pauper青系コントロールのすゝめ

pauperの純コントロールが強かったのは今は昔、現在ではおそらくtier5すら怪しい。
ド有利だった黒単の凋落もあるが、一番の原因は統治者だろう。
クリーチャーがとても少なく一度通してしまったらまず取り返せない。コントロールよりアド稼ぐな。
次点がトロンの隆盛だろうか。こちらと同等以上のパワーカードを連打してくるのはたまったもんじゃない。

しかし、2020年12月16日現在(統率者レジェンドリリース後)の環境的に悪くないように見える。現在のメタゲーム(直近2週間)での有利不利を並べてみると
有利
- 青赤フェアリー(8%)
- 呪禁オーラ(7.2%)(青赤系なら不利)
- 黒単(2.5%)
微有利
- 親和(6.8%)
- 青黒デルバー(4.2%)
- 青黒フェアリー(5.1%)(青赤系なら微不利)
- 壁コンボ(2.5%)
互角
- 青単フェアリー(8.0%)
微不利
- ボロスキティ(5.1%)
- 緑単ストンピィ(5.1%)(青赤系なら互角)
- マルドゥキティ(3%)
- 白単(3%)
不利
- トロン(6.8%)
- ポンザ(5.5%)
- バーン(4.2%)
- エルフ(3.8%)

こんな感じ。
微有利以上が36.3%、微不利以下が36.5%...書き始めたときはもうちょい不利が少なかったんだが。
まぁ半分有利に加えてメタゲーム外のデッキには大抵有利がつけられると考えるとそう悪くない。
しかもキティは構築によって互角~微有利まで持っていける。
そして何よりコントロールが握りたいんだ。

なので青系コントロール(特に青黒)の各種カードを考察してみる。同ジャンル同色は優先順位順。

打ち消し

- 除外/Exclude

キティやトロンとのマッチアップを改善できる最強カウンター。
クロックパーミッション系と違い、除去を打ち消す必要性がほとんどないため、これで消せなくて困るのはカウンターと輪作と儚い存在と眷者の装飾品くらい。
その程度のデメリットはアドバンテージの取れるカウンターという要素が吹き飛ばす。
pauperではクリーチャーがスペルより基本的に強く、採用しないデッキがまずありえないため腐らない。
シングルシンボルなのもバウンスランドとの兼ね合いが優秀。

- 対抗呪文/Counterspell

言わずとしれた万能カウンター。コントロールというデッキ性でなければ最強。
バウンスランドとの兼ね合いが悪いくらいしか特筆することはない。

- 霊魂放逐/Remove Soul
- 本質の散乱/Essence Scatter

追加の2マナカウンター。除外でも触れたがクリーチャーが強い環境なので腐らない。
このカードを構えるときに青ダブを出せないようにしておくと、相手がカンスペがないからと意気揚々と大振りなアクションを取ってきやすいので意識してみよう。

- 魂の操作/Soul Manipulation

アドバンテージが取れるカウンターという意味では除外同様優秀。
ただクリーチャー回収はタイミングを選ぶことや墓地対策が刺さることからそれほど使い勝手はよくない。
フィニッシャー選択次第だが、基本は5枚目以降の除外として。

- 悪賢い隠蔽/Devious Cover-Up

追放打ち消し+墓地再利用。中盤以降にデッキのスペル比率を上げられる。
これが2枚あればライブラリーアウトの心配はなくなるがさすがに重い。
フィニッシャーに除去耐性がないときには一考の価値あり。

- 解消/Dissolve
- 夢の破れ目/Dream Fracture

追加の確定カウンター。
何が何でも土地を伸ばしたいコントロールにおいて、占術かお互いに1ドローが一番強いおまけ。
夢の破れ目は差し戻しのように、打ち消されるorフィズる自分の呪文に撃つとアドが取れるので忘れないように。

- 誤算/Miscalculation

サイクリングつきカウンター。
pauperでは土地の枚数が基本的に切り詰められるため、マナ要求系は中盤でも機能する。
がやはり相手の土地が伸びるくらいにはゲームが長引くので後半は打ち消しとしては使えないと思ったほうがいい。

