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医療行為時におけるセクハラ問題

つい先日、とある小学校での集団健康診断で、上半身裸になりたくない、と嫌がった女の子がいた…
という話から発展して、SNS上で話題になっていた「医療行為時におけるセクハラ」関連問題。

話が錯綜して、なんだかわからなくなったので、メモとしてここに残す。
誰か賢い人か、超暇な人、追いかけてまとめて欲しい。

ネット炎上時における定番の様相として
・論点が複数発生
・それぞれが自分の言いたいところで発言をする
・結果、混沌になる
がある。
自分の観測範囲では以下の論点があったと思う。

①発端となった同級生男子の父親(元ツイ主)の行為についての疑義
 ・どこまで事実だったのか?
(来歴から炎上目的の可能性を指摘する向きがある。また時系列で矛盾があるという指摘もある。これらが実に相当するかは確認していない。疑いを持つ人たちがいる、という程度)
→目立ちたがり屋が受けを狙ったり、あるいはインプレッション稼ぎを考えるユーザーもいるので、盛り上がる話題の場合、一度はそれを念頭に置くことは悪いことではないとは思うが、それを広言するのは、慎重になるべきではないか、と思う。
特にこのような「被害者」が存在するケースでは。
どうしても疑いが拭い去れないときは「話題に乗らない」こともできる話なので。

②当該の小学校での健康診断
 ・実際にそのようなトラブルはあったのか?
(これについては新聞記事がある。ただし、当事者ではなく学校側と教育委員会への取材による)
 記事によれば「嫌がった女子」がいたことは確認されている。
→これ以上は「どういう状況だったのか」検証されていないが、当事者間の問題なので、このまま第三者にはわからない可能性が高い。また開示する必要もない。

③(健康診断に限らず)医療行為時のセクハラ
 連動して経験者が実被害をカムアウトしている(上着を脱ぐ程度のものではない)。
 ・予防あるいは告発の機能はあるのか。
 ・医療関係の組織は認識しているのか。

④医療関係者を名乗るアカウントによるセクハラ発言について
 胸の大きな患者だと嬉しい、などといったX上に多くみられる医療関係者を自称する者が患者を性的消費している(と自称している)。
 ・この「医療関係者」は実在するのか。
 ・医療への妨害となる行為であり、予防・告発の方法はあるのか。

⑤医療リソースの限界
 「これ以上の対応はもうできない」との関係者の声があがった。医療従事者への犠牲やボランティア精神に頼っている検診制度などがそもそも無理がある。
 ・この方式を見直す、変える方法はないのか。どこでどう動くべきなのか。

⑥炎上への便乗
 「ならば検診を受けるな」などの非生産的な煽りによる、さらなる炎上。
→あり方に問題があれば、見直すのは当然のことで、第三者が禁止を指示する種類のものではない。これも医療への妨害といえる。

⑦炎上へ便乗する女性蔑視
 女性蔑視発言が行われ、女性の性的な視線を拒絶する行動を矮小化する行動が見られる。これはそもそも人権の冒涜。

他にもあるかもしれない。
話をするときは、どれについてなのか明確にしないとどんどん混乱する。

なお、自分はいきなり身内にこの話を振られ、どの部分について話をしたいのかわからなかった。
「つまり何についてそんなに怒っているのか?」と聞き返した結果、「そういうやつによって子どもの権利が損なわれる!」と、女性でもなく、子供でもなく、親でもない人間に怒られた。
めちゃめちゃ理不尽だった。未だに解せない。

最後に。
男性医師に胸を見せたくない、と嫌がった女子。
小学校高学年ともなると、第二次性徴のせいで体の成長に個人差が大きく出る頃だ。
その年齢を思い出してみて欲しい。
胸の大きさが左右で少し違っていたり、逆に発育が遅かったり、そんな些細な事でも初めての変化ゆえにとても気になって、他人には見せたくない羞恥心の強い時期だったはずだ。

これは男性でもある程度同じはずだろう。
誰が先に毛が生えたとか、声変わりをした、身長が伸びた、そういうことに敏感な時期だ。
それでも男子が見せるのはプライベートゾーンではないが、女子はそうはいかない。
拒否感もより強く出るだろう。

嫌がった女の子が守りたかったものを思うと、とても胸が痛い。
「お気持ち」と揶揄した人たちは、「真っ先に考えるべきこと」を見落して話していないか、と思う。

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