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世界一前向きなうつ病公務員が送る考え方のヒント

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うつが教えてくれたこと2

返事が及ぼす影響皆さんは,話したい相手に呼び掛けた時,どんな状況を想像しますか? 「はい」「どうしましたか?」「ん~?」「あいよー」など,返事をされてからその先のやり取りが始まるのではないでしょうか。勿論標準語だけでなく,ここに方言なども加わればそのバリエーションは相当数に上るものと思われます。 ここで,もう一つ状況を想像してみてください。 話したい相手に呼び掛けた時,全く返事が無かったらどう感じますか? あなた『~さん,今お時間よろしいですか?』 相手「………」 あなた

うつが教えてくれたこと1

noteの更新を再開させていただきます。 ここまで,うつのサイン,うつの対処法についてお届けして参りました。 本日から,「うつが教えてくれたこと」と題し,私が罹患した後に気が付いた事,発見した事を綴らせていただきます。 休む事は誰もが行使できる権利仕事を休むと,他の誰かに迷惑が掛かるから休めない。そんな風に考えた経験はありませんか。 自分が担当している業務の真っ只中,休む事に後ろめたさを覚えてしまった結果,私は倒れました。 何故このような思い込みが芽生えてしまったのか,少し

ラジオ配信から得た事

本日,Twitterで初めてのラジオ配信を行いました。 親しくしていただいているフォロワーさんのラジオを聞いて以来,自分もやってみようかな,と思ったのがきっかけです。 以前も綴りましたが,この『やってみようかな』が出て来た時は行動に起こすチャンスです。 さて,実際にラジオを配信して実感した事です。 話し始めると,どんどん話し続けたくなり,気が付けば時間が経っていました。 ここから気付いたのは,「意外と自分は自分の事を他の方に知って欲しいと思っている」という事です。 当事者

現代教育のスタンダードを変えよう

学校教育の現場に立つ者として,旧態依然とした「トーク&チョーク型」の授業形態には常に疑問を投げかけていました。 これだけネットワーク技術の発展した現代において,何故過去の正義が絶対だと言わんばかりに,アナログ形式に拘るのか。 チョークの色遣いを気にしなさい,文字の大きさや丁寧さを気にしなさい,生徒の身体的特徴に配慮して教室環境は整えなさい… 全教室にプロジェクターとスクリーンとネットワーク環境が整備されさえすれば,そんな事は全部綺麗に解決するのに。 一部情報系のコース・学

ご報告

この度,とある企業様から文章執筆の依頼を頂戴しました。 きっかけは,過去に投稿したこちらの記事☟です。 多くの方にお読みいただいた,ある意味節目となった私のうつ公表の記事。 この記事の中で,私が子供の為に教材を自作し,予備校のオンライン授業に着手させるという行為を評価していただいたようで,教材のモニターとしてレビュー記事を作成することと相成りました。 うつのサイン,対処法シリーズはこちらの記事を完成させた後に再開させていただきます。 ご依頼のあった記事は,数日後に投稿させて

当事者が語るうつの対処法9

一人の時間を大切にする健常者の方には当たり前の事と思われるかも知れませんが,自分の心を整理するためには他者との接触を断つ事も必要だと実感しています。 精神疾患の当事者は誰かに付き添われていないと危険,と言うイメージがあるかも知れませんが,むしろ症状が和らいでいる時はかつての日常に戻る事を意識するためにも,一人で生活する時間を設けた方が良いと考えています。 私自身の場合ですと,子供達が通学,妻が出勤している時間帯は完全に一人になります。その間に家事をしていると,部屋を綺麗にす

当事者が語るうつの対処法8

思いっきり泣く近年『涙活』と言う言葉があるように,泣くことは副交感神経を活性化させ,リラックス効果を得られます。 もしかしたら,「大人なのに簡単に泣いたら恥ずかしい。情けない。」と思ってしまっていませんか? 問いましょう。誰がそんな事を決めたのでしょうか。 感動した時,喜ぶ誰かの涙を見た時,悲しい別れがあった時,どんなに歳を召しても涙があふれる瞬間はあるはずです。 その時,周りの人たちは「泣くな!恥ずかしい!」と言ったりするでしょうか。 逆に言ってしまう人がいたら,その

