語学学習から始める海外進出

いきなりえらそうなタイトルで申し訳ないのですが、僕は海外のある国を深く知りたいときはまずは語学学習をするようにしています。もちろん語学学習自体が好きなのもありますが、その国を知る上でいろんなメリットがあるからです。

思いつくメリットとしては以下のようなものです。

現地の人と直接コミュニケーションできる

まあこれは当たり前のことなのでは省略しますが、英語圏以外は現地の言葉をできるだけ使うほうが圧倒的に距離感が縮まります。(中国では逆に中国の田舎からきたと思われるので要注意。)

現地語を知ることでより文化、習慣を理解できる

これに関してはとてもメリットがあると思います。
ビジネスをする上でも気をつけるべき点がみつかります。

1. 敬語で上下関係を把握できる
日本や韓国語のように厳密に敬語があるのか、全然敬語がないのかなどのよって現地の人との接し方にも注意する必要があります。
たとえ外国人とはいえ、ビジネス上でアメリカ人がいきなり敬語なしで話してきたら違和感があるように、僕たちがその国の上下関係の習慣を探るには語学はとても役立ちます。

ベトナムに関しては年上の男の人、年上の女の人、年下の人によって一人称(僕、わたし、俺など)の呼び方が代わります。会話の練習中も従業員のベトナム人に結構しつこく指摘されるのでこの呼び方は重要なのでしょう。
つまり上下関係についてま思ったより厳しい国なんだなと理解しています。

ちなみに中国語に関しては敬語はあるにはありますが、自分の呼び方は殆ど変わらないので、ベトナムほど厳しくないのでしょう。

2. 方言で地域の差を把握できる
方言がどのくらい通じないのか?どの地域で分断されているのか?などによってその国の情勢がなんとなくわかります。
まずベトナムですが、方言が北部、中部、南部で大きく分かれています。
(僕の感覚では中部は南部に近いのかなと思っています。)
今日本にあるベトナムの教科書では北部の言葉がほとんどなので、北部の言葉を勉強していますが、ホーチミンの南部などにいくと発音が全然違っていてよくわからないです。
ということで以下のようなことが想像されます。

・北部と南部では話し方が大きく違っており、この国が2つの別の文化圏画あることがわかる。

・さらにどちらも自分が主の言語だと思っている感覚があり、北と南の力関係が同じくらいと分かる。
(Youtubeでも「南のベトナム語を学ぼう」というチャンネルがあります。)

ちなみに中国語ですが、標準の北京語というのがありますが、地方にいけばその地方の方言が必ずあります。
そしてその方言は中国語を勉強していても(多分中国人でさえも)さっぱりわかりません。
つまり

- 中国はいろんな異なった地域、文化が合わさってひとつの中国になっている。
- それを北京語という絶対的な標準語を使うことで北京の一極が国全体を統一している。

ということがわかります。

日本に関しては方言でもまあそれなりに通じますし、関西以外はわりとみんなすんなり気にせずに標準語話しますので、わりと分断がないんでしょうね。

3. 英語の使われ方で英語の受け入れ具合を把握できる
会話の中にどのくらいの英語が使われているかを知ることで、英語への親和性を測ることができます。
ベトナム語は基本ローマ字で文字を書くので、英語に関してはそんなに抵抗感がないのだと思います。
たとえば今ベトナムとやりとりしているときに、ウェブ関係の言葉はそのまま英語を使ってかきます。
例:feedback、code、browser、vendor-prefix

中国に関しては5年前の状況ですが、点击(クリック)から始まり、鼠标(マウス)、编码(クリック)、下载(ダウンロード)など主な用語は感じに置き換えられていました。
ただ、カタカナのように全部の外来語を漢字に置き換えることはできないので、あるものは英語そのまま表記されていてそのあたりが英語の普及にもつながってるんじゃないかと思います。

日本は逆にカタカナがとても便利なのですが、それがどうしても英語のスペルと発音を遠ざけているんでしょうね。
save as(名前をつけて保存), reboot(再起動), refresh(再読込)などメニューを英語にするくらいでも少し英語に親近感がでるかもですね。

4. 他周辺諸国との関係もなんとなく分かる
これはベトナムに限ってのことなのですが、ベトナムは中国の影響をふんだんに受けています。
昔は中国の一部だったという事実からも一目瞭然なのですが、発音が北京語と近いものが多くあります。
もともとが漢字からきていた言葉を使っていることもあり、ベトナムは東南アジアだけど東アジアの一部でもあるんだなあという認識で接しています。

またタイ語、広東語、ベトナム語あたりの発音がにているなあと感じることもあり、このあたりの語学のつながりから国と国との関係性を想像するのもまた楽しいです。

その国に進出している外国の勢いを把握できる

語学学習とは直接関係ないのですが、話せなくても何語で話しているかを理解するのも大きなメリットだと思います。

例えば

- ダナンではお土産屋に入ったときは従業員が全員中国語の勉強をしていた。
- ツアーで島に行ったときはガイドのお姉さんは英語も話せるが、韓国人には韓国語で話していた。
- レストランでは英語で注文しても通じなかったのですが、中国語でチャーハンを注文するとすぐに分かってくれた。

というように今ダナンは韓国人と中国人がとてつもなくたくさんやってきているのですが、語学から見た観点でもそれが顕著に現れているのがよくわかります。

日本でも谷中では最近広東語で話している人が多いなとか、フランス語もよく耳にするなあなど、見た目だけでは判断できないリサーチが語学ではできるというメリットがあります。

といいつつまだ僕のベトナム語はまだほとんど会話できるレベルでもなく実質的に勉強時間と実践で話す機会が不足しているなあという感じです。
社会人になってからの語学学習するのは本当に時間との戦いですね。

ベトナム語やるならもっと英語を磨くとか、ほかのプログラミング言語を学んだほうがいいとか別の時間に費やしたほうがいいのではという誘惑がでるのですが、とりあえずここ1-2年はまずベトナム語をどこまで話すようになれるかに挑戦しようと思っています。

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