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田畑を相続した我が家の場合

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代々続いた田畑を相続した場合、あなただったらどうされますか? 夫の急逝で女性4人だけの会社員の家族が田畑を相続した。 日中はフルタイムで働く家族は、田畑を耕す時間がない。 「…
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#我が家の記録

田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その2~【音声と文章】

※note毎日連続投稿1700日をコミット中! 1625日目。 ※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、 どちらでも数分で楽しめます。 おはようございます。 山田ゆりです。 今回は 田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その2~ をお伝えいたします。 農業をする気がない人は田畑を相続してはいけない。 これは我が家の田畑に関する淡々とした記録である。 これまでのお話はこちらをご覧ください。 ◆変わったもの。変わらないもの。 https://note.com/tukuda/n/nb9de05878cca ◆先祖代々の田畑を引き継いだけれども https://note.com/tukuda/n/n49f3726e57bd ◆田畑を相続した我が家の場合~大きい畑~ https://note.com/tukuda/n/nbec0c6bd9e3c 今年になって「大きい畑」を借りたいという人が現れた。 その話は、農業委員会からではなく、ご本人が直接我が家へ交渉しに来た。 その方は他にも借りている畑が3か所あり、農業委員会の手続きには慣れているから調整委員の方を間に入れずにまっすぐ農業委員会へ出向いて手続きをしたいとおっしゃった。 しかし、なんとなくそのやり方に私はしっくりこなくて、いつもの調整委員の方に相談してみた。 土地の賃貸借だけではなく、放置しているトラクターや耕運機、トラクターの荷台など それらをその方へ譲り渡すことも話の内容にあるからだった。 ビニールハウスの中に放置してあるトラクターの座席は割れている。 そして、キーを挿し込んでみたら動かない。 どうやらバッテリーが上がってしまっているようだ。 それはそうだろう。3年以上も使っていないのだから。 畑の周りのビニールや焼酎のペットボトルは、その方が時間をみて片付けて下さるといってくださった。 そして草も刈ってくださると。 願ったり叶ったりだった。 それならトラクターは無償で上げよう思ったが少しですがお金は払いますと言ってくださった。 トラクターは買い取って下さる。 畑の周りに放置している農業資材のビニールや焼酎のペットボトル、そしてビニールハウスの中にあるものも片付けて下さる。 そして、年間の賃料がいただける。 これでその畑を片付けるという呪縛から解き放たれることになる。 私たちはとても喜んだ。 諸手を挙げて喜んでいる私に調整委員の方はおっしゃった。 「山田さんの大きい畑の方は、道路に面していてとても条件の良い土地です。 だから、例えば今回の話が無くなっても、すぐまた欲しい方が現れます。 だから、こちらはあまり低姿勢ではなく堂々といきましょう」と言われ、そういうものかと思った。 来年の3月から賃貸借が始まるため、まだ、書類のやり取りはこれからになる。 しかし、この「大きい畑」を借りてくださる方が先日、我が家へ突然お越しくださった。 そして次の2つのことを話された。 ① まず、ボウボウに生えた草はその方が刈ってくれるということで全てお任せをしている。草刈りの方はそれでよい。 問題は、農業資材のビニールや焼酎のペットボトル、ハウスの中のゴミのほうである。 それらをその方が「片付けてくれる」とおっしゃっていたから、私たちはその方にお任せしている。あとはその方が「片付けてくれる」と思っていたから。 しかし、世の中、自分が思っているようにはうまくことが運ばないものだ。 その方が言っている「片付ける」は、畑の中でバラバラに散らばっているビニールなどを一か所に集めるところまでのことを「片付ける」とおっしゃっていたとのこと。 それで、あの畑のどのあたりに集めておけば良いのかをその日、確認に来られたとのこと。 農業資材は一般の家庭ごみに出す事は禁じられている。 お金を払って処分してもらわないといけないのだ。 つまり、専門業者に収集しに来ていただき処分料を払って処分するのは私だということ。 そうだったのか。 私はてっきり、その方が全て畑からなくして下さるものだと勘違いをしていた。 ゴミを片付けるために新たにお金がかかる。 取りに来ていただく代金と処分する代金。 あぁ、何という事だ。 ② 2つの大小のビニールハウスがその畑にある。 そのハウスを使いたいとその方がおっしゃっていたので、どうぞ自由に使ってくださいと申し上げた。 その方は数十万円でそのハウスを補強できると思っていた。 しかし、業者に見積もってもらったら、足りない骨格があり、それらを補強すると百万円を超えるということが分かったそうだ。 その方はその金額は今はだせないのでハウスを使用しない計画に変更するとのことで もしも、私がそのビニールハウスを使わないのなら、取り壊すのはどうかと言われた。 ビニールハウスを取り壊す提案の理由は、ハウスの鉄骨はお金になるということで、 今回、ビニールなどの産廃の費用に充てることができるかもしれないということだ。 その方がハウスが無い方が作業がしやすいということもあるとおっしゃっていた。 なるほど。 ただ、鉄骨はお金になるが、そのハウスを解体する作業代は差し引かれるからいくら残るのか、または逆に支払いが多くなるのかは、業者さんに見積もりを取ってもらわないといけないとのこと。 つまり、私は、 「ビニールなどの農業資材の収集運搬料と処分料」、そして 「ハウスの解体費用と鉄骨代金の回収」という、 2つの課題が発生した。 やはり、夫が残した負の遺産は私が何とかしないといけないということだ。 もぉ! 人は誰でも目を開ければ いつもの朝日が自分を迎えてくれると そう信じて床に就くのだ。 この、農業資材のごみの処分がどうなったのかは、後日、お伝えしたい。 簡単そうだった「大きい畑」の賃貸借はまだまだ落ち着かない。 他に「小さい畑」に関しても大きな動きがあった。 こちらも後日、お伝えしたい。 今回は 田畑を相続した我が家の場合~大きい畑 その2~ をお伝えいたしました。 本日も、最後までお聴きくださり ありがとうございました。  ちょっとした勇気が世界を変えます。 今日も素敵な一日をお過ごし下さい。 山田ゆりでした。 ◆◆ アファメーション ◆◆ .。*゚+.*.。.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。 私は愛されています 大きな愛で包まれています 失敗しても ご迷惑をおかけしても どんな時でも 愛されています .。*゚+.*.。.。*゚+.*.。゚+..。*゚+

