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ヴァイオレット・エヴァーガーデン―永遠と自動手記人形―  感想文☆

みなさん、こんにちは。miriamです。ちょっと前まであんなに暑かったのに、今日はもう立冬ですって。冬が立ちましたか。なんでも、今年の冬は例年より気温が低く、寒い冬になるそうです。風邪ひかないように、お過ごしくださいませ。

さて、今回は、おととい放映された「ヴァイオレット・エヴァーガーデン―永遠と自動手記人形―」について、私の感想を述べさせていただこうかと思います。

今回ヴァイオレットが派遣されたのは、全寮制の女子寄宿学校でした。自分のことを「僕」と呼ぶ、イザベラという少女のデビュタント(社交界へのデビュー)を成功させること。これが今回のヴァイオレットの仕事でした。

ところが、その少女は自己嫌悪が強く、あまり学校にもなじめていないようで(「牢獄だ」と言っていましたね)テーブルマナーも今一つ・・・の子だったのです。周りは良家の子女ばかり。「ごきげんよう」という言葉が普通に飛び交う場所。そんな中、イザベルは一人ぼっちでした。なぜ彼女が自分のことを「僕」と呼ぶのか、なぜ学校になじめないのか。それはこの後に明らかになっていくのですが・・・。

最初はヴァイオレットに対してぶっきらぼうに接するイザベルでしたが、やがてヴァイオレットに心を開いていくことになります。ヴァイオレットの義手を見て、きっとこの子にもつらいことがあったに違いない、もしかしたら今もつらい思いをしているのかもしれない・・・とシンパシーを抱いたのかもしれません。お風呂に一緒に入ったり、ダンスの練習をしたり、テーブルマナーをヴァイオレットに教わったり。二人の間の距離は急速に縮まっていきました。ヴァイオレットにも、初めて「友達」という存在ができたときではなかったかと思います。

取り巻きを引き連れた気の強そうな少女が出てきたとき、私は思わず「出たぁ!いじめっ子のボス!!」と叫んでしまいました(苦笑)。ヴァイオレットがもしいなかったら、どうなっていたことでしょう。テーブルマナーの不器用さやダンスの下手さなどで、お嬢様ぞろいのクラスメートの中ではかなり浮いていたんじゃないかと思われるイザベルは、下手すると格好のイジメの標的にされてたんじゃないかなぁ、と思えてきて、見ていてドキドキしました。ヴァイオレットが間に入ってくれて本当に良かった。そして、その少女も性悪の意地悪な子ではなくて、最後にはイザベルに「わたくし、本当のあなたとお話がしたいの」と言ってくれる、いい子でした。その子とも友達になれてよかったね、イザベル。

イザベルは本名をエイミーという、貧民街出身の少女でした。だからテーブルマナーも知らなかったんですね。エイミーはある日、捨てられたと思われる小さな女の子と出会います。自分の服の裾を握りしめて離そうとしないその女の子を、エイミーは自分の妹として育てることにしました。ひとかけらのパンとほとんど具の入っていないスープ・・・それだけの食事でも、テイラーと名付けられたその少女は喜んで食べ、お風呂にも一緒に入って、ささやかながらも楽しい日々を送っていました。お互いの孤独を埋めあうかのように・・・。

そんな二人の小さな幸せは、ある大人の身勝手さでもろくも崩れ去ってしまいます。自分の跡取りの娘を探しに来た老紳士が、エイミーに「自分のもとに来て跡取りになるなら、この子(テイラー)の身の安全は保障しよう」と言ったことで、(テイラーが幸せになれるのなら・・・)とエイミーは泣きながら老紳士のところに引き取られていきました。エイミーとテイラーは離れ離れになってしまったのです。

そんなエイミー・・・イザベルに、ヴァイオレットは手紙を書くことを勧めます。書いた手紙は無事にテイラーのもとに届きましたが、テイラーは字が読めませんでした。手紙を握りしめて、テイラーは自分に手紙を届けてくれたベネディクトのいる郵便社にやってきます。手紙を読んでもらうと、テイラーは言いました。「ねぇねが運んでくれたのは、『幸せ』なんだ!あたしも幸せを運ぶ仕事がしたい!」・・・それから、テイラーの「まず文字を覚えることから」の   "郵便配達員"修行が始まります。字を書くことも読むこともできなかった少女は、字を教わり、ゆっくりとですが確実に仕事をこなしていくことができるようになりました。この時の周りの人たちの温かさが、本当に良かったと思います。

