マガジンのカバー画像

津阪東陽「杜律詳解」全釈 覚書 津阪東陽とその交友

29
運営しているクリエイター

#市河寛斎

覚書:津阪東陽とその交友Ⅱ-文化11・12年の江戸-(4)

覚書:津阪東陽とその交友Ⅱ-文化11・12年の江戸-(4)

著者 二宮俊博

江戸での交友―江湖詩社の詩人、市河寛斎・柏木如亭・大窪詩仏・菊池五山ほか

我が江戸今日の詩、河寛斎之を唱し、柏如亭・窪詩仏・池五山之に和す。風流俊采、皆一代の選なり。因って時人之を概称して江戸四家と曰ふ。以て南宋の范・陸・楊・尤の四大家に媲ぶと云ふ。

 ここに示したのは、亀田鵬斎が文化十12年(1815)刊の『今四家絶句』に寄せた序文の冒頭部分である。天明7年(1787)、市

もっとみる