あるある学

ゾンビ映画あるあるとか
昭和の学生あるあるとか
あるグループの中での共通認識があって、それをイメージした時の嬉しさというものはエンタテインメントにもなり得ている
大体漫才とかコントかとかは「あるある」で出来ている

この「あるある」がどうして生まれるのか、を「あるある学」として研究してる人いないかなぁ、そういう研究有ったら応用とかもできるんではないかなぁ、という他人本位な思いをだらだらと書いているのがこの文章である

まずはあるあるネタについたwikipediaで調べてみる

起源など色々書かれているが、どうして「あるある」が生まれるのかについては良く分からない
Wikipediaには日本特有のネタだと書かれていている
ここら辺り、外国の事情を知ることでなにか分かることがあるのではなかろうか
ということで根拠とされている参照元の記事を見る

なんだか、ちょっとイメージが違う
記事がいうには諸外国は日本ほど均一でないのであるあるネタはみんなに受けるネタにはならないのだそうだ
外国での鉄板ネタは政治、宗教、人種、下ネタ、だそうである
普段直接言及するのが難しいことを宮廷道化師のごとく笑いを交えて明らかにする、日本人の笑いにはこれが少ないよね、というのが記事の主張であるように思えた

しかし、これらはみな、共通認識あってのことなのではないだろうか? それなら、みんないわばあるあるなのではないかと自分は思ってしまった
記事では客層が限られた場ではあるあるネタも行うとされているし、日本でも細かいところのあるあるネタは場を選ぶのだし、その辺は各国共通なのでは?と思うのだ
政治、宗教、人種、下ネタはみんな普段は言わないけれど心の底ではそう思ってるよね、ということで、これは客層が分からない時も共通認識を持てるあるあるであるからネタになっている

確かに日本では、日本人の均一性が高いからやりやすいのだとは思うけど
均一性が高いからこそ、普段は意識上に浮かんでこないことが笑いのネタになる、という構造は同じように思えた

あるあるが何故生まれるのか、という仕組みを考えることは、他の知識の取得方法にも応用できるのではないかと自分は考えた
メーカーで働いている自分がまず思いつくのは作業マニュアルなどである
製造業の現場では携わる人だけがわかるノウハウがある
いわば熟練者の間で伝わっているあるあるネタだ
でも明文化されていなくて、暗黙知として口伝されている知識も多い
それから取扱説明書などは初めて扱う人に分かってもらう必要がある
均一性のない客層に受けるにはどうするかを考える必要があるのだ

こういったことをつなぐ間の研究としてあるある学というものを提唱してみたらどうか

暗黙知を定式化するのは手間も時間もセンスもいるがそれをエンタメの観点から見直すことで何か方法を見出せるかも知れないし
構造を理解することでさらにお笑いや日々の会話が楽しくなるかも知れない
知らない手順を面白く伝える方法が見つかるかもしれない
本当の素人はこういうことも分からない、というところのギャップを埋める手助けになるかも知れない

あるある学の目的みたいなものが見えたところで、どんなところをとっかかりにして進めていこうか、というところを書いてこの文章を終わろうと思います

以下メモ 思いついたら更新していきます

話に聴くと、アメリカのスタンダップコメディで各国の英語訛りを揶揄しているものとか、も良くあるそうです。これなんかはディスコミュニケーションを題材にしたあるあるだろうと思います。

エジプトの石板かなんかで「今の若者は」と書かれていたと聞く
多分これもあるある

嘆くもの
揶揄するもの
話者のスタンスでもかなり印象が違うからこの辺を掘っても面白そう

ジェネレーションギャップにまつわるネタは鉄板
若い時、特に子供の時の共通体験
学校あるある
職場あるある
じじいあるある

受け手側の共感を得るポイントががどこにあるかで分類?
共感の種類で分類?
→心理学の研究で共感の分類はありそう

しかし、あるある探検隊のあるあるは日常からのあるあるだけど一般人のあるあるではないような気もする?
今は介護のレクリエーションにネタを取り入れたりされているみたいですね

ケーススタディとしてあるあるネタを集めたサイトも貼っておこうと思う

オモコロのまとめは50個集めようとして息切れしてる感じが面白い
クリエイターさんが捻り出すネタは共感とは程遠いものもあったりするけど、狙っているのは1人でも誰かに共感してもらえることだろう

あるあるで検索をかけるとトップに出てくるサイト(自分の環境ですが)
こちらは和風の画風に説明が難しい説得力を持たせていらっしゃいます


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