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制作日誌 5/10 『横顔』

ここ最近滞留させていた未完成の歌をまずは一つ今夜カタチにした。
自分でいくつか課題を作っている。今まで着手したことがなかった楽曲たちを生み出したかった。自分が作るものに内容だったり音楽的部分だったり、様々なことに対して幅を広げたくて。この曲の課題は『ラブソング』僕が一回も作れなかったテーマ。

最初に断っておくが自分の近辺にむけた歌ではないし周りの誰かに宛てた歌ではない、周りのバンドマンはざわつかないでほしい(もっともドキッとしたのであれば身の振り方は考えた方がいいけど)。最初は人に提供するために作っていた曲だった、断片をカタチにしていくにつれて提供先の男性SSWのポテンシャルを引き出せない曲だと思ってボツにしていた曲。ただ前途したように課題があったので再度作り込みはじめた、ラブソングを作らなかったのは正直その愛とか恋とかよくわからなかった、人の曲を聴くのは全然いいんだけど自分で作るとなるとそのさじ加減がよくわからない。例えば付き合ってそして別れてという出来事が起きたらその時点で僕の中の気持ちは完結しているからわざわざ引き出しから引っ張ってきて歌うとかがわからなかった、なにより自分本意な歌でその相手のことは置き去りでいいんだろうかってすごく思っていた。片思いの歌だったらこんな気持ち迷惑なんじゃないかなとか、別れた恋人に宛てた歌だったらきれいな言葉にして脚色すんなよって思わないかなとか。だからずっと作ってこなかった。自分の音楽にそれはもう必要ないんだってずっと思っていた。

でも、ちゃんと今回は見つめ直した。ラブソングに限らずそんなみんなが笑顔になる全てに理解してもらえるものなんてなかった。あぁそうだ。ただ恥ずかしかっただけだったんだって思えた。そして別に音楽は必ずしもノンフィクションである必要がないんだということも気づいた。今僕が大事にしたいのは自分の中でわかってもらえるかなってものを出していくことより、聴く側と歌う側の共通言語を知りたいんだ。だからもう振り切って書いた。

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実はこの歌詞はあと4倍くらい長くて、長い長い言い訳のような歌詞が入っていた。それはどれも自分が臆病で意気地なしだから本当嫌になるよ君を振り向かせる努力もろくにせずこんなことを。。。。。みたいな。

書いてて読み直してすぐ削除した、アナタのことをって歌っている時にコイツは自分の事しか考えてないんか、みたいな。もうラブソングではなく恋する自分に酔っている歌になっていたから大幅に削除した。一つ学んだ、一つの曲に複数個の感情を一気に言い表そうとしなくて良い。これを作ったことでシンプルの意味をようやく理解できた気がする。

一つ課題をクリアした、まだまだ数十個課題が残っている。今回みたいに新しいことにチャレンジするのはこうやってまた世界が広がったり学ぶことが多いなって肌で感じることができた。完成させてよかった。



この曲を作る上でちゃんと色恋(最近してないから)を知ってみようと色々な作品に触れてみたから参考と自分のメモとして残しておくよ。

・小説
いま会いにゆきます(市川拓司)
僕たちはみんな大人になれなかった(燃え殻)
愛がなんだ(角田光代)

・映画
南瓜とマヨネーズ
パーマメント野ばら
ゴースト/ニューヨークの幻
生きてるだけで、愛

今夜の進捗▶️一曲課題クリア

小さな前進、とっくの昔に誰もが通った道を今更ながら歩いてる。一歩一歩確認しながら、鈍行だけどね。

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