- 記憶の欠落/Memory Lapse

タイムデストラクション系確定カウンター。
シングルシンボル2マナなのは非常に優秀だが、次のターン再利用されるのはコントロール的にはいまいち。
最近躍進しているポンザに対して弱すぎるのが更にきつい。

- マナ漏出/Mana Leak

悪くないがサイクリングの分誤算のほうが使い勝手がいい。

- 論理の結び目/Logic Knot

2マナカウンターの癖して2ターン目に撃てないのがきつい。
墓地対策に引っかかるのもマイナス。
どちらかというとクロックパーミッション向けカウンターである。

- 剥奪/Deprive

神秘の聖域が死んだ今、コントロールで使う意味はない。
帰ってきたら考えるが、そのときにはフェアリー系との相性が逆転するのでコントロールを握るべきではない。

除去

・黒

- 喪心/Cast Down

正直なぜコモン落ちしたかわからない除去。
pauperに伝説クリーチャーは碌なもんがいないので確定除去。

- 悪魔の布告/Diabolic Edict

インスタント布告。呪禁オーラとの相性を良い理由その1。
布告の性だが、一番強いクリーチャーには触れないので、特にフェアリー相手には弱くなる。

- チェイナーの布告/Chainer's Edict

2回使える布告。呪禁オーラとの相性が良い理由その2。
ソーサリーなのに加えて、フラッシュバックが重すぎるのがやや評価を下げるがアドが取れるのは非常に優秀。

- 残響する衰微/Echoing Decay

同名クリーチャーを吹き飛ばすマイナス修正。
優秀なクリーチャーは基本4積みなため、そこそこの状況でアドが取れる。
フェアリー(特にフェアリーの悪党)や戦隊の鷹、金切るときの声が狙い目。

- 息詰まる噴煙/Suffocating Fumes

屍賊の嘆きを亡き者にした全体除去。フェアリーやエルフ、布告避け用の結束のカルトーシュや若き狼を吹き飛ばす。
サイクリングもついており腐らないため、是非メインから入れよう。

- 見栄え損ない/Disfigure

黒には貴重な1マナ除去。呪文づまりのスプライトやリバー・ボアに強くなれる。

- エヴィンカーの正義/Evincar's Justice

貴重な全体除去だが4マナソーサリーという重さが足を引っ張る。
特に後手では緑単ストンピィに間に合わないことが多い。
それでも1;多交換を容易に実現するカードなのは間違いないのでなんとか間に合わせよう。
プレイヤーにもダメージが飛ぶので相手よりライフが多ければフィニッシャーにもなれる...がそんな状況は清純のタリスマンを併用しないと起こり得ない。

- 苦悶のねじれ/Agony Warp

分割最後の喘ぎ。
除去しながら別のクリーチャーのパワーを下げれるため、ライフを守ったり戦闘からめてアドを取ったりできる。
そして多色のためギルドパクトの守護者に撃てる。
ただデメリットも多色な点で、対抗呪文との併用がしづらかったり、紅蓮破に引っかかったりする。

- ファリカの献杯/Pharika's Libation

貴重なエンチャントを触る手段。
モード呪文なためメインから入れても腐らないうえに、エンチャントが複数並ぶことはそうないので布告でもほぼ確定除去で使いやすい。
ただ3マナという重さが足を引っ張る。
貫かれた心臓の呪い、拷問生活、不正相続あたりが狙い目(黒死病はX火力運用されるので当たらない。不正相続も6マナ立ってないか確認してから)。

