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【詩の森】578 二つの言葉

二つの言葉
 
核兵器の核も
原子力発電所の原子力も
英語では同じnuclearである
それが同じものだと認識するだけで
世界が少し違って見えるのでは
ないだろうか
電気をつくるために原発を動かすと
プルトニウムもつくられる
プルトニウムは
いわずと知れた核兵器の原料だ
つまり原発は
核兵器の原料製造工場でもある
 
福島第一原発事故が起きたとき
耳新しかったのは
放射性プルームとホットスポットという言葉だった
放射性プルームは死の灰を含む雲で
それが雨や雪となって降下した場所が
ホットスポットになるらしい
核といえば怖いが
原子力といわれるとそうでもない
同様に死の灰は怖いイメージだが
放射性プルームといわれると
なんだか気の抜けたような感じになる
印象操作である
 
言葉の言い換えではないが
英語をカタカナ表記する場合も
例えば
ヴァクシーンといわれると厳めしいが
ワクチンと言えば途端にかわいらしくなると
ある免疫学の先生がいっていた
それでなくても
子どもは小さい内から何種類もの
ワクチンを打って育つ
ほとんどの母親にとっては
ワクチンに違和感など
あろうはずがないだろう
 
僕らが「ワクチンは良いもの」
と思いこんでしまえば
そこに付け込まれることもあるだろう
思えば新型コロナワクチンは
mRNAという人類初のワクチンの
壮大な人体実験だった
それが受け入れられたのは
ワクチンという言葉のせいだった
のではないだろうか
名は体を表すという言葉があるが
はたして新型コロナワクチンの
名と体は合っていたのだろうか
 
そもそも致死率の高い感染症ほど
広まりにくいといわれている
何故なら患者が先に死んでしまうからである
逆に風邪のようなものは
患者が元気な分だけ広まりやすい
世界中の人が慌てて
打たなければいけないワクチンとは
いったい何だったのだろう
感染症の常識に矛盾するのではないかと
密かに僕は疑っている
致死率が高ければ患者を隔離すればいいし
致死率が低ければ自然免疫に
任せるだけでいいのだから―――
 
2024.1.7 人日の日に
 

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