にいる人に頼んだら、その人がどのような状況になるかが想像できちゃうから、気をつかって自分でやっちゃう。
こうしたケースを解消したくて、CASTER BIZを使い続けてくれている人は多いです。
横田
それが僕と山田の間でずっと起きてたことなんです。こういうものは思いつきで突如ふってきます。最近相談したのは、海外のレースで見かけるペーシングLEDライト。トラックの周りをLEDライトが点滅しながらペース設定を教えてくれるあれです。あれがあったらペースメーカーもいらないし、記録会でも使えるし、人にも貸せる。いいね。いいね。あれ作ろうぜとなったとき。仕事をほっぽりだして、そこにとりかかるわけにはいかないですよね。そういうも「これもキャスターですね」とYoutubeの映像を送ってリサーチしてもらったら、だいたいの費用感までがさっとでてくる。TWOLAPS担当アシスタントにまず相談すると、その相談内容によって「経理はこのひと、調べ物はこの人、文献の翻訳はこの人」みたいにさっとふりわけられて答えがかえってくる。これまで選手でもあり大学生でもある細井にバイトとして頼むことが多かったのですが、キャスターが機能しはじめてから細井のバイトがどんどんなくなりつつあるという。
村田
細井さんごめんなさい笑
というか選手にバイト頼むことあるんですね。
横田
細井が大学の授業もポイント練習の合間にリモートで受けているのをみて、新しいアスリートの形ができるんじゃないかと思ったんです。というのも、実業団の選手は普段、会社にいないから仕事を渡したくても責任のある仕事が渡されないんですよ。DMの宛名書きや資料の整理といったことばかりで。うちの楠は判子押しの達人で新田は資料綴じの達人。どちらも実業団の仕事でついたスキルがそれだけだったとしたら残念じゃないですか。でも、アスリートがキャスターで研修をうけてリモートワーカーとして仕事もするようになれば、引退後はキャスターでそのまま仕事を続けることもできる。しかも、よく知っている自分が所属していた会社の窓口にもなれる。古巣をビジネスでサポートする側に回ることも可能だと思ったのです。こういうのってキャスター的にはどうですか?
村田
それは面白そうですね。リモートワークをしながらアスリートとしての活動することで、仕事でのキャリアも継続できますし、現役を長く続けることもできそうですね。キャスターで働く人達の喜びの1つに自分の好きな場所でこれまで通り仕事をし続けることがあります。都会で仕事をしていたけど、結婚や転勤などさまざまな理由で地方に移り住んだ場合、それまでのキャリアも崩れますし、同じような稼ぎがある仕事があるとは限らない。どれだけスキルがあっても、活かせる場がなければ、働き場所の選択肢が限られてしまう世の中を変えていきたいというのがキャスター創業への大きな動機としてあります。リモートワークによって自分の仕事と生活という2つの軸を充実させていきたい。そういった意味でもこうした取り組みは意義があると思います。
横田
企業での活用に関してキャスターを使うのに向いていない会社ってありますか?
村田
「これまでやったことがない」「うちのルールと違う」という言葉が頻発する会社にはあわないと思います。ならば御社でやったほうがよいんじゃないですか。と、あまりにもアシスタントに対して、命令口調であったり、クレームが過ぎる場合はこちらからお断りすることもあります。キャスターで働いてくれているリモートワーカーたちもワクワクした発想が出てくるTWOLAPSのような会社を相手にしたほうがやりがいがあるはずです。簡単な仕事を安くやるということではなく、チームの一員として、自分のスキルや経験を生かした仕事を続けられる。というのがキャスターのリモートワーカーですから。
横田
僕らが大会をわざわざ作ったり、新しいサービスを立ち上げたり、最近ではカレーのキッチンカーを走らせたりしているのは、正直、何もしないと会社って潰れるからです。そういう制約や不便さや問題があるから、新しいことを産もうと考えるのです。そういう環境じゃないとクリエイティブなものは生まれない。同じくらいの危機界が陸上界にもないと変わっていかないと考えています。東京オリンピックが終わったら、オリンピックスポーツの価値そのものが問われてくることでしょう。そうするといままでよりも少ないコストで同じ成果を求められるようになります。こうやって我々の話を残しておくのも、そういう状況に置かれたとき、この取組のことを思い出す人がひとりでもいればいいなと思ったからです。人減らしをしてコストカットするのではなく、組織そのものを変えるタイミングがもう来ているように思います。僕らはたった社員3人でそれぞれの専門性が違う選手たちを11人かかえて普通の実業団より仕事をしています。その上で大会を作り、自分たちでバックオフィス業務もこなし、もうひとつ会社を作るところまでやってます。これはできるはずなんです。

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#リモートワークを当たり前にする
#労働革命で 、人をもっと自由に
#GameChangers





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