そして、テイラーは自分も覚えたての文字でイザベルに手紙を書き、社長に新しく買ってもらったバイク(サイドカー!!)に乗って、ベネディクトと一緒にイザベルのいる町まで出かけていきました。

今では結婚してすっかり落ち着いたレディーになったイザベルに、ベネディクトはテイラーからの手紙を渡しました。読んでいくうちに、イザベルの瞳から涙があふれだします。『あたしが1人前の郵便配達員になったら、会いに行くから待っててね!』手紙にはそうありました。涙を流すイザベルを庭園のやぶの中からひたと見つめるテイラー。その夜、イザベルは想いを込めてテイラーの名前を呼びます。(待っているからね。会いに来てね。きっと、きっと、会えるわよね!!)・・・そんな思いが込められた一言だったように、私は感じました。ここでテロップが流れます。

「君が名前を呼んでくれれば、2人の絆はつながる」

さて。ストーリーとしてはこういったもんでしょうか。でも、このオハナシを知って、私は郵便配達員さんを見る目が変わりました。あの人たちが運んでいるのはただの封筒や小包じゃない、「人の思い」や、「受け取った人の幸せを思う気持ち」なんだなあ。これからは郵便配達のバイクを見たら手を合わせなければ。(お地蔵さんじゃない・・・💦)どうか誇りをもってお仕事に励んでほしいもんだと思います。

前回書こうと思って書き忘れたことがあります。ヴァイオレットが着ている衣装、なんて可愛いんでしょう。コスプレする人は、あのスカートのバックのヒラヒラ部分、どうやって作るんでしょうか?見せるだけでなく、できれば立体的に作ったほうが「らしく」見える。布地の質も考える必要がありそうですね。

男性の衣装も凝っています。ベネディクトが着ている白いシャツには、バックに深めのスリットが入っていて、リボンを交差させて下で止めるようになっていましたね。オシャレだなあ、と思って見ていました。オシャレと言えば靴も。きっと1日中いろんなところを歩き回るのであろう郵便配達員の靴なのに、男性のでもあんなにヒールが高くて細い。敷石に引っかかって転んだりしないのか、配達中にもし折れたらどうするんだろう、といらぬ心配をしてしまいました。

ヴァイオレットは前作で手押し車を使ったりもしていましたが、新しいバイク買ってもらえてよかったね!しかもサイドカー!「前のはかなり古かったからねー・・・」と社長さんが言っていましたが。あれなら、テイラーを乗せてかなり遠くまで行けますね!

ベネディクトのセリフ、「郵便配達員が運ぶのは『幸せ』だから―」という言葉を聞いて、先週出てきた郵便配達員のおじさんのセリフ・・・「思い」を思い出しました。「思い」というより・・・う~ん・・・なんだろ。「信念」みたいなもんでしょうか。「届かなくていい手紙なんて、ないんだ」

おじさーん!!あなたの心は、しっかり後輩に受け継がれてますよぉ!(感涙)世界中の郵便配達員の人々・・・だけじゃないな。うん。物流業に携わっている人々が、この想いと共に、日々・・・雨の日も風の日も雪の日も、暑い日も寒い日も毎日毎日郵便や荷物を届けてくれているのかと思うと、胸が熱くなりました。

こんなにいいアニメなら、テレビシリーズから見たかったのですが・・・なんせ今のアニメのゴールデンタイムは深夜ときている・・・なんでー?よい子はみーんな寝ている時間帯だぞー!今はアニメも子供だけのものではなく、日本の誇る一大文化なんだなぁ、アニメが大嫌いだった死んだオヤジが知ったらどう思うだろう。今、「鬼滅」や「呪術廻戦」を知らなかったら、下手したら若い子と会話できないもんね。若い部下と円滑なコミュニケーションを図るべく、一通り覚えたとしても、「全集中の呼吸」の発音を「全・集中の呼吸」なんて発音を間違えてしまったら、元も子もありませんが。

それではみなさん、今回はこれにて。次にお会いできる日を心待ちにしております。miriamでした☆

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