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医療従事者に薬剤師は含まれますか

「世間での認知度ってどんな感じなんだろ」
好奇心、そうあくまでも好奇心。
ただちょっと気になったのでTwitterでアンケートを採ってみた。
そしたら私にとっては予想外の結果が出て、
出たのでびっくりした。

4月始まりのドラマが軒並み放送延期になっている。
高校生まではドラマが大好きで見ていたけれど、
大学生になってからは毎週見るのが難しくて離れていた。
そんな私だが、1作品だけ放送を楽しみにしていたドラマがある。
フジテレビ木曜10時、「アンサング・シンデレラ」。
病院薬剤師が主人公の病院ドラマだ。
私はたまたま原作を見つけて、
ついでに言えば父方の実家が薬局で、
両親と祖父、曾祖父が薬剤師で。
買って読んでいたからドラマ化するのが楽しみだった。

「薬剤師はドラマにならない」と母はよく言っていた。
でも法医学者や病理医がドラマや漫画になる世界なので
可能性があるのでは?
と私は思っていた。
その頃に見つけたのが「アンサング・シンデレラ」だった。
さらにそれがドラマ化するので
「薬剤師もドラマになる!!!」
とドヤ顔しながらLINEした(顔見えないのに)。

しかし昨今の状況のため
放送延期、もしかしたら放送中止かも、となっていて
悲しくて悲しくて……。

そしてふと思った。
薬剤師は私にとっては身近だ。
けど、これって普通なんだろうか……と思ってしまったので
アンケートをしてみた、Twitterで。
結論から言えば
薬剤師が泣く結果になっていた。

58人中30人が薬剤師の仕事内容を知らないと言い
3人がそもそも薬剤師を知らなかった。
「世間の認知度ってこんな感じなんだね……」と
悲しんでいたことをお伝えしておく。

なので!
「アンサング・シンデレラ」を通して紹介したい。
医療従事者に感謝を、と言うけれど、
その中に薬剤師は入っているだろうか?
病院で、薬を渡すだけ、
が仕事じゃない。

「アンサング・シンデレラ」の主人公は病院薬剤師の葵みどり。
「アンサング」は「称えられない」という意味。
(「称えられない灰かぶり姫」って卑下しすぎでは???)
患者のために「薬剤師として」出来ることを全力でする、
そんな薬剤師たちの物語だ。
ちなみに内容は薬剤師の母が見ても
「疑義照会はある」らしい。

第1話『「普通」のために』の冒頭は
薬剤師の疑義照会(ぎぎしょうかい)という業務についてのもの。
薬剤師は、医師の処方せんに異議を唱えられる唯一の職業だ。
なぜなら医師は「病気」の専門家であって
「薬」の専門家ではないから。

医師は特別だ。
患者を診察し、病名を診断し、薬を処方する。
それは医師にしか許されていない。
だが処方をもとに薬を調剤するのは薬剤師の仕事だ。
処方が間違っているかどうかは薬剤師にしか分からないし、
間違っていることに気がつかなかったら
命に関わる。

ついでに言っておくと疑義照会は別に珍しくない。
一日やってて「なかったな」っていう日はないらしい。
つまり、日常。
それで薬がちゃんと「薬」として効くように、
毒にならないように、守っている。

昨今、「医療従事者に感謝を」と言われている。
その医療従事者は医師、看護師だけではない。
検査をするのは検査技師。
レントゲンやCTを取るのは放射線技師。
薬を調剤して直接渡すのは薬剤師だ。
病院にはたぶんみんなが思うよりたくさんの人が働いていて
たくさんの人で誰かを救おうとしている。
たとえ称えられなくても。
称えられるのは医師や看護師だけだとしても。
患者の「普通」の生活のために、働いている。

医療従事者に感謝を。
そのときには
見えないところで、
でも確かに働いている彼らにも
感謝を。

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