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★2023 Best Albums★

2023年リリースで、自分が特に気に入った作品ベスト33を選出!


33. WAYFARER / American Gothic

US産メロディックブラック。砂埃の吹きすさぶ西部劇の舞台を思わせる渋い世界観。元々はBLOOD INCANTATIONのドラムが居るってことで興味を引かれたけど、個性的かつ高品質で非常に良かった!

32. HUMANITY'S LAST BREATH / Ashen

スウェーデン産デスコア。DjentとかThallとか呼ばれる独特の無機質でヘヴィなサウンドが地獄で奏でられているような恐ろしさを感じさせ、聴いてるこっちの表情まで歪む!

31.TURBID NORTH / The Decline

US産ヘヴィ・ドゥーム。アグレッシブでデスメタル的な感触も強いが、PELICANやNEUROSISに通じるような荒野感のある雰囲気が非常に魅力的!ちなみにUNEARTHのベーシストが在籍している。

30.PETOFI / Levelek a f​ö​ld al​ó​l

ハンガリー産ポストメタル。メロを歌うクリーンVo.と絶叫系スクリームでエモさもあり。ヘヴィなギターが時にCULT OF LUNAを彷彿とさせる。リフもセンス良し!

29.NECROTICGOREBEAST / Repugnant

カナダ産ブルータルデス。弩級のヘヴィネスを感じさせるスラムパートと獣じみた野太い咆哮は憤怒を叩き付けているような凶暴さ。しかし非常にクリアな音質ゆえにスタイリッシュにすら感じる!

28.NOBLE VICTORY / Minotaur

ハンガリー産メロディックデス。アグレッションは損なわず、しかしメロディにも妥協したくないという信念が感じられる。2023年結成のバンドながら、古き良きメロデスの流れを汲む傑作!


27.CARNIFEX / Necromanteum

US産デスコア。シーン黎明期からのベテランらしい風格と安定感。ブラッケンドというかホラーテイストがあって、悪霊が取り憑いたかのようなVo.の特に低音グロウルは惚れ惚れする格好良さ!

26.HYPNO5E / Sheol

フランス産ポストメタル。静と動を行ったり来たり、プログレッシヴでシネマティックな大作であり、じっくり聴き込むべき傑作!THE OCEANあたりに近いスタイルだと感じた。

25.SIGH / Shiki

国産ブラック。アヴァンギャルド系で、アルバム毎に作風にバラつきがある印象だが、今作はヘヴィさが前面に出ている上、個性的な怪しさも損なわれていない傑作!’99年の『Scenario IV: Dread Dreams』に似た雰囲気を感じて非常に好き。

24.KALMAH / Kalmah

フィンランド産メロディックデス。ここに来てのセルフタイトルも納得、全KALMAHファンが滂沱の涙を流すベタベタのKALMAH節で幕を開けた瞬間から名作確定!

23.SUFFOCATE BASTARD / Devouring the Void

ドイツ産ブルータルデス。2000年代初め頃あたりのニュースクール系ブルデスシーンの懐かしい風を運んでくるブルデス。それもそのはず16年ぶりの新作!カラッとしてノリノリな感じも良いし、加工度の低そうなドラムサウンドも良い!

22.NIGHT CROWNED / Tales

スウェーデン産メロディックブラック。絶叫系Vo.と爆速ドラム、そして若干大仰な感じのメロディが熱すぎる高品質ブラック!ドラマーはDARK FUNERALほかでも活躍中の達人。

21.KATHOLIK / Entropic Evolution

US産テクニカルデス。カッチリしたテクニカル系には違いないがその割にそこまで機械的な感じがしないのは、獣性の強いVo.のおかげだろうか?高低織り交ぜて割とキャッチーな歌い方をするかなり好きなタイプ!

20.STORTREGN / Finitude

スイス産メロディックデス。クラシックギターで世界に名を轟かすJohan Smithが率いているだけあって上品で華麗なテクデスとしてはもはや無敵の存在!前作と今作でそれを決定付けた印象。来日公演は時間短くて物足りなかった…。

19.PAIN OF TRUTH / Not Through Blood

US産ハードコア。超絶グルーヴィでモッシュの嵐が見えてきそうなサウンド。HipHopテイストのあるVo.にキャッチーでメタリックなリフが格好良すぎる!

18.BLACK LAVA / Soul Furnace

オーストラリア産ブラッケンドデス。極端なスピードやテクで圧倒することより、純粋な曲の良さと世界観で魅せることを重視するタイプに思える。何とも言えない恐怖を煽る邪悪さに貫かれていて非常に良い!

17.ON THORNS I LAY / On Thorns I Lay

ギリシャ産メロディックデスドゥーム。女性Vo.が居るゴシックメタルのイメージだったが久々に聴いたら男グロウル一本のヘヴィな作風で、哀愁のメロが胸に沁みる…!10作目にしてのセルフタイトルにも自信を感じる。

16.ATOLL / Human Extract

US産ブルータルデス。曲も音質も良いスラミング要素強めのブルデスってことでANALEPSYやNECROTICGOREBEASTあたりの同類と捉えている。輪郭の明瞭なリフに、凶悪Vo.とビンビン鳴りまくるベースが心地良い!

15.EMBRACE YOUR PUNISHMENT / Made of Stone

フランス産デスコア。いわゆるデスコアではなく、マッチョなハードコア感強めのデスメタルって感じ。モッシーかつブルータルでめちゃくちゃ格好良い!MISERY INDEXやBENIGHTEDのVo.がゲスト参加している。

12.HAKEN / Fauna

UK産プログレッシヴメタル。声の良さ、歌メロの良さ、そして緩急静動を巧みに行き来する展開によって、退屈する瞬間がまったく無い。これは素晴らしい作品!(2024.4月に初来日予定!)