- オブ・ニクシリスの残虐/Ob Nixilis's Cruelty

追放するマイナス修正。グルマグのアンコウも射程圏内でほぼほぼ確定除去。
正直重いが布告対策の不死・頑強持ちに強い。

- 死の重み/Dead Weight

エイトグを1マナで触れる除去。エイトグを重く見ないのであれば見栄え損ないでいいと思う。

- 破滅の刃/Doom Blade

5枚目以降の喪心として。黒単には有利なので困るのはグルマグのアンコウくらい。

- 恐ろしい死/Ghastly Demise

1マナのほぼ確定除去。
序盤に撃てない墓地対策に引っかかると論理の結び目と同様の評価

- 殺し/Snuff Out

ピッチコストで撃てる除去。素撃ちは重すぎピッチはライフが痛いとあまりコントロール向けじゃない。

・赤

- 雪崩し/Skred

1マナのほぼ確定除去。
序盤に撃てなかったり、バウンスランドやゲインランドとの兼ね合いが悪かったりするが補って余りある性能。

- 稲妻/Lightning Bolt

言わずとしれた最強火力。
1ターン目から撃て安定した除去なのは大変優秀。
だがコントロールではプレイヤーに撃つことがあまりないため(しかも稲妻4枚だけでは焼ききれない)、フィニッシャー次第ではやや評価が落ちる。

- 焦熱の連続砲撃/Fiery Cannonade

唯一のインスタント2点全体除去。なぜコモン落ちしたかわからない除去その2。
pauperは大半がタフ2以下なので大体戦場がきれいになる。
コーの空漁師、ボーラスの占い師、各種統治者クリーチャー(新規の赤は海賊だ)、グルマグのアンコウ、親和のクリーチャーらへんが撃ち漏らし対象。

- 削剥/Abrade

メインからアーティファクトを触れる貴重な手段。
特に眷者の装飾品に触れるのは大きい。他には予言のプリズムやアーティファクト土地、マイアの処罰者辺りが狙い目。

- 火+氷/Fire+Ice

絶対に腐らない分割火力。
フェアリーやエルフに1;2交換してよし、グルマグのアンコウや土地に撃って遅延してよしと優秀。

- 収穫の火/Harvest Pyre

序盤に撃てない墓地対策に引っかかると論理の結び目や恐ろしい死と同様の評価...と言いたいところだが赤ならば話が違う。
グルマグのアンコウを1枚で触れる貴重な手段。
複数枚入れると腐るのがマイナス。

- 炎の斬りつけ/Flame Slash

1マナ4点。
ソーサリーなのはマイナス点だがグルマグのアンコウ以外は基本触れると思っていい。
3点と4点の壁には親和のクリーチャーがわんさかなのでメインから親和を重く見るなら。

- 電謀/Electrickery

フェアリーエルフメタの代名詞...なのだが焦熱の連続砲撃のコモン落ちに伴って若干評価が落ちた。
しかし2マナという強みは変わらず。1マナで撃っても別にいいということを念頭に置いて運用しよう。

- 焦熱の竜火/Scorching Dragonfire
- マグマのしぶき/Magma Spray

追放除去。不死・頑強持ちに。

- 弧状の稲妻/Arc Lightning

重い、ソーサリーとマイナス点はでかいがリターンもでかい分割火力。
深き刻の忍者+フェアリーや炎樹族の使者+大霊堂のスカージ辺りに当てる。

- 轟く怒り/Thunderous Wrath

1マナ(6マナ)5点火力。pauper界唯一の奇跡でもある。
素撃ちはさすがに重いがきちんとインスタントであり、グルマグのアンコウを1枚で触れるのは評価ポイント。
4枚プレイヤーに撃つプランも取れる。
がさすがに渦まく知識との併用がなければ厳しい。

ドロー

・無色

- 眷者の装飾品

正直なぜコモンで刷ったのかわからない置物。色マナ加速できるジェイムデー秘本。
色マナ安定、マナ加速、継続的ドローと強いことしか書いてない。ここ最近のトロンの隆盛の一因。
「眷者の装飾品をコントロールしている各プレイヤー」がドローなので、起動に対応して除去されると引けないし、お互いにコントロールしてるとマナ払い損になる。
トロンのドローへの抑止力にもなるのでぜひ入れよう。高いが昔の目くらましほどじゃない。

・青

- 熟慮

フラッシュバックで分割して引く2ドロー。絶対にアドバンテージを取る優秀カード(詳しい説明が欲しい人は綿密な分析のwikiを見よう)。
通常2マナフラッシュバック3マナはどちらも打ち消しや除去と揃っており、構えたけど何もしなかったターンのアクションに最適。
他のフラッシュバック呪文もそうだが、両方払うだけのマナがあるなら墓地対策をかいくぐれるので覚えておこう。