田畑を相続した我が家の場合~大きい畑~【音声と文章】

※note毎日連続投稿1700日をコミット中! 1624日目。 ※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、 どちらでも数分で楽しめます。 おはようございます。 山田ゆりです。 今回は 田畑を相続した我が家の場合~大きい畑~ をお伝えいたします。 先祖代々の土地を持ち続けること~大きい畑」の場合~ 農業をする気がない人は田畑を相続してはいけない。 これは我が家の田畑に関する淡々とした記録である。 お米と野菜の専業農家だった夫が急逝し、田畑の管理と言う大仕事が降ってきた。 相続した田畑は、大雑把に言うと、「田んぼ」と「大きい畑」と「小さい畑」の3か所になる。 「大きい畑」の方は道路に面しているところで、以前は田んぼだったところである。 亡くなった父の後を継いで、会社員から専業農家になった夫が、 田んぼから畑に変えたのだ。 だから周りは田んぼで、私のところだけが畑になっている。 夫の急死で私は田畑を相続した。 夫が亡くなり初めての春、周りの田んぼに水が入り清々しい状態なのに 私の畑のところだけが1m以上の草が生えていて 遠くから見ると砂漠の中に突如現れた密林のようで、異様さを感じる。 カマを手に草を刈ったが、思ったほど進まなかった。 我が家には夫が使っていた草刈り機があるが、それは重くて持つことができない。 仕方なく、女性でも使えるといううたい文句の草刈り機をホームセンターから購入した。 最初の印象は体重43㎏に満たない私でも使いこなせると感じた。 人力に比べて驚くほど早く草を刈ることができるだろうと私は意気込んだ。 颯爽と機械を繰る自分の姿を想像した。 しかし実際は、へっぴり腰で私はフラフラしながら畑の草を刈っていた。 わずか一時間後、のどがカラカラになり休憩した。 用意していた飲料は砂地に水が落ちていくように乾いた体の中に入って行った。 刈ったところを見る。まだ全体の10分の1にも満たない。 結局その日は一枚の畑の4分の1もできなかった。 草刈り機の重さが肩にずしりと食い込んでそれ以上草を刈ることはできなかった。 もっと体力があればきっとできたのだろう。 「世の中そんなに甘くはない」 そう言われているようだった。 娘が仕事帰りに少しずつ、手にカマを持って草を刈ってくれた。 私も時々、草を刈りに出かけた。 しかし、一週間に1度の休みの時は買い物や家事などが優先され、 毎回畑に行くことは無理だった。 また、時間的には行ける日でも、雨で行けない日もあった。 だから、畑の草は私たちが頑張っても成果は目に見えず、失望しかなかった。 田畑を貸そうと思い、調べてみた。 田畑の移動は「農業委員会」に届け出なければいけないということをその時初めて知った。 「農業委員会」の存在さえ私は知らなかった。 相続した田畑は、まずは「貸す」という選択を私は選んだ。 その手続きをして市役所を出た時「これで草刈りから解放される」と思った。 しかし、その後、「借りたい」と言う人はなかなか現れなかった。 やがて、そこを「買いたい」と言う人が現れた。 農業委員会と農家の仲介役である調整委員の方が我が家に訪れ、その話をしてくださった。 その方に売ったら私たちの苦労はもうなくなる。売ってしまえば楽になる。 そう思ったが、しかし、私はその土地をまだ売りたくはなかった。 その土地は道に面しているとても使いやすい土地だった。 今はできないけれど、将来、定年退職したら畑をやりたいとその時は思っていた。 そして一番の理由は、その土地は私が保育園児の頃、祖父や両親、姉や弟たちと稲刈りをしていた土地だった。 