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27)ギャルで素直で優しかったなーちゃんに愛をこめて


高校卒業後、私は地元の専門学校へ進んだ。
そこで出会った友達とは年に一度帰省時に会ったりする。
しかし、会えていない子がいる。
入学してからずっと隣の席だったなーちゃん(仮名)には卒業後一度も会えていない。

学科で一人毛色が違ったなーちゃん。
すごく小柄で華奢で髪は金髪、つけまつげにしっかりメイク、服装はいつもミニスカートや露出多めのいわゆるギャルっぽい、でもセンスのいい可愛い服を着ていた。

出席番号で私は彼女の隣の席になった。
人見知りの私は、その見た目のギャルさに圧倒され、最初どう接したらいいかわからなかったが、なーちゃんは見た目と裏腹にほわーんとした柔らかい性格の女の子だった。
話していると波長があい、すぐに打ち解けた。

よく二人でお昼ご飯を買いに商店街に行ってハムカツやコロッケを一緒に食べた。毎日お総菜屋さんでカボチャの煮物を買って食べる私に、ほんとうに好きやねーっとニコニコ笑うなーちゃんの顔は今でも鮮明に覚えている。

そんなある日、なーちゃんが泣いていた。
当時付き合っていた彼氏の子供を妊娠してしまったからだ。
学生だった私達にとって、この年での妊娠は素直に手放しで喜べなかった。彼女は悩んでいたが、色々な要因で子供を諦めないといけなかった。
こんな小さな身体に色々なことを背負っていた彼女。私は話を聞くことしかできなかった。すごくもどかしかった。
なーちゃんはすごく素直で優しくて周りを幸せにしてくれる子だった。
だから絶対に幸せになってほしいと当時切に願っていた。



卒業してからなーちゃんとの連絡も自然と途絶えた。
しかし今の世の中便利なものだ。なーちゃんとインスタで繋がることができた。


彼女は結婚して女の子を育てているようだ。
結婚記念日に旦那さんと食事に行った投稿をしていた。
そこにこう書いていた。

❝いつもありがとう♡私の人生は100%再婚して正解でした☺❞

と。


あぁ、、なーちゃん、ちゃんと幸せになったんやね。本当によかった。

コロナが落ち着いたら、なーちゃんに直接会ってこの言葉を伝えたいなと思った今日この頃でした。

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