- 魔法の井戸/Witching Well

最序盤で占術2して土地を探し、中盤にアドバンテージを取るすごいやつ。
1ターン目やバウンスランドで戻すマナで唱えると設置の1マナはただみたいなもの。
打ち消される際に浪費するマナも1マナで済むのは嬉しいところ。
設置時は手札が減るというのも大きく、後手でのバウンスランドで手札を捨てなくて済む他、打ち消し合戦のための手札溜め込みでも有用。
欠点は呪文は1マナなので呪文づまりのスプライトに打ち消されること。
また、マナがない状態ではアーティファクト破壊を食らうことは注意しておこう。

- 啓示の雨/Rain of Revelation
- 比較分析/Comparative Analysis
- ヒエログリフの輝き/Hieroglyphic Illumination

4マナ2ドロー。やや重いがインスタントなため許容範囲。
それぞれおまけが違うが上から順に強いと思う。

- 大慌ての棚卸し/Frantic Inventory
- 蓄積した知識/Accumulated Knowledge

2枚目以降から強くなるドロー。ドローの枠を何枚取るかで評価がガラリと変わる不思議なやつ。
ドローの枠が少ないなら減りがちな手札を軽いマナで補充できる優秀なカード。
墓地対策が痛いがそれでもキャントリップ相当なのでデッキは掘れる。
ドローの枠が多いなら一転して微妙なカード。
引く枚数が調整できないため、結局手札が溢れたりライブラリーアウトしたりする。
個人的にドローの枠は7~10くらいと思っているので微妙評価。
コントロールでは相手にアドバンテージを取られるほうがこちらがアドバンテージを取るよりきつい点や、ライブラリーアウトの危険性を考えると大慌ての棚卸しを使うべき。

- 熟考漂い/Mulldrifter

3マナで1アドor5マナで2アドの化け物。
ただソーサリータイミング5マナは重すぎるのが評価を下げる。余ってる除去を食らうのもマイナス。
フィニッシャーも兼用できるが、クロックが遅すぎるうえに除去耐性がないのでフォローが必要。

- 綿密な分析/Deep Analysis

1枚で4枚引けるすごいやつ。
しかし4マナソーサリーでドローはさすがに重すぎる。フラッシュバックの3点ライフも痛い。

- 不可解な幻視/Unexplained Vision

3枚引いてから占術3。書いてあることはとても強いが重すぎて熟考漂いと綿密な分析に勝てない。

- 神秘の指導/Mystical Teachings

トロンでおなじみのインスタントサーチ。実は瞬速もサーチできるので呪文づまりのスプライトとかも持ってこれる。
4マナ払ってシルバーバレット、アドバンテージを取るのに10マナはインスタントでも正直重い。
後半はデッキに使えるスペルがないといった状況も起きやすいのもマイナス。

- 禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy

優秀に見えるがフィニッシャーを墓地利用組にしない限り入れてはいけないカード。
アドバンテージを取るのに10マナが重いは神秘の指導同様。
そして何よりこのカード1枚でデッキが8枚削れるのでまず間違いなくライブラリーアウトするか、ライブラリーアウトを気にしてドローカードが撃てなくなるかする。

- 渦まく知識/Brainstorm
- 選択/Opt

コントロールのキャントリップは弱い論者なのでなし。どうしてもキャントリップがほしいなら。

・黒

- 闇の取り引き/Dark Bargain
- 誘惑に負けて/Succumb to Temptation
- 概念の雨/Notion Rain
- 骨読み/Read the Bones
- 夜の囁き/Night's Whisper

ライフも痛いし青のドローでいい。紅蓮破が憎くてたまらないなら。

・赤

- 捨て身の狂乱/Desperate Ravings

熟慮と同種のドロー。2枚引いて"無作為に"1枚捨てる。
無作為というのはややマイナスだが、デッキの底を1枚墓地に送ったと思えば心情的に楽になる。
不要牌が落ちれば疑似的にアド+1。