我がふるさとのお山が向こうに見えるその場所は、私の心の基地のようなのだ。 まだその思いは捨てきれない。 この景色を人に渡したくはなかった。 私は娘たちに自分の気持ちを伝え、娘たちは納得してくれた。 せっかく「買いたい」と言ってくださる方がいたが、その話は無かったことになった。 実は、夫が残してくれたこの「大きい畑」を畑として使用するには難問がいくつかあった。 ・草がボウボウ ・畑の周りに農業資材のビニールがたくさん無造作に置かれている ・同じく畑の周りに特大の焼酎のペットボトルが散乱している ・大小2つのビニールハウスがあるが、ビニールがかかっていないところがある ・大きいビニールハウスの中にトラクターが放置されている 広大な畑には、大小合わせて2つのビニールハウスがある。 そのビニールハウスにはトラクターや農機具などが置かれている。 そして、畑の周りには、露地栽培用のビニールがところどころに無造作に置かれていた。 素人の私からすると、使わないならビニールハウスの中に置いておけばいいと思うのだが、夫はところどころにビニールを置きっぱなしにしていた。 それを寄せようと私はビニールを持ってみた。 しかし、それは予想以上に重かった。 長さが数十mのビニールハウスは女性の私では持てなかった。 だからそれを片付けることができない。 また、その畑には水があまりない。 父が健在だったころは井戸を掘ってその井戸水を機械で汲み上げて作物に掛けていた。 しかしその後その井戸は枯れてしまった。 そこで父は使わなくなったバスタブを持って来て雨水をためておいてそれを使っていたが、それだけでは足りなかった。 夫は毎晩、焼酎を飲む人だった。片手で持つのは重いと感じるあの大きなペットボトルに入っている焼酎を飲んでいた。 夫はそのペットボトルに水を入れて畑の周りに置くことにした。 その数は数個ではない。あの広大な畑の周りには数十個、もしかしたら百は超えるかもしれないそのペットボトルが散乱していた。 知らない人はなぜペットボトルを畑の周りに捨てているのだと思うかもしれない。 私は夫が健在なころから、そのペットボトルの存在が嫌いだった。 どうみても見苦しい。 でも、夫がしている農業に口出しはしないことにしていた。初めての農業を夫なりに頑張っているのが分かっていたから。 夫が急逝し、田畑の管理を私がしなければならなくなり、たくさんの問題を抱え込むことになった。 畑に散乱した農業資材のビニールと大きなペットボトル。それらを片付けなければいけない。 汚れものを運ぶためには軽トラックが必要だ。 夫が亡くなってすぐに軽トラックはもう使わないと思い、会社でお世話になっている自動車会社に買い取っていただいたが、それは早すぎた行動だったと後悔している。 私たちの軽自動車にあの汚いものを乗せて運ぶことはできない。 今年になってその「大きい畑」の方を借りたいという人が現れた。 農業委員会の調整委員に間に入っていただき、話はトントンと進んだ。 実際の賃貸借契約は来年の3月からで、それまでに、畑として使えるように借主が整備してくれるとのことだった。 長くなりましたので、続きは別の日にいたします。 今回は 田畑を相続した我が家の場合~大きい畑~ をお伝えいたしました。 本日も、最後までお聴きくださり ありがとうございました。  ちょっとした勇気が世界を変えます。 今日も素敵な一日をお過ごし下さい。 山田ゆりでした。 ◆◆ アファメーション ◆◆ .。*゚+.*.。.。*゚+.*.。.。*゚+.*.。 私は愛されています 大きな愛で包まれています 失敗しても ご迷惑をおかけしても どんな時でも 愛されています .。*゚+.*.。.。*゚+.*.。゚+..。*゚+