あしたのために ~バレーボールについて、ぼんやりと

垣花実樹君にadvent calendarのお誘いを受けました。面白いものがあるものですね。

このためにnoteを始めたばかりで、写真もなく文面も簡素です。すみません…。

プレーヤー・研究・編集などで20年以上、バレーボールに関わってきて、改めて思うことを熟々。しばらくバレーからも、書くことからも離れていたため、まとまりに欠けますが、ご了承ください(初っ端から言い訳)。

答え的なことは(長くなるので)控えますが、皆で考えて実行していきたいです。

◆ 戦術と、よい動きと
為末大さんが言っていました。
「競技者にとって大事なのは、証明ではなく機能させることだ」

その通りです。
が、これをもって「骨格や筋肉は人によって違うのだから」と、 経験と勘 “のみ” による指導が、肯定されるわけでもないと思います。

石川祐希選手は素晴らしい。実力も、人気も。
「史上最高の逸材!」と、煽るのはある程度仕方がない。

しかし、こんな選手が本当に「数十年に一人」しか現れないのなら、 日本が国際大会で勝つのは「不可能」と言っているようなもの。
日本の未来を、個の能力と努力に押し付けるのではなく、積極的に「育成」していかないと。

戦術は大事です。
しかし、身体を巧みに操れなくては、その戦術を遂行することすらできません。

大きくて動ける選手を育成することは、正に50年前、世界を制した日本代表が実践したことです。現在、日本にも2m級の選手が過去最多レベルでいます。この好機をぜひ生かしてほしい。

◆「説明思考」と「解決思考」
バスケットボールのBリーグが発足。4期目、観客動員数平均5000人超のチームができ、1億円プレーヤーも誕生しました。

男子はアジアですら勝てず、2005年に国内リーグが分裂、2006年世界選手権で13億円の赤字、FIBAから資格停止処分……。

10年ほど前、バスケの方々によく言われました。「バレーはいいね。オリンピック出られるし、テレビで試合やるし…」

Jリーグが軌道に乗り代表が躍進しつつあった20年ほど前の話。
「バレーはなぜサッカーのようにはいかないのか。サッカーの日本リーグなんて、観客が数十人しかいない試合もあったのに」
「そりゃ~、サッカーは世界的に人気のあるスポーツだし。バレーはせめてメダル取らないとね…」

2010年世界選手権。
「女子バレー、銅メダル取ったよ」
「やっぱ、オリンピックじゃないと」
2012年ロンドン五輪。28年ぶりの銅メダル獲得。「やはり金メダルでないと」

世界一になった女子ソフトボールは、女子サッカーは、その後どうなったでしょうか。

よく言われる言葉。
「サッカーや野球は人気があるから。夢があるから」
プロ野球にせよJリーグにせよ、黎明期からたゆまぬ努力をしてきているはずです。
そもそも皆が皆、甲子園や選手権、 プロを目指してやっているのでしょうか。バレーボールに「夢がない」と言うのなら、多くの人がなぜやろうとするのでしょうか。なぜ見ようとするのでしょうか。

バスケットボールにも、「国内リーグの盛況」「NBAで活躍する選手」が。こんなに早く訪れるとは思っていませんでした。
「競技人口が多いから」「NBAという夢があるから」うまくいっているのでしょうか。そんな言葉で片付けてよいのでしょうか。

◆ 総合的アプローチ
スポーツ観戦をする理由…
①特定の選手が好き
②特定のチームが好き
③競技が好き
④スポーツ観戦が好き
テレビではより多くの人に見てもらえるよう、ターゲットはどうしても④寄りになります。すべてを包括するのは難しいです。

「トップの強化、ユース育成」(for 代表)
「指導・普及」(for 指導者・プレーヤー)
「リーグ運営」(for 観戦者・ファン)
…どれかだけやっていればよいことはなく、総合的なアプローチが必要です。


何かをやろうとしている人は解決策を探し、何もしない人は言い訳を探す。

やれることはまだまだたくさんあるな…。
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最後まで読んでくださり、 ありがとうございました。(おわり)

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