ハンデス

- 精神ねじ切り/Wrench Mind
- タシグルの残虐/Tasigur's Cruelty

軽いマナで2枚ハンデス。中盤までに撃ちたい。
マナの消費的に相手のカード2枚に対処するにはハンデスが一番安いので、効率よく撃てるタイミングでさっさと撃ってしまおう。

- 抜去/Divest

バーン以外にまず間違いなく当たるピーピングハンデス。結局は1:1以下の交換なので入れすぎ注意。

その他アドバンテージ

・青

- 失墜/Fall from Favor

統治者になりながらクリーチャー1体タップで固定とかいうやばいやつ。
実質1体除去であとから出るクリーチャーを片っ端から打ち消しor除去すれば無限にアドバンテージが取れる。
統治者を戦闘で奪い辛いコントロールで直接奪うという手段があるのも大きい。
ただ統治者のドローは強制なのでライブラリーアウトには注意が必要。ときには意図的に奪われることも必要になる。

- ボーラスの占い師/Augur of Bolas

パワー2を受け止めて遅延しながらデッキを掘るすごいやつ。フェアリー系と誤認させるという盤外効果もある。
土地を取れないことと今の環境1/3で止めたい地上があまりいないのだけがマイナス。

- 海門の神官/Sea Gate Oracle

ボーラスの占い師と比べて土地が取れる点と確実にアドバンテージが取れる点は優秀だが、1マナの差はでかい。

・黒

- 茨刃の達人/Briarblade Adept

除去枠として見るには微妙すぎるのでこっちに。
5マナソーサリータイミングは重すぎて低評価なのは熟考漂い同様。ただ繰り返しタフ1を処理しながらフィニッシャーを兼用できるのは優秀。
2/2が2体ブロッカーに立っていても臆せずに殴りに行けるのも悪くない。
再演で一応除去耐性持ちといえ、直接墓地に落としてもいい。
なおエルフなので相手のエルフの先兵や森林守りのエルフ、ティタニアの僧侶が強くなることを忘れてはいけない。

フィニッシャー

・青

- 血まみれの書の呪い/Curse of the Bloody Tome
- ジェイスの消去/Jace's Erasure

軽くてクリーチャー除去が効かない最高レベルのすごいやつら。
単体での欠点はクロックが遅いことと再利用が難しいくらいしかない。
しかし環境的には黒からもエンチャント除去が飛んでくるようになったことと、ペスト(ポンザの影響で落ち目だが)と呪禁オーラの隆盛で白がちゃんとエンチャント除去をサイドに取るようになったことが逆風。

- 囁く工作員/Whisper Agent

軽くて瞬速でパワー3で諜報でドローを安定させるやばいやつ。コントロールが求める要素が除去耐性以外入ってる。
混成多色なので青黒なら青マナへの負担が少なく、青赤なら貴重なギルドパクトの守護者を触れる手段となる。
忍術目的で攻撃してきたボーラスの占い師を一方殺できるのも評価点。
ただ除去耐性がないという点が大きく、特に現環境では失墜の的になりやすい。2枚目を持っていると即座に取り返せるので複数枚引いてから出すなど工夫をしよう。

- 歪んだ爪の変成者/Crookclaw Transmuter

回れ右内蔵の瞬速フライヤー。タフ1なのがマイナスだが自身を対象にしてフェアリーを討ち取ったり、記憶の壁や壁コンボ相手に除去ができる。

- 思考の流れ/Stream of Thought

相手のライブラリーを削りながら自分のライブラリーを修復するソーサリー。2枚入れれば打ち消しと墓地対策以外では触れないフィニッシャーになれる。
土地が伸びて余裕があるときに複製すればクロックも上昇。
欠点は10回近く撃つ必要があるクロックの遅さと1枚撃つごとにアドバンテージを失う点。

- 有刺メガロドン/Spined Megalodon
- 水底の巨人/Benthic Giant
- 冷水カミツキガメ/Cold-Water Snapper
- 大ムンクルス/Humongulus
- 折り畳み翼竜/Wingfold Pteron
- 縞カワヘビ/Striped Riverwinder

