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この人は文章も優しい

明日から出かけてしまうので、その前にこの本を読んでしまいたくて、慌ててページを開いた。

谷山浩子さんの本。

谷山さんを知ったのはここ数年のこと。

ROLLYさんとのライブがあって、それを見に行って初めて知ったのだった。
そんなことを言ってしまうと、谷山さんのファンの方には申し訳ないけれど。

でもライブでびっくりした。

とても自由な人だったから。

この本を読んでみたら、自分の書いたものであっても、楽譜を見ながら演奏するのが苦手、とあって何だか納得してしまった。
それくらいこの人の演奏は自由なのだ。

歌もたくさん作っていらっしゃって、その独特の世界観に引き込まれてしまう。
優しくて可愛いらしい。それなのに毒がある。
そんな世界観。

だからお二人が共演すると、その優しさや可愛らしさにそれぞれの毒が混ぜ込まれて、なんだかスゴいものになってしまう。それがなんとも心地いい。

まるで仲のいい姉弟のように、お互いの演奏をとっても楽しんでいる様子が伝わってくるから。

この本に谷山さんが夜を好きだとあった。

夜は特別。夜は美しい。みんなに夜を好きになってほしい。そういう思いを本橋靖昭さんの「まっくら森」にこめて作ったのが「まっくら森の歌」です。

谷山浩子「ヒロコとニャンコと音楽の魔法」


この「まっくら森の歌」、夜に聞くと何だか悲しくなってしまうけれど、でもステキな気分に包んでくれる歌。

特にこのロングバージョンは大人向けな気がする。

この歌は、谷山さん曰く、ご自身の「みんなのうた」作品の中で一番何にも考えずに作れてしまったらしい。

「秘伝の味噌を使った出汁なしの味噌汁」みたいなものなのだそう。

ん?と思った方は、ぜひこの本をお勧めする。そんなちょっとクスッとしてしまう言葉がほかにもたくさん散りばめられているから。

そして、此度の大発見。

谷山さん、ネコにはそれほどの思い入れがないって⁉️

え〜〜‼️
「ネコ」のタイトルのアルバムあるのに。

この本のタイトルだって、最初は「ヒロコと音楽の森」だったのに、そこに「ニャンコ」と入れたのも谷山さんなのに。
ただその方が響きがいいから、だと書いてあった。

ネコよりもトリを飼っていた方が長い、とまで書いてあって、思わず大笑いしてしまった。

「犬派であることは谷山さんには内緒」っていう人がいたけれど、内緒にする必要はないみたい。。

だって谷山さんは格別に優しいから、犬派だろうが蛇派だろうがなんだろうが受け入れてくれる気がする。私の勝手な思い込みだけれど。

この本を読んで、谷山さんがもっとスキになってしまった。


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