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日本の溶接技術の発展と将来

タイトルの論文は1986年の某学会誌に記載されたもので2000年頃を予想した文章があった。
それでは、答え合わせしてみましょう。文中に2000年の中国の粗鋼生産量予想があり、8000万㌧とあった。粗鋼生産量とは、鋼の生産量でありその国の経済力を示す指標の一つである。実際には、1.5倍程度であり、現在は10億㌧を超える。
つまり、当時の予想に対して大幅に中国の経済が上昇したということが分かる。

また、当時日本や欧米は造船業が盛んであり、互いの先進技術の交流が重要とあるが、現在の造船は中国と韓国が圧倒的にリードしている。途上国への技術移管も述べられているがこれだけ情報化が進んだ世の中ではもう日本の技術指導は必要とされないだろう。

このように未来を予測した論文とその結果は大きなギャップがある。今から10年後の溶接業界はどのようになっているのだろう。現在研究されているレーザーアークハイブリッド溶接や摩擦撹拌接合等の技術が普通に適用されている世界になっているか。安価な高強度の接着剤が開発され、そもそも溶接が無くなってしまうかもしれない。

まあ、予想しても意味無いのでとりあえず、目の前にある課題を解決していきましょう。

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