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石川県の歩き方

石川県の話をしましょう。地震直後の今ではないかもしれませんが、ボランティアで能登に来る時のために、観光で訪れる時のために。その日に向けての予習です。

地元を離れて、石川県出身だと話すと、金沢を連想する方は多いのですが、正直なところ、どこにあるのか分からないという方もまれにいます。

うろ覚えだという方もいることでしょうから、まずは場所からご紹介。本州の真ん中くらいで、日本海側に突き出ているのが石川県です。その形はというと、左手親指の関節を曲げるとできあがり。とても分かりやすいシルエットです。変形したいいねマークと覚えてください。

形だけでなく、気候も突出しています。降水量が全国上位で、曇りが日本一多いことも。夏場の蒸し暑さも特徴的です。

10年前にアマゾンのジャングルで開催された250kmのランニングレースを走りました。日本から現地への移動だけで3日間を要する秘境ですが、そんなところで地元を思い出したのです。

ジャングルの中は木々に覆われていても、じっとりとした暑さがまとわりついてきます。あまりの蒸し暑さに、朝から晩までずっと滝汗をかいていました。昼ごろになると頭がぼーっとしてきて、もうダメかもしれないと危機感を覚えていました。

しかし、同時に懐かしさも感じていました。そして、ふと気づきます。「ああ、これは石川の夏だ」と。長年親しんできた夏と似たようなもの。これは大きな気付きでした。

地元とそう変わらないなら、まあなんとかなるはず。ちょっと強気になると、植生に違いはあるものの、ジャングルも石川の里山のように見えてきて、足取りも力強くなりました。自分の単純さにも驚きますが、アマゾンと肩を並べる石川の夏ってスゴいのかも。恐るべき気候です。

初回からジャングルに脱線しましたが、密林をかきわけて、次回から石川県の歩き方を紹介します。ちなみに、レースの結果は3位。初めてのレースにしては好成績です。すべては石川の夏のおかげです。ジャングルを走りたい方は夏にお越しください。

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