13.THE ZENITH PASSAGE / Datalysium

US産テクニカルデス。元THE FACELESSのメンバーが3人居ることもあってか、かなり近いサウンド、それも一番格好良かったPlanetary Duality時を彷彿とさせる!それを更に緻密に、洗練した感じ。唯一、ドラムが人力でないことが残念。それ以外が完璧なだけに!(聴いた感じではプログラミングだとはっきりは判らないが…)

12.REVULSED / Cerebral Contamination

オーストラリア産ブルータルデス。過度にブラストに頼らないドラムは、ともすれば地味に聞こえるかもしれないが、どこか不気味で狂った感じを増幅させるのに一役買っている。この雰囲気とVo.の低音グロウルが、めちゃ好きなUK産ブルデスREGORGE(アルバム一枚でとっくに解散)にどこか似ていて、安らぎすら感じる…!

11.DRIPPED / Rituals of the Red Sun

オーストラリア産ブルータルデス。切れ味鋭いリフの刻みにスネアのスココココココココが爽快すぎる伝統のUSスタイルブルデス。縦横にうねりながら凄まじいスピードで辺り一面を破壊し尽くすかのような衝撃!音が良いのも最高。

10.VERTEBRA ATLANTIS / A Dialogue with the Eeriest Sublime

イタリア産エクスペリメンタルデス。得体の知れない別世界に迷い込んでしまったような、何とも言えない不安を感じさせる空気が充満している。日本語で何かを朗読している?ような音声がイントロに使用されている#4が不気味で美しくて本当に良い!

9.BURY TOMORROW / The Seventh Sun

UK産メタルコア。ヘヴィなだけのそれっぽいリフや何となく良い歌風に聞こえるクリーンVo.でお茶を濁しているメタルコアとは一線を画すクオリティ。渋めのクリーンVo.の歌メロはどれもキャッチーで、強烈なスクリームと互いに引き立て合っているし、リフも格好良い!


8.IN FLAMES / Foregone

スウェーデン産メロディックデス。音楽性の変化が語られがちなバンドだが、自分は昔も今も大差は無いと感じていて、初期も良いけど最高傑作は前作『I,the Mask』と思っている。その延長にある今作もかなり良かった。相変わらずメロは優れているし、腹の底から振り絞るようなスクリームには鳥肌が立つ!

7.CATTLE DECAPITATION / Terrasite

カナダ産プログレッシヴデス。ブルータルなサウンドを基調にしつつも多彩な曲展開やアレンジで非常にドラマティック!ただハイクオリティなだけでなく、クセのある高めのガナリ声からストレートに格好良いグロウル、スクリームまでを巧みに使い分けるVo.が個性を決定づけている。聴きどころが多すぎる傑作!

6.ORBIT CULTURE / Descent

スウェーデン産メロディックデス。速さよりヘヴィさ重視のスタイルで、ドラムもほとんどずっしりとした叩き方だがバスドラだけやたら速くなることがあってこれがクソ格好良い。Vo.はいかつい咆哮を基本としつつ所々で挟んでくるクリーンがSENTENCEDみたいな渋すぎる声質でめちゃくちゃ良い!

5.SURUT / Unelma

フィンランド産ブラッケンド・ハードコア。血を吐きそうな絶叫が響くダークで混沌とした中に仄かに光が差すような雰囲気はポストメタル的でもある。展開やフレーズの一つ一つが全て耳を引く魅力に溢れているのは、よく練られているのか、もしくは天賦の才なのか…!

4.SCAR SYMMETRY / The Singularity (Phase II: Xenotaph)

スウェーデン産メロディックデス。9年待った甲斐あって前作に劣らぬ素晴らしさ!よりアグレッションが強まった印象だが、かと言ってメロが弱くなったとも感じないし、Vo.の掛け合いも含めSCAR SYMMETRYらしさに溢れた超傑作!
(2024.5月に来日予定!)

3.WORMHOLE / Almost Human

多国籍ブルータルデス。テクニカルなスラミング系と言えるスタイルだが、無機質・無感情で抑制の効いた独特の空気をもっている。ギターは時に若干メロディアスな一面も見せる一方でVo.は徹頭徹尾凶悪!そしてドラマーがめちゃくちゃ上手い&全てのフレーズが格好良すぎて、ドラムだけ聴いてても楽しめる!

2.KAUAN / ATM Revised

フィンランド産ポストロック。'09年の『Aava Tuulen Maa』で打ち込みだったドラムとベースを人力にしての再録。溜息が出る美しさとはこのことか…。全ての曲が極上の哀愁メロディで溢れていて、中でも#2の前半、遠い記憶が一瞬呼び覚まされそうになるノスタルジックなメロディとその音色には胸を締め付けられる…!再録したのは英断というほかない。

1.  DØDHEIMSGARD  /  Black Medium Current

ノルウェー産ブラック。聴く者を不安にさせそうな独特のクリーンVo.や落差の激しい場面転換、インダストリアル要素などDHGらしさはそのままに、特にメロディに磨きがかかったことによって普遍的な格好良さが跳ね上がった。全編を貫く、ひんやりとした寂寥感も良い。優雅で狂気に満ちた唯一無二のプログレッシヴ・メロディック・ブラックの歴史的名盤!


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