バンド『pora pora』について
きっかけはSACOYANSのライブをみてからだった。衝動のまま、まりなちゃんに電話したのを覚えている。
まりなちゃんとの出会いは深く、まだ彼女が学生で僕が20代前半のときの出会いでした。ベースが上手いっていうのと、喋るとアホだなって印象が最初の印象でした。
そこから少し時間をおいて、「らふ」というまりなちゃんが結成したバンドのライブをたまたまみた時、その声に触れました。僕はその声に聞き惚れました、漫画『BECK』の主人公コユキの歌声を聴いた登場人物たちはこの稲妻に打たれていたのかな?
すぐにバンドを組まないかと声をかけたのですが、あまりに突然の声かけ、いいですね!ってそこで意気投合とはならずあえなくフラれることとなります。今考えると当たり前といっちゃ当たり前ですね。
そこから会うたび会うたび、口説いていたのですがその度に「考えれないですね」ってフラれ続けました。そうこうしてると福岡に住んでたまりなちゃんから「広島に帰ります」と告げられました。それはもう諦めてくださいのトドメのようにまりなちゃんが放った言葉だったのです。
僕は悩みました、しかしある重大なことに気づきました。「バンドしたい!っていってなにも中身がない」ってことでした。これはモテない男あるあるのようなことをまたしてもしてしまっていたなと気付いたわけです。過去好きだった女の子たちが何故自分にOK言わなかったか痛感させられるダメージを負います。
そんなある日、SACOYANSというバンドのライブを目撃するタイミングがありました。
衝撃、ほんとに。
その音にぶつかった時に、どこか諦めてたり、できない理由を沢山ならべて人と音楽をやってこなかった自分が吹っ飛ばされた。
やっぱりバンドしてみたい、そう思ってもう一度まりなちゃんを口説いてみようと思った。
しかし今まで同じような流れだと断られる。
そうして考えたのが「まず曲を作ろう」でした。
そうして「小さな夜、午前三時」という曲をつくり、デモを送り、歌ってよ!と誘ったわけです。これには今までNoしか言わなかったまりなちゃんがはじめていいですよ〜とOKをだしてくれたわけでした。
そうしてすぐにカタチにしました。コロナ禍真っ只中で、ほかにやることもなかったのですぐにTwitter上に公開しましたら思わぬ大反響をもらってとても嬉しかったです。まりなちゃんもそれは嬉しかったのか小学生みたいな喜び方をしていまさした。
まりなちゃんはよく「おじさんの作る曲大好きです」と言ってくれてました。もうおじさんでもなんでもいいんで曲を好きと言ってくれてありがとうで毎度毎度、感謝の気持ちに溢れていました。
そこから、ちゃんと本気でバンドを組みたいと伝わるよう何曲かデモ音源を作ろう。
そう思って数曲つくって、それをまりなちゃんに送ったうえで「これを歌ってほしい、一緒にバンドしたい」と伝えました。
そうしましたら「いいですよ」と返事をかえしてくれました。はじめて自分の執念深さが勝った瞬間でした。
そうしてデモ曲を録音。
それが「からっぽ」と「渦くまる」でした。
2020年コロナ渦真っ只中、音源を送り合って作ったデモでした。
このデモ音源は完全宅録音源で、自分たちで作った初めて作った曲、デモ音源なので自分自身とても気に入ってます。
そうして2020年12月26日
ドラマーがまだその時決まっていなかった僕達は、2人だけでスタジオにはじめてはいりました。
今までは、データのやりとりだけで曲そのものを作ってきました。その日、2人で作った曲たちに命が吹き込まれたことを感じました。
とはいえ時代はコロナ禍全盛期、依然として他県に行くことは疎まれていた時期。このあと、ヒロシマとフクオカという距離は無限のように離れた、閉ざされた日々を僕たちは送りました。
それでも、懸命にデモをつくりました。
月に一回ほど、電話会議と称してこんなことをしたいね、なんて夢を膨らませました。
そういえば、まだバンド名決めてないねって話になって各々が名前をだしますがいまいちしっくり来ません。
煮詰まった、その時たまたま僕が聴いていた金佑龍さんのpora poraという曲目をみてpora poraってどうかな?ってまりなちゃんに問いかけてみたら「それだ」といって僕達のバンドは『pora pora』になった。
◆
とはいえ僕もシンガーソングライターとして活動する傍らだったことだったり、まりなちゃんも広島にいることもあり対面することはあまり多くなくコロナ禍のわずらわしさも重なって本格的な始動には動き出せなかった。
まだドラムも決まっていなかった状況だったこともありデモ音源製作も息詰まりをみせていた。
そんな悩みを四次元で働いていたさっさんこと笹原に相談をよくしていた。まぁなんとかなるよと言われそういえばこいつドラマーやんと気づいた僕はまりなちゃんに即電話し、さっさんを口説き落とす作戦を敢行、省略しますがまんまとひっかかったさっさんはウチのドラマーとなった。
しかしさっさんもまんざらでもない様子で、曲を口ずさんでいたり、演奏する時の表情はいつもの無表情からは考えられないくらい綻んでいる。それがどこか嬉しかったりする。
そうして改めて始動したpora poraは3人とも多忙なバンド、それぞれの活動がある。みんな3人ともそれを崩すことを望んでない。
例えばさっさんにはYELLOW HANDKER CHIEFでこれからも魂を刻んでいってほしい。
例えばまりなちゃんはこれからも自分の直感に従っていきてほしい。
僕は竹崎彰悟といううたうたいを辞めるつもりは毛頭ない。活動は緩まらない。
とはいえ、3人の良いところは3人で出す音が好きだ。今はまだできたばかりのpora poraというバンドはベイビーに違いなく、よちよちと前に進み続けたばかりだ。
足りないものは沢山あるし、わからないことも沢山ある。それはとても良いことで、ワクワクもしている。
6月3日に僕達は3年あたためていたバンドの初ライブをする。沢山の人に曲が届いてほしいし沢山の人に愛されるバンドになってほしい。
もしこれを読んで興味をもってくれた人がいたらライブ観にきてね。
2023年6月3日(土)
public space 四次元 presents
『夜会』
at public space 四次元
■OPEN/START
18:30/19:00
■ADV/DOOR
¥2,000/¥2,400
(共に+1drink order¥600)
【CAST】
ウツシヨ(大阪)
albatross
pora pora
Cradle
最後まで読んでくれてありがとう。
pora pora
Twitter:@PoraBand
instagram:@pora_pora_band
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