当事者が語るうつの対処法7

何も出来ない状態を悪い事と思わない発症当初の私を最も苦しめた感覚がこれでした。 職場を離れた事で同僚に負担を広げてしまった,仕事をしていない事で家族に悪影響を及ぼしてしまうのではないか,体を動かす事すら出来ず妻の心に負担を掛けてしまうのではないか…毎日そんな事ばかり考え,罪悪感に苛まれ続けていました。 しかし,そんな感覚は見事に去年の大型台風に屋根瓦と外壁と一緒に吹き飛ばされ,『病気なんだから仕方ない』と思えるようになりました。 インフルエンザに罹った時,身体がボロボロな

当事者が語るうつの対処法6

不要な繋がりを断つもしかしたら今回は賛否両論があるかも知れません。 私はこの方法を試したらかなり楽になったという実感を綴らせていただきます。 まず断ったのは使わなくなったものです。 子供達が遊ばなくなったオモチャ,読まなくなった本,しばらく使っていない家具,もう何年も着ていない服… 断捨離だったりこんまりだったり,最近では様々な呼ばれ方をしますが,片っ端から処分するためにメルカリを始めました。 元々,取引手数料が10%も取られるという方式に「暴利っ…!」とカイジばりの嫌悪感

当事者が語るうつの対処法5

2日ほど更新が途絶えてしまいました。Twitterでの新しい繋がりが本当に暖かくて,久々にハマり過ぎたことが原因です。本日からまた毎日更新に戻ります。 日光を浴びる日光に当たる時間が少ないと,精神面に大きな影響を与えるセロトニンの分泌が不足し,気分の落ち込みや意欲の低下などに繋がり,結果として精神疾患を引き起こしやすくなります。 うつに罹る前の私は正にこの状態であり,朝7時前に出勤,夜は概ね20時~21時に帰宅,遅い時には22時を回ることもありました。 これに追い打ちをか

当事者が語るうつの対処法4

記録を付ける実は私がnoteを始めようと思ったきっかけがこの対処法でした。 対処法についての第1回投稿で綴った「声に出す」という方法と同じくらい効果があるのが,この『紙に書く』という方法です。 書き出すことにより,今自分がどんな感情を抱えているのかを客観視することが出来るようになり,心の中を整理出来るというものです。 人によってはペンと紙を使って手書きにした方が良いかも知れませんが,私は如何せん手書きが苦手なもので,これを自分のパソコンのWordで作成し始めました。 初日は

当事者が語るうつの対処法3

体調に素直に従ううつを発症した時に最もやってはいけない事,それは「自分の体調を誤魔化してまで無理に活動する事」です。 健康体の皆さんでも,気分が重かったり,体が痛かったり,風邪を引いていたりすれば当然パフォーマンスは下がってしまうはずです。 ただでさえはじめの一歩を踏み出すのに時間を要するうつ状態で,無理な活動など出来るはずも無いのです。 時折耳にする悲しい事例として,家族が自分をうつであるとどうしても認めたくなく,発症前と変わらぬ生活を強いられた結果,症状が悪化し,最悪の

当事者が語るうつの対処法2

体を動かすこれはよく言われる事かも知れませんが,うつ患者からすれば体を動かそうとすることが大きな負担を感じる行為そのものなのです。 まず「動いてみようかな」と考えられるようになるまでのハードルがあまりにも高い。本当に辛い時には体を動かしたくても動かせない状態になってしまうのです。 私も例に漏れず,理由も無く朝8時近くまで体を起こせない日が何度もありました。勿論気温の下がる季節に近付き,朝起きるのが億劫に感じるという事もあったかもしれませんが,これまで6時には起床して7時前に自

当事者が語るうつの対処法1

ここまで,うつのサインを9回に渡り綴らせていただきました。 ではもし,あなた自身がうつに罹ってしまったら。 考えたくない事かも知れませんが,厚生労働省発表の最新データでは,日本国内の精神疾患患者数は400万人超となっています。 割合にして3.33%,国民の33人に一人が精神疾患に罹っているのが事実なのです。学校で考えれば,クラスに1人は必ず精神疾患を患っている人がいるという事です。 そんな誰しもが罹る可能性のあるうつを発症した後,当事者となった私が行った対処法を,今日から