言語化されていないものごと

世の中には言葉が溢れている。
人は言葉で人に想いを伝え、言葉で考える。
流行語大賞みたいに新しく言葉が生まれたり、はたまた死語として消えたりしている。

それでも、世界には言葉になっていない物事はたくさんある。特に感情に関してはそれが顕著だ。
これまで感じた悲しさは一度も同じだったことはないし、嬉しさにはその時々で様々な種類がある。
感情は色彩のようなもので、本来区切られていないものだと思う。10,000色ある色を勝手に分類して、数十色にしているような違和感がつきまとう。

感情を完全に言い表した言葉など、1つも無い。

この問題を解決するために使われる比喩が好きだ。
人は言葉と言葉を繋げて、言葉を強化する。
世界にある無限の事象を、有限の言葉で言い表す様はとても美しく、はかない取り組みだ。

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