DECO*27「ブループラネット」が初登場首位を獲得したBillboardボカロ指標・Hot 100はYOASOBIが21週連続首位、King Gnu新曲4位

9月06日のニコニコ VOCALOID SONGS TOP20

 2023年8月28日(月)〜9月03日(日)を集計期間とし、9月06日(水)に公開された、Billboard JAPANのニコニコ VOCALOID SONGS TOP20。

 当週の首位は、8月31日(木)に投稿された新曲、DECO*27「ブループラネット」が獲得した。DECO*27が同指標における週間首位を獲得した作品は、「デビルじゃないもん」に続き2作品目となる。
 「初音ミク16周年記念曲」として書き下ろし、初音ミクの誕生日である8月31日(木)に投稿された同楽曲。初音ミクの企画・開発元であるクリプトン・フューチャー・メディア株式会社が展開している、初音ミク16周年を記念したプロジェクト『初音ミク Happy 16th Birthday -Dear Creators-』に同曲が使用されている他、公開日当日に、スマホアプリ『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』に追加されたことでも話題を呼んだ。
 作詞作曲はDECO*27、編曲はRockwellが担当しており、DECO*27らしいバンドサウンドと初音ミクの歌声が光る、爽やかな曲調の楽曲である。

 同楽曲のニコニコチャートでは、当週集計期間内で、再生回数はおよそ67,000回、マイリスト数は1,734回を記録。また、いいね数では、集計期間内におよそ3,000のいいね数を記録している。特にマイリスト数といいね数では高水準の初動を叩き出し、初登場で首位を獲得する結果となった。

 当週の2位は、柊マグネタイト「リアライズ」が登場した。前週首位を獲得した同楽曲。当週はワンランク順位を落とすこととなったものの、2週連続でTop3圏内へのチャートインを達成させた。

 同楽曲のニコニコチャートでは、当週集計期間内で、再生回数はおよそ239,000回、マイリスト数は580回を記録。マイリスト登録数の影響もあり、2週連続での首位は逃したものの、オリジナル動画の再生回数では高水準の再生回数を維持している。

 当週の3位は、みきとP「少女レイ」が獲得した。2018年に投稿され、特にカラオケでは高い人気を保っている同楽曲。同曲初・自身初のTop3圏内へのチャートインである。
 夏の人気楽曲として人気を維持している他、9月1日(金)〜9月4日(月)にニコニコ動画で開催された『歌ってみたCollection 2023 Autumn』では、Top100で9位を獲得した、七海うららによる同曲の歌ってみたである『少女レイ/みきとP Acoustic Cover 【七海うらら】』をはじめ、同曲の歌ってみたが多数投稿された。本家の継続的な人気に合わせて、多数の二次創作の投稿の影響もあり、同曲初のTop3圏内へのチャートインを獲得したと推測している。

 同楽曲のニコニコチャートでは、当週集計期間内で、再生回数はおよそ35,000回、マイリスト数は176回を記録。オリジナル動画の安定した人気の他、二次創作による人気の影響も相まって、同曲初のTop3圏内へのチャートインを果たした。

 また、当週の5位と6位には、初音ミクの誕生日である8月31日(木)に投稿された新曲がチャートインするという結果となった。

 当週の5位には、8月31日(木)に公開された新曲、南ノ南「ミクちゃんのネギネギネギネギ幻騒曲」がチャートインを果たした。
 南ノ南らしい電波的な曲調の中に、さまざまなネタが詰め込まれた楽曲である。また、映像は、「星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲」の映像などを担当している、榊はゆ茶が担当している。

 同楽曲のニコニコチャートでは、当週集計期間内で、再生回数はおよそ27,000回、マイリスト数は433回を記録。いいね数では、およそ1,900回近い数値を記録した。多くのネタが詰め込まれた楽曲の話題性や、いいね数とマイリスト数が牽引し、5位へのチャートインを果たした。

 当週の6位には、8月31日(木)に公開された新曲、LamazeP「Be with Master」がチャートインを果たした。
 「ぽっぴっぽー」や「難聴系男子が倒せない」などを代表曲とし、ボカロ黎明期から活動を続けている、LamazeP。同チャートには、自身初のチャートインとなる。
 初音ミクのかわいらしい声が活かされたメロディと、LamazeP自身で手掛けているかわいらしいアニメーションが印象的な楽曲である。

 同楽曲のニコニコチャートでは、当週集計期間内で、再生回数はおよそ25,000回、マイリスト数は635回を記録している。いいね数では、およそ1,600回近い数値を記録している。

 当週のTop10圏内にチャートインしたロングヒット楽曲として、4位に、ゆこぴ「強風オールバック」、7位に、ピノキオピー「神っぽいな」、8位に、原口沙輔「人マニア」、9位に、いよわ「きゅうくらりん」、10位に、DECO*27「ラビットホール」が登場。ピノキオピー「神っぽいな」は、5月31日公開週ぶりのTop10圏内へのチャートインを果たした。
 また、11位〜20位には、DECO*27「ゴーストルール」やハチ「砂の惑星」が初登場を果たしたほか、Ayase「HERO」、黒うさ「千本桜」が再チャートインを果たす結果となった。


 また、当週のBillboard JAPANのTikTokでの楽曲人気を測るチャートである、「TikTok Weekly Top 20」では、2023年3月に投稿した初音ミク楽曲、LonePi「水死体は恋したい」が3位にチャートインを果たした。「ハイドレンジア」などの代表曲を持つボカロPであるLonePi。同指標へのチャートインは初である。
 YouTubeでは、190万回再生を超えている同楽曲。サビの言葉の詰め込み方や韻の踏み方とアニメーション、リズムなどが高い中毒性を持つような楽曲である。

