燕北大侠 修剣痴の足跡(あしあと)
通背拳の套路『小連環』をついて書き進めながら、この套路を編み出した修剣痴という武術家のことについて一度もまとまった形で取り上げていないことに今更気づきました。
以下、年表形式で修剣痴の歩みがどのようなものであったか、まとめました。
主な出典は、王炳蓮『大連武術百年歴史回顧』(世界図書出版公司 2012年)』、趙錫金『大連武術簡史』(大連出版社2013年)及び『大連通背拳簡史』(大連出版社2014年)等ですが、年表に記載された個別の記述が準拠する資料源詳細については割愛させていただきます。
なお、この年表作成に際しては、新井亘師兄が大変貴重な資料を共有下さり、いくつかの重要な気づきに繋がる手がかりを得ることができました。この場をお借りして、師兄に深く御礼申し上げます。
また、中華民国期(特に1920-30年代)の中国武術界の動向については、Hatena Blog上の『中国武術雑記帳 by zigzagmax(https://zigzagmax.hatenablog.com/about)』に極めて先駆的な素晴らしい調査研究が掲載されています。ご一読をお薦めいたします。
因みに、本年表は以前ご紹介した大連の通背拳家である閻子奇老師が指摘された『修剣痴武術発展四段階説』を意識しながら、資料の読み込み結果を踏まえ、編成したものです。年表は画像形式で埋め込んでいるので、お手数ですがクリック拡大の上、お読みください。
note初回投稿から約1年が経過してしまいました。これからもゆっくりと、寄り道しながら書き進めてまいります。今後掲載する『小連環』についての考察も、時折この年表を振り返りながらになる予定です。
第一期(形意拳、祁氏通背拳修行時代)
第二期(大連での武館開設。職業武術家としての歩みの始まり)
第三期(湖南省滞在と『国術』[武術の近代化実験としての]との遭遇)
第四期(五行通背拳への理論化、体系化推進)
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