四国随一の名人②
先日購入させていたいた、四国随一の名人倉山様の枝肉の枯らし重量が本日完了した。
今回の枝は30ヶ月のメスで一頭の枝肉重量が380kg程度BMSも2桁。系統は小ザシの入る美津照重。このような牛さんは生きながらにして肉中の水分がほとんど抜けており枯らし熟成をやりすぎると逆に脂の風味を損なう。なので今回は10日間の枯らし熟成となった。
ちなみに、牛さんは例えば500kgのものも380kgのものも体の細胞の数は同じ。つまり純但馬系統の胴が短く足が短く細い小さい牛さんはキメが細かくより味が濃いという事になります。
(倉山様の名人芸①)
一貫生産農家さんだから出来る枝肉外側の皮下脂肪の薄さ
皮下脂肪が極めて薄いのは生後10〜16ヶ月の飼料の与え方がポイントになる。私が腕の良い一貫生産農家さんを求めるのは肉質の安定と同時に皮下脂肪が少ない(脂の廃棄が極めて少ない)牛肉を作れるため。安定の美味しさと環境に優しい牛肉。それが名人の牛肉と言う事になるのです。
(倉山様の名人芸②)
肥育飼料全ての素材を自社配合する倉山様だからこそ出せる皮下脂肪の色
写真ではわかりにくいのですが、ごくうっすらと黄味がかった皮下脂肪。
これはプロでないと区別がつきにくいのですが、草を多く食べた黄色や質の悪いカルシウムを摂取した黄色ではなく、質の良いトウモロコシを摂取した皮下脂肪の黄色。
このような最上の脂質の枝肉は四国中探しても滅多にお目にかかれません。
(トウモロコシについて)
牛さんの食べるトウモロコシにも色々あります。例えば、コンテナに積み上げられた同じ産地のトウモロコシも上部と下部では重さの関係で品質が異なります。本当に質の良いうっすら黄色味を帯びた皮下脂肪は上部のトウモロコシを食べた牛さんの証明。量が限られる上部のトウモロコシは値段より品質を求める自社配合飼料の農家さんにしか流れません。良質なトウモロコシを食べて育てられた牛さんの味わいは本当に最高です。
(論より証拠)
食べれば違いがわかります。
倉山様の美津照重はこの後軽めの含気熟成期間を経て、1月初旬頃からの販売予定です。風人月下東大洲店長にてその日おすすめの部位をお愉しみ下さい。