移植 6日目

ついに一般病棟への移動が決まりました。

で、一般に行ったら一人でトイレなので、またトイレ訓練。

ベットから起き上がる練習から、トイレまで各種点滴を持っての移動、で戻る。

意外に戻って横になる、も大変なんです。

たかが腰を下ろして、寝転がる、これが意外に辛い。

何せドレーンパイプは3本、さらには点滴が両方に。

一本は喉の辺り。もう一本は腕、とたくさんの管。


流石にこれは・・ということで、まず常時の麻酔ラインが抜かれます。

点滴も1本に。

もちろんドレーンはそのまま。

ただし、歩けるように首からかける袋3枚が支給されました。

これを首にかけて歩くという。

なので寝ている間用のかけるものも。

次第に準備が整ってきます。


そうこうしているうちに、病棟から準備OKが。

病棟から看護師さんが来るのを待ちます。

昼前に病棟の看護師さん2名がやってきて搬送されました。

車椅子に乗り、1名は車椅子、もう1名は書類やらたくさんついている点滴やら。

で、お昼ご飯から病棟での生活が始まります。

この時、初めてICUの中を見ることができました。

これまではベットで搬送されることが、もしくは気づいたら、透析もICU内なので全く自分が居る部屋意外はみることができませんでした。

そこから見えるものが世界の全て。

それが初めて「ああこういうようになっていたんだ」と。


病棟に移ると、ご飯も段階的に一般食へと移ります。

もちろん腎臓病食です。いわゆる減塩食。


さらに移動(歩いた方がいい)という医師からの指示。

まずは病棟内を行ったり来たりから。

これがまた、部屋から出ようとするだけで辛いのなんの。


妻もお休みの日だったので、昼前から付き添ってくれました。

そこから遅くまで色々介助してもらいました。

トイレは部屋に付いているタイプでしたが、そこまでの移動も大変。

ちょっとこれ持ってて、みたいに。

起き上がるのも、ちょっと支えてもらって。


こんな感じで、全てが初体験。

歯磨き、うがい、お茶を飲む(よくテレビで見るアレです)、一つ一つ、やれることを増やしていきます。


夕方体重測定のため、ナースステーションまで初の遠出。

なんとか移動できたものの、体は重いし、移動するごとに「はーはー、ゼーゼー」と息が切れました。

こんなにもこの数日で体力が落ちたのか・・・と痛感させられる瞬間でした。

だって、入院してから6日しか経っていないのですから。


妻も私の夕飯を見届けてから帰りました。

ここから本当に一人の生活です。

流石にトイレは、ナースコールをして手伝ってもらいました。

まだ起き上がる、トイレに行く、が結構しんどい。

そうそう、このトイレ、もちろん小ではありません。

まだ腎臓が働いておらず、無尿です。

多少血が出ています。

まだ内部では出血しているようです。


この日の夜はなんだか暑く、胸が苦しいのでなかなか寝付けませんでした。

病棟初日は非常に長い夜になりました。

ドレーンが3本出ているので、寝る体制も横向き寝かつ固定。

もちろん逆サイドには点滴が。

それもあってなかなか。

ちょっとだけウトウトするのですが、すぐ目が覚めてしまいます。


ただ不幸中の幸は、病棟になったので、スマホが使えるようになったことです。

ICUでは電波が機器に悪影響を・・・ということで通信端末はアウト。

病棟ではそれがOKでした。

なので、溜まったメールを読んだり、Facebookを読んで過ごしました。

さらに、移植記録を音声入力でメモしてみたり。

ついでに、自分の今の写真もFacebookにアップしてみたりして過ごしました。


2時ごろまた起きて確認すると、先ほどのアップへのコメントが。

それらコメントへの返信で時間を潰します。


流石に4時ぐらいになっても暑く、胸も苦しく、体温も高いようなので、アイスノンと酸素マスクをもらいました。

巡回の看護師さんが起きているのをみて、持ってきてくれました。

これでやっと本格的に眠れ、2時間ほど熟睡しました。

この日は本当に長い1日でした。

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