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大崎

大崎駅はかつては山手線でも1、2を争う寂れた駅であった。それは駅前に工場しかなかった為だが、副都心計画が策定されて90年代から00年代にかけて工場跡地は再開発されー一時はキャッツシアターなども建てられたりしたがー多くの高層ビルが建ち、景色は一変した。鉄道も山手線の終着駅の一つであったものが、山手線のほか、埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線の乗り入れ乗換駅となり最近では相鉄線の乗り入れも行われ、再開発と交通利便性の向上により大規模なオフィスビルが立ち並ぶビジネス街へと変化した。

駅前に古い飲食店街が無いのが他の駅とは異なる所で、隣接するのは再開発で誕生した高層マンション群である。もっとも飲食店等はビルの中にチェーン店があるのだが、特徴的なのはファストフード店はテナントとしてあるものの、牛丼屋は駅前に一件もないといった所。ただし徒歩圏内にには五反田の広い飲食店街があるので困ることはないのだろう。

駅の東側には目黒川があり、その両岸に高層ビルが立ち並ぶ。これは工場跡の広い敷地を利用したものだ。一方西側は高台になっており、高台の上には鎮守である居木神社がある。JRの線路は地平面にあり、線路をまたぐには陸橋か隧道を超えるしか無い。自転車で駅をまたぐには厳しい場所である。

駅前にあった工場には現在では重電機器や産業システム機器などを手がける明電舎の工場があった。現在でも本社は大崎にある。明電舎は明治から続く歴史ある大手企業であるが、かつてあった工場の従業員家族が周辺に集まったために近隣の学校がキャパオーバーとなったとき、明電舎初代社長重宗芳水・たけ夫妻が私財を投じて小学校を創立したという。現在でもその名を関する「芳水小学校」に名を残している。

(撮影 2021/2)

model;あしゅら (X)Instagram


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