ママが占い師になるってよ

あなたは友達から〝占い師になる〟と言われたら
どんな反応をしますか？
深くまで知っている友達であれば
｢えー！｣と言いながらも意外と受け入れることもでき
興味津々で｢占って、占って！！｣なんてことにもなりがち。
でも身内だったら？！夫や子ども、自分の両親だったら？
｢マジでこえー｣、｢変な宗教にでも入ったんか！｣
必ずこんな感想を持つだろう。

そんな驚きの体験をしたのが、うちの娘ってワケ。
ついこの前まで普通のママだったのに
タロットカードを広げだしたんだから…。
幼児なら自然に受け入れられるだろうが
うちの子はごまかしのきかない中学生だ。
｢怪しい｣、｢怖い｣、｢マジで大丈夫？｣…完全に引いている。
自分で始めといてなんだけど、気持ちはわかる！

夫はどうかというと、その当初はまだ内緒にしていた。
反対するような夫でもないが
次から次へと趣味を見つけては
中途半端に終わらせた数々のやらかしがあり
少々後ろめたさがあったからだ。
タロットカードだって5,000円～10,000円はするし
本だって2,000円くらいはする。
生活を圧迫するほどではないが
将来的に取り戻すとはいえ、今のところは先行投資だ。
まっ、面倒だからとりあえず今は内緒ってことで…
占いは夫に隠れてやっていた。

常に苦笑い状態であった娘だが
｢怪しくない？｣と言いながらも、強く反対もしなかったので
私はすっかり娘に受け入れられたと思っていた。
でも違った…完全に怖がっていた！
娘は私の知らぬ間にこっそり主人に言いつけていたのだ！

ママがタロット占いとかいって怪しいカードを広げてる
本当に大丈夫なのか
パパが止めた方がいいんじゃないか、と！

うちの夫は娘にこう言ったらしい…
｢ママってもともとそういう人だよ｣
さすが長い付き合いだけある！
私も気がつかなかったのに
夫には私の占い師としての片鱗がみえているのか…。
それとも小学生の頃、父親が時々買ってくる
〝月刊ムー〟を愛読していた話を覚えていたのだろうか。
パパに｢ママはもともとそんな人｣と言われた娘は
あっさり納得したらしい。
それ以来娘は、｢占いの調子どう？｣と
たまに聞いてくるようになった。

こうして私は家族公認のもと
副業占い師として歩み始めたのである。
ちなみに夫は
｢私が占い師になるから老後を安泰にしよう！｣
と言ったら
｢頼む！応援する｣と言っていた。
将来私に全力で寄りかかる気のようだ。