 TikTokでは、同動画のアニメーションをオマージュした二次創作動画が多数投稿されている。また、TikTokのバナー広告となったことも、順位上昇の要因として考えられる。

9月06日のBillboard JAPAN Chart

 2023年8月28日(月)〜9月03日(日)を集計期間とし、9月06日(水)に公開されたBillboard JAPANのHot100をはじめとした各種チャート。

 当週の首位は、YOASOBI「アイドル」が獲得。21週連続での首位を獲得し、同曲の持つ通算・連続首位獲得記録をさらに更新した。

 当週は、ストリーミング指標では1,186万回再生を記録して1位、DL指標は8,202DLを記録して2位を獲得。動画再生指標、カラオケ指標でも1位を獲得し、当週は、10,372点を獲得した。前週よりも、ポイントは減少傾向となったものの、10,000点超えの高水準のポイントを獲得し続けている。
 また、同楽曲は、9月2日(土)にYouTubeでの3億回再生を突破、当週発表分でストリーミング再生回数4億回再生を突破した。同チャート上での記録も、YouTubeやストリーミングの再生回数の面でも、今後、どこまでこの記録が伸び続けるか、期待されるところである。

 当週の2位は、8月30日(水)にCD発売した新曲、SixTONES「CREAK」が獲得した。

 ドラマ『ノッキンオン・ロックドドア』の主題歌として起用されている同楽曲。CD発売週となる当週は、CD売上指標では471,285枚を売り上げ、1位を獲得。また、ラジオ指標では2位、動画再生指標では5位を獲得。CD・ラジオ・動画再生が牽引し、当週は、9,149点を獲得した。

 当週の3位は、乃木坂46「おひとりさま天国」が獲得。前週2位を獲得した同楽曲であり、2週連続となるTop3圏内へのチャートインを獲得した。

 当週は、CD売上65,606枚を売り上げ、CD売上指標では2位を獲得。また、ラジオ指標では10位、ストリーミング指標では78位を獲得し、当週は、6,902点を獲得。2週連続でのTop3圏内へのチャートインを記録した。

 当週の4位は、9月1日(金)に配信開始した新曲、King Gnu「SPECIALZ」が獲得した。

 TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲。当週は、ダウンロード指標では28,311DLを記録。アニメの人気や盛り上がりも相まって、高水準の初動を獲得ひま。また、週後半のリリースにも関わらず、ストリーミング指標では598万回再生を記録し、6位を記録した。ダウンロード指標とストリーミング指標が牽引し、当週は、6,806点を記録した。

 なお、Spotifyのデイリーチャートでは、配信初日である9月1日(金)付けのデイリーチャートで、369,851回再生を記録し、配信初日でデイリー1位を獲得した。また、9月6日(水)には同曲のCDも発売されており、次週のチャート動向には特に期待がされる。

 当週のTop10圏内にチャートインしたロングヒット楽曲の動向として、5位に、6,160点を獲得した、キタニタツヤ「青のすみか」が、6位に、5,382点を獲得した、Jung Kook「Seven (feat. Latto)」が、7位に、4,756点を獲得した、Vaundy「怪獣の花唄」が、8位に、4,201点を獲得した、MY FIRST STORY「I'm a mess」が、9位に、3,836点を獲得した、Mrs. GREEN APPLE「青と夏」が、10位に、3,604点を獲得した、Mrs. GREEN APPLE「ケセラセラ」が登場した。
 前週よりも、CD売上などでのポイントでTop10圏内へのチャートインを果たす楽曲が減った影響もあり、ストリーミングを中心にポイントを獲得している楽曲の順位上昇やTop10圏内に再チャートインが起こった。

 また、当週11位から20位にチャートインした楽曲の中で、注目の動向をしている楽曲として、当週13位にチャートインした、8月25日(金)に配信開始した新曲、藤井風「Workin' Hard」が挙げられる。

 『FIBAバスケットボールワールドカップ2023』の日本テレビ系・テレビ朝日系共通テーマソングとして書き下ろされた同楽曲。8月30日(水)公開週では、DL指標で9,545DLを記録し2位を獲得、20位にチャートインしている。当週は、DL指標では4,241DLを記録し10位を獲得。また、ラジオ指標では3位、動画再生指標は9位、ストリーミング指標では46位を獲得し、3,170点を獲得し、13位にチャートイン。2週連続でのTop20圏内へのチャートインを果たしている。

 また、当週14位にチャートインした、シャイトープ「ランデヴー」も、今後注目の動向を見せている楽曲である。2022年結成された3ピースバンドであるシャイトープ。自身初のHot 100のTop20圏内へのチャートインを記録した。

 TikTokの弾き語り動画などで、人気が上昇しており、ストリーミングチャートにもその人気が波及している同楽曲。当週は、ストリーミング指標で565万回再生を記録し7位を獲得、3,143点を獲得。14位へのチャートインを果たした。
 今後、楽曲人気・アーティスト人気の更なる普及によるストリーミング再生回数の上昇や、他指標の順位上昇により、更に上位に進出する可能性も充分にあるだろう。

 当週のアーティスト指標は、Mrs. GREEN APPLEが首位を獲得した。また、アーティスト別ストリーミング指標は、1位・Mrs. GREEN APPLE、2位・YOASOBI、3位・Offcial髭男dismが獲得。前週から、3位と4位が入れ替わる結果となった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?