重いがでかくて呪禁持ち。一応選択肢としてない訳ではないが重すぎる。
選ぶならグルマグのアンコウを受け止められる有刺メガロドンか死体発掘とセットで縞カワヘビか。
普通に布告除去で死ぬので過信してはいけない。

・黒

- グルマグのアンコウ/Gurmag Angler

軽くてパワー5で雪崩し以外の赤除去に耐性があるすごいやつ。喪心と並んで青赤フェアリーを青黒フェアリーに(ちょっと前まで)塗り替えた。
しかし墓地対策が痛いのと黒除去に耐性がないのがマイナス。

- 不正相続/Ill-Gotten Inheritance

延命とフィニッシャーを兼ねるいぶし銀。しかし4マナソーサリータイミングは重い。

- 死の国の突撃馬/Underworld Charger

墓地から何度でも返ってくるパワー5。
事実上の除去耐性持ちではあるが、出し直せる系はマナが重くのしかかってくるのであまり評価をしていない。
グルマグのアンコウ同様墓地対策が痛いしブロックできないのもマイナス。

- 急襲ヒル/Blitz Leech

重い。重いが確実にアドバンテージが取れる唯一の瞬速。瞬速持ち最大パワーでもある。

- 蠢く肉裂き/Drudge Reavers

瞬速+再生。サイズが貧弱なのでどうしても除去耐性がほしいなら。
ただ布告だけでなく汚涜や見栄え損ない、息詰まる噴煙でも死ぬので相手が黒ければ機能しないと思っていい。

・赤

- 貫かれた心臓の呪い/Curse of the Pierced Heart

攻めるのはライフだが血まみれの書の呪いと同様の使い勝手。クロックは血まみれの書の呪い > 貫かれた心臓の呪い > ジェイスの消去。
水流破食らうか紅蓮破食らうかで選べばいいと思う。

- ゴブリンの魔術/Goblin Wizardry

インスタントタイミングで果敢持ちの1/1を2体。
熟慮と合わせて2/2を一方殺したりとどちらかというとブロッカーとして有用。
フィニッシャーを任せるには自分のターンでスペルを連打しないといけないのがマイナス。

- 死の国の憤怒犬/Underworld Rage-Hound

赤い死の国の突撃馬。ブロックできたり軽かったりするが評価は変わらん。

土地

コントロールにおいて土地は力である。
スタンダードのように5マナまで必ず伸ばして全体除去やフィニッシャーといった大振りなアクションを求めてはいないが、土地3で詰まるようでは話にならない。
22~24枚くらいは取ろう。タップインランドの目安は6~9枚。

- 基本土地

最強の土地。対抗呪文+打ち消しを構える等青マナ要求がきついので基本的には島を多めに。
青赤なら氷雪必須。青黒でも最序盤青赤フェアリー誤認の可能性があるのでこだわりがなければ氷雪にしよう。

- バウンスランド

土地が2枚でも3マナ出せるようになるすごいやつ。
etb土地を使いまわしたり、現実の酸を剥がしたりと運用がやや難しい。雑においてはいけない。
特にサイド後の後手2ターン目に置くと手札上限でディスカードする上で土地破壊を食らう。バウンスランド込土地2枚キープはメイン戦以外可能な限り避けよう。

- ボジューカの沼

メインから土地のスロットで墓地対策ができるすごいやつ。
当然相手に対応しておけはしないので早めに置く。グルマグのアンコウや記憶の壁の登場は思ってる以上に早い。

- 亡骸のぬかるみ/Mortuary Mire

除去されたフィニッシャーを一度だけ再利用できる。除去耐性のないフィニッシャー選択時に。
次のドローをフィニッシャーに置き換えてるだけでアドバンテージは取ってないということは忘れてはいけない。

- タップインゲインランド

シンプルな2色土地。1ターン目に置くカードとしては最適。
バウンスランドとは違い、対抗呪文が構えやすい。

- 天空の滝/Skyline Cascade

クリーチャー1体を次のターン起きなくする。序盤の延命には優秀。
しかしイラクサの歩哨や熱錬金術師には意味が薄く、そして何よりクウィリーオン・レインジャーで無に返すと延命したい相手に当てづらいのがマイナス。  
なおこのカードにタップ効果はない(重要)

