※音声と文章、どちらでもどうぞ。



おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
手すりにも愛情が込められている
ということをお伝えいたします。



会社で連続用紙をセットして使う
ドットプリンターがある。

以前はそれを置く専用の棚があったのだが
配置換えをして自分の袖机の上に置くしかなくなった。

このプリンターは使用時、手前に持ってきて
奥の方に連続用紙を置く。
だから使う時はいつもヨッコラショと
プリンターを持ち上げて移動していた。


ある日、その不便さを
製造部の事務の方に話していたら
上手く移動できるような棚を作ってもらおうよ
と提案された。


ウチの会社はモノづくりの会社。

大工仕事の資格を持っている人がいらっしゃる。
職人の集団である。

要望を話してみたら
早速男性の方が本社にいらっしゃった。

私の要望を聞き、
持ってきたメジャーでいろいろ測って帰られた。



数日後、それは出来上がってきた。

それは重い物でもしっかり支えられるくらい厚めの板で
下にキャスターが4個ついている。

引っ張るところは木をくり抜いている。
そうか、棚を買ってこなくても
こんな使い方ができるんだと思った。

簡単な仕様なのに使い勝手が良かった。
そして、四隅の角は全て丸く加工されていた。

切っただけの木は角がとがっていてアブナイ。
それはすべて丸みを帯びるように面取りされているので、
手をケガすることがない。

私は面取りまで指示していなかったので
その配慮が嬉しかった。

物を作る時に、面取りするのが当たり前なのかもしれないが
自分が指示していない以上の事をしていただいて
職人さんの思いやりとプライドを感じた。




世の中には愛情がいっぱい溢れている。

段差がないような気配り
玄関で靴をぬぐところにある手すり
階段の手すり



私の手すりに対する常識は
ただの棒だった。

しかし新築の我が家の木製の手すりは
手すりを握った時
中指と薬指の辺りに溝があたるように
なっている


最初、なぜ？って思った。
しかし、その溝を感じながら握る手すりは
安心感があった。

「握っている」という感覚が
指から伝わる。

この溝は私たちが指定したものではなく
工務店さんがそう作って下さった。

のっぺらぼうの手すりよりも
「握っている」という意識を
当人に持たせている。

手すりを握る人は、ある意味弱い人。

溝を指で感じることにより
その人の脳に働きかけている。


これも「愛情」だと思う。




自分は愛されていない。

そう思っていたら
それは勘違いかもしれない。



世の中には
たくさんの愛情が溢れている。




今回は
手すりにも愛情が込められている
ということをお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。　

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。





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