homesick 解説

思い出す程
遠くなる
君の顔 声
拾っては捨てていく
そんな幻ばかり
いやになるな
臆病なまま進んだ
平行線の道は
左に行けばいいのか
右に行けばいいのか
大義名分がなければ
理由がないと
君の近くに
いられない僕だった
思い出すほど 遠くなる
君の顔 声
拾っては捨ててく
そんな幻ばかり
いやになるな
何度やったって
いったりきたりの毎日で
さっきまで居たとこに
僕等はいられなかった
忘れれる程遠くまで
歩んでいくんだ
道は続くから
遠くに行くほど
思い出す
君の顔 声
拾っては捨ててく
そんな幻ばかり
君に会いたい

忘れたい事がありました、一層逃げ出してしまえたら0になるんじゃないかと思えた夜がありました、抱える事に嫌気がさして僕は知らない街に自分の居場所を探すように旅に出ました。様々な生き方を知りました、知らない土地で様々な命の物語を見てきました、守り続ける人、背負う人、争う人、忘却に涙する人、僕はどうなりたかったんだろうと旅先で自問しました、すると最初に忘れたかった顔が浮かびました。振り払っても浮かび上がってきて苦しくなりました、その顔も声も懐かしくて恋しくて、忘れる為に飛び出した旅路の途中に思い出したかつて留まることができなかった『居場所』を。日が経って、距離が遠くなる程に思い出す、だけど次第に遠のいていく顔と声にさらに苦しくなりました。幾度となくすれ違ったり、傷つけたり、寂しさに行き先を決められてしまって彷徨ったり、だからこそ忘れれる程遠くまで歩いていくと決めた筈だった。精一杯強がりをして我儘を押し通して飲み込んだ孤独。僕には背負う力も、守る力も、争う力もなくて、大義名分ばかりを欲していた日々だった事を知りました、臆病なまますすんだ平行線の道を歩くちっぽけな自分を知りました。だからこそ僕が最後の終着駅でだした結論は『君に会いたい』でした。

2017年11月のツアー中にできた唄。
僕は賢くないし、大切な事とか、忘れたくないことをいつも見落としてしまう。
とある日お客さんから恋唄ですか?って聴かれて返答に迷った。恋唄にもなれるし、故郷に帰れない寂しさの唄にもなれるし。捉え方は自由で聴いてる人の解釈で完成させてほしいと思った。

僕は本当は目的地がぼんやりあった気がして旅にでた、いや目的地は途中で見つかるさってくらいの漠然とした旅路だった。いつのまにかどこから来て何の為に何処へ向かってと右も左もわからなくなった。帰るところがないという現実が突きつけられた時にはじめて帰りたい場所を見つける。

これはそんな唄です。

tuna

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