- 灰のやせ地/Ash Barrens
- 全景ランド
- 進化する未開地/Evolving Wilds
- 広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse

渦まく知識を使うなら。コントロールにおいて序盤からデッキ内の土地比率を下げることは許容できない。

プレイング

基本的には他の環境でのコントロールと同じ。特に意識することは以下。
- アドバンテージを取るクリーチャーは可能な限り打ち消す。
- アドバンテージを取らないクリーチャーは可能な限り放置か除去を当てる。
- 赤くないデッキにはライフ19点投げ出すが、いずれ除去を当てるのには変わりないので撃てるときに撃つ。
- 終盤のエイトグには除去で投げ飛ばしを釣って打ち消す。マナがないなら躊躇いなくエイトグを打ち消す。
- クロックが細いデッキ(特に黒単)相手には常に互いのライブラリーアウトを意識する。統治者や眷者の装飾品をあえて無視することも大事。
- 全ての除去とカウンターは対抗呪文を温存するためにある(もちろん対抗呪文を先に使うべきタイミングはいくらでもあるが)。
あとは呪文づまりのスプライトをどう釣るか回避するかだけだが、これは手札と相談しながら慣れるしかない。

サイドボード

メインのクリーチャー打ち消しの枚数次第ではキティに大きく枠を割く必要がなくなるので、焦点はバーンとトロンと緑単ストンピィになる。

- 水流破/Hydroblast
- 青霊破/Blue Elemental Blast

対キティ、親和、バーンに。

- 押し寄せる砂/Choking Sands
- 腐臭の地/Rancid Earth
- Icequake
- 浄化の野火/Cleansing Wildfire
- 石の雨/Stone Rain
- 略奪/Pillage

対トロン、ポンザ(先手時、後手はまず間違いなく間に合わない)に。

- 恋に落ちた剣士/Smitten Swordmaster

対バーン、緑単ストンピィに。複数枚重ね引きできれば出来事で更に延命できるので、可能ならば複数枚取ろう。

- 虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb
- 大祖始の遺産/Relic of Progenitus

対トロン、青黒フェアリーデルバーに。

- 呪文貫き/Spell Pierce
- 被覆/Envelop

対ポンザに。特に後手ではないとゲームができないと思っていいレベル。

あとはその他の微有利以上に追加の除去と、前述した一部デッキに強いカードでメインに入れてないカードを取れば充分だろう。

他に気をつけるべきはキティ相手に除去を抜きすぎないことくらいか。

タッチ3色目について

タップインランドの許容枚数がオーバーするので基本的には非推奨。どうしても使いたいパワーカードがあるなら。
興隆ランドや全景ランド、灰のやせ地等の土地を活用することになる。

- 嵐の乗り切り/Weather the Storm

対バーン準最強カード。緑マナを見せた時点で相手は警戒するのでストームは自分でも稼げるようにしておこう。

- 成長のらせん/Growth Spiral
- クローサの大牙獣/Krosan Tusker

どちらも書いてあることはめちゃくちゃ強いしコントロールに噛み合うが、早いターンに唱えたいカードなのでタッチではマナが捻出できない。

- 一瞬の平和/Moment's Peace

対クリーチャーデッキ専用の疑似時間の伸長。エルフや呪禁オーラに。
トロンのように無限攻撃禁止ができるわけでなく根本解決にならない。

- 赤の防御円/Circle of Protection: Red

対バーン最強カード。
相手側は鋭い痛みか熱錬金術師か連打でマナ切れさせるかしないと勝てないので、こちらもあまりアクションを取らずにしっかりと土地を伸ばそう。

最後に

疲れた。30kbを超えててびっくりする。可能性あるだけの落選ラインを書きすぎたかもしれない。
書き始めたときギリギリメタ外だったポンザの躍進がどこまでいくかにコントロールの運命はかかっている。今くらいの割合のままトロンを殲滅してくれ。
なにはともあれ読んでくれた方の琴線に触れるものがあれば恐悦至極。みんなもコントロール握ろう。
どっとはらい。

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