届かんよ。
最近は録画してたドラマ「石子と羽男」を見ております。
現代の社会問題を分かりやすく描いており、有村架純と中村倫也がコミカルにシリアスに演じてくれていて、とても楽しいです。
未成年の援助交際と虐待がテーマの回がありました。
まぁ実際世の中にはいるんでしょう。
平和ボケしたぬるま湯に浸かっている私が知らないだけで。
家庭の居心地が悪く、孤独から自分の性を売り物にしてお金を得てしまった経験のある子供たち、未成年達が。
現在の日本にどれくらいの人数かは分かりません。数百人?数千人?それ以上?
本当の暗く深い絶望なんかはテレビやネットでは多く語られませんし、連日そんなディープな物が目に入ってきたら国民全員精神疾患になってしまいますもんね。
深刻な社会問題を演じる役者陣、番組制作陣、その主題歌を歌うミュージシャン。
もちろん彼らも血の滲む努力や苦節があっていまの地位や財産があるのですが、今現在エグい絶望の中にいる人達が必要としているのは成功者達が作り上げるフィクションな問題提起ではなく、自由に使えるお金、衣食住の安定、そして何より心の安定です。
我々「一般人」という、絶望の中にいる人達から見れば「遥かに恵まれた人達」は、恵まれた人達なりの感性で作られた絶望を、恵まれた環境から眺めていつも「うわぁ、かわいそう」と思う事止まりで、でも何か自分が少し賢くなったような、思いやりのある人間だと再認識できたような錯覚に陥ります。
客観的に見ると、それって本当に残酷な光景だなとしみじみ。
人がそんな様々な残酷さを見て見ぬふりをするのはたぶん、自分の無力感、非力さに気付かされる事が怖いからなのではないでしょうか。
何故なら我々は幼い頃から「他人への優しさ、思いやり、協調性、共感性を持つ事こそ、人間として正しい生き方だ」と教え込まれるからです。
しかしそこからもう始まっているのかもしれませんね。
ある種の残酷が。
人間についての曲を、作っています。
春に向けて桜ソングでも作ってバズを狙おうかなとも思っていましたが。
やはり私は、人間を歌いたい。
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