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ハレー彗星の思い出

昨日たまたま「ハレー彗星」と聞いて、思い出したことがある。

それは、今から40年近く前、ハレー彗星がやってきた年のこと。

女友達2人と

『ハレー彗星を観に行こう‼️』という話になり、

『榛名山まで行けば確実にみられるんじゃないか』

って、3人で群馬の山を目指したのだった。


免許を持っていたのはワタシだけ。

取って間もない頃で、未だ初心者マークをつけていた。若気の至りのなせる技で、かなり無謀である。

夜遅く待ち合わせて、夜中に山の上に到着した。もっと沢山の人がいるかと思ったら、誰もいなかった。

そんな時、望遠鏡で観察している一人の男性を見つけたので、思い切って声をかけて、ちょっと覗かせてもらった。

その人は観測しているみたいで、数分おきに何やら細かい数字をメモしていた。そんな人が持っていたのは、すごい望遠鏡だったと思うけれど、ぼんやりした光の塊が見えるだけだった。

箒星みたいに見えるのかと思っていたから、ちょっとがっかりだった。

ま、見れたからいっか〜と何だか満足して、帰ろうかと山を降りることにした。全然行き合う車もなくて、真っ暗の中をひたすら走る。

しばらくして、後続車が一台。車がいてちょっとホッとした。と思ったら、それが並走してきた。

ムムム⁉️何事‼️

男二人が乗っている、地元ナンバーの明らかな改造車。関わったらヤバそうな雰囲気マンマン。

コレはワタシの憶測でしかないのだが、同乗していた友達はすっごい綺麗な子たちだった。そしてワタシはベリーショーとだった。当時はよく男の子と間違えられていた。

男一人に綺麗な女二人。そして初心者マーク。

それは放っておけなかったのかもしれない。

前に入られたりしそうになったので、夜中の峠道をとにかく追い付かれないように、アクセル全開で走りに走った。普通のステーションワゴンだったから、速く走るようにできてないけれど、そんなこといってられない。

それでも、なかなかぶっちぎれなくて、どうしようかと思っていたところ、カーブを曲がった先に脇に入る林道を見つけた。

カーブで後ろの車から一瞬見えなくなった隙を狙って、その林道にすかさず飛び込んだ。林の中に急停車して、エンジンを切ってライト消した。

まるでカーチェイスの映画みたいだと思った。

すぐにその車がカーブを曲がってくるのが見えて、前を通り過ぎていくのを3人で息を顰めてみていた。

友達にその音が聞こえるんじゃないかと思うほど、心臓がドキドキした。

しばらくは動けないでいた。戻ってくるかもしれないと怖かったから。

でも幸い戻ってこなくて、そのまま無事に帰ってこれた。街の明かりが見えた時、どれほど安堵したことか😭

そんなことがあってから、どんな道でも全然怖くなくなった。
夜中であろうと、どんなに細い道であろうと、その時に比べたら全然余裕なのだ。

その時の癖なのかもしれない。

今でも山道は、できるだけ速く走りたくなってしまう。

なぜならいつナンドキ、誰かに追いかけ回されるかもしれなくて、その時のためにできるだけ速く走れるようにしておきたい、ってどこかで思っているのかもしれない。

ちょっとしたトラウマになっていたのか、と今更気づく。

そういえば、それっきり榛名